(3)敏腕マネジャーは、拳法部の太陽・市村
「私は、部の太陽になろうと思って――」
拳法部にとって自分はどんな存在でありたいと思いますか?という問いにまばゆい笑顔でそう答える彼女はまさしく“太陽”そのものだった。
拳法部マネジャー、市村真美(文4)。
パリッと決めたスーツ姿が印象的だ。普段は明るくふわっとした雰囲気の彼女だが、テキパキと仕事をこなすあたりはさすが4年生。
「こっちから言う前に動いてくれる」(後山・営4)とその敏腕ぶりは選手のお墨付きだ。
中学、高校時代は文化部だった市村。
当時、彼女の心の中にはいつでもあるアニメヒロインの存在があった。
「私タッチの南ちゃんに憧れていて」
大学に入ったらマネジャーになるというのは初めから決めていたことらしい。
多数ある体育会のなかでも拳法部を選んだのは、偶然ではない。父親が鹿児島で格闘技をやっていたことで、彼女自身幼いころから武道には親しみがあった。拳法部に出会ったきっかけは、遠藤(営4)と後山の勧誘。大学の雑然とした雰囲気の中で、張りつめた空間を作り上げている拳法部は彼女にとって魅力的に感じられた。
「でも初めは怖かったですけどね」。それが正直な感想だろう。
今までで一番、一生懸命になれたのはこの4年だと語る市村だが、マネジャーとしていつも順風満帆というわけではなかった。拳法部では体育会らしく、『上級生になったら雑用はしなくてもいい』という決まりがある。市村は下級生が入ってきたとき自分の仕事を無くし、そしてそれは同時に拳法部での居場所も無くしたような気にもさせた。

尾川主将(右)とのツーショット
「自分はもう必要ないんじゃないか…」。
光を失いかけた太陽。そんな彼女を再び輝かせたのは同期の温かい言葉だった。「オマエは拳法部に必要だよ」(後山)、「府立(団体インカレ)優勝したらオマエを一番に胴上げしてやる」(尾川主将・政経4)。
彼女にとって初めて仲間と呼べる存在ができた瞬間だった。団体インカレが楽しみですねと投げかけると彼女は恥ずかしげに「そうだね」と笑った。
最後に聞いてみた。
拳法部での4年間を一言で言うとなんですか?
「う~ん…拳法部がすべてだったし、最優先だったから、生活の軸?根っこ?かな~」。
一瞬、間をおいて、
そしてはっと気づいたように彼女は付け加えた。
「でも、私にとっては拳法部が太陽だったのかもしれない」。
◆市村 真美 いちむらまみ 文4 八王子高出
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