調整不足で入賞逃し、課題残る/第57回全日本学生個人選手権大会

  震災の影響で練習が十分にできないまま迎えた今大会。「それはどこの大学も同じ」(本多監督)状況で、大会新記録が多数樹立されるなど熱い戦いが繰り広げられた。一方で明大は、入賞者は2位で表彰台入りを果たした武市主将のみと寂しい結果になってしまった。

―大会1日目―

 62kg級に出場した武市主将。得意のスナッチでは110kg1本しか成功できず、スナッチの順位は4位。いつも試合になると110kgから前に進めないという課題を持つ武市主将。今大会でもスナッチは110kg止まり。「気分へこんでいた」(武市主将)。しかし、いつも足を引っ張っているというジャークで自身の試合新記録となる136kgを挙げる。「ジャークは上出来」(武市主将)と本人も満足そうな笑顔を見せた。結果はトータル246kgで最低目標だったという2位。「当然のことをやるのは難しいが、武市の2位は当然」(本多監督)。1位の糸数(日大)のトータルは269kg。「大差をつけられたことが一番悔しい」(武市主将)と23kgの差が武市主将に重くのしかかった。

―大会2日目―

 2日目は5人の選手が姿を見せた。それぞれが、表彰台を目指し自分の記録へと挑戦したが、この日表彰台に上がる選手はいなかった。

 69kg級に出場した加藤(晴)。震災後、地元宮城に帰っていたため練習量が他の選手と比べたら少なかった。そんな中で試技に臨んだ加藤(晴)だったが「試合前は調子悪いと思っていたけど、やってみたら意外と良かった」(加藤(晴))とスナッチ115kg、ジャーク140kgを成功させる。その後、ジャークの3本目で145kgに挑戦するが失敗。悔しそうな表情を見せたが「そこまで練習していないで、これだけ取れたから満足」(加藤(晴))と5位という結果にも納得していた。震災の影響を受け、練習量が少なくなり、調整も満足にできなかった。それでも、加藤(晴)は堂々とした試技を見せた。今後は来月の東日本インカレへ向けて体づくりに励むという。練習量も増やし、今までの分を取り戻す。そして「最後に表彰台の真ん中に乗りたい」(加藤(晴))とインカレでの目標はただ一つだ。2年前、唯一インカレ優勝を経験している加藤(晴)。「まあ、乗るつもりでいますけど(笑)」。その自信と経験でチームを引っ張ってくれるはずだ。

  77kg級、94kg級に出場した高原、三原は4位と、惜しくも表彰台を逃した。
 高原はスナッチ、ジャークともに成功したのはそれぞれ1本。最後にはしゃがみ込んで悔しさをかみしめていた。高原のトータル265kgという記録は本来なら7位のはずだったが、上位3人がスナッチで記録なしとなり失格となったため、スナッチ終了時点で高原は5位につけていた。その後、ジャークで1つ順位を上げ、最終的に4位。彼にとって今回の結果は決して満足のいくものではなく、課題の残る試合となってしまった。今後は体を絞り、筋肉量を増やすという。彼の挑戦は「このままじゃ終われない」(高原)。
 一方、三原も決していいとは言えない結果となってしまった。いつも調子よく試合に臨んでいた彼だが、今回ばかりは「1週間前から調子が悪かった」という。スナッチはベスト記録より1kg低い127kg。ジャークでは160kgスタートしたものの「試合で(調子は)上がるだろうという甘えが出てしまった」(三原)と2本続けて落としてしまう。もう後がない3本目。これを落とせば記録なしとなってしまう。三原は「何をやっているんだ」と自分に喝を入れ、なんとか160kgを挙げて試技を終えた。トータルは287kgと3位に値する記録だったが、体重差により4位。あと1点が悔やまれる試合となった。

 今大会は震災の影響でほとんどの選手が調整不足となり「残念な結果」(本多監督)に終わってしまった。個人戦ということで「もう少し大胆に戦っても良かった」(本多監督)と後悔が残る。しかし、まだ始まったばかりだ。来月には東日本インカレが待っている。「もう下級生に格好悪い姿は見せられない」(加藤(晴))、「自分たちが入賞すれば、下級生も入賞したい気持ちが出てくる」(武市主将)。今年ラストイヤーの4年生がチームを引っ張る。そして、その先にはインカレが待っている。今回、選手全員はそろわなかったが、チームの雰囲気は「いい感じにまとまっていた」(武市主将)。このいい雰囲気でチーム一丸となって戦う日が待ち遠しい。