【馬術】強豪・日大から逃げ切り16年ぶりのV/関東学生総合競技大会

2026.07.09

 南アルプスと八ヶ岳に囲まれた山梨県馬術競技場にて関東学生三大大会の一つ、関東学生総合競技大会が開催された。馬場、クロスカントリー、障害の三種目を通じて総合力を競う今大会。初日の馬場を大接戦の末に団体暫定1位で通過すると、2日目のクロスカントリーと障害でも首位を守り切り、優勝を飾った。

7・4〜5 第77回関東学生賞典総合競技大会
▽個人
 2位--小久保〈アルファ・セントリーM〉
 3位--野尻〈カルロッタM〉
 8位--オプセール〈ユキタカオーM〉
 15位--富山〈ジェイク・ロイド M〉
 ※山岸〈パトリシアM〉は失権
▽団体
 1位--明大

三種目総合
 2位--明大

 初日の馬場は明大勢が得意とする種目。日大勢から可能な限り差をつけたいところだ。結果は小久保利巧主将(営4=朋優学院)が3位、野尻翔麻(農3=獨協埼玉)が4位となった。「速足の部分が非常に良かったというのを審判団から言って頂いた。全日本学生三大大会(全学)に向けて駈歩の部分を修正して (得点率)75(パーセント)くらいを目指せるように一から頑張りたい」(野尻)。また、オプセール乃絵実(商4=富士見丘)も10位に入り、昨年度に続いて団体暫定1位での通過を果たした。しかし点差を見れば、団体2位の日大との点差はわずか0.1。次の日に行われるクロスカントリーでは「下の順位の大学との差が全然なく、1秒でも遅くなると順位変わってしまう」(オプセール)切迫した状況でこの日を終えた。

 迎えた2日目。最初の種目はクロスカントリーが行われた。野尻が「上位争いがひっくり返るようなコース」と警戒する中、先陣を切った山岸駿太郎(営2=関東国際)はパトリシアMとの意思疎通が取れず、危険走行で失権してしまう。しかし、オプセールが規定タイムを2秒超過しながらも減点を最小限に抑えると、小久保主将が減点0を達成。「去年まで、乗っている馬がクロスカントリーで失権するなどトラブルが多い馬だったので心配していたが、今シーズンに入ってからかなり調子が良く、去年よりも自信をもって臨めた」(小久保主将)。さらに、野尻がチーム最速の3分58秒で走破し、明大は5人馬のうち4人馬が完走した。団体では、日大との点差が1.7とまだまだ油断はできない状況だが、明大は首位で障害へ進んだ。

 最後の種目である障害は「上位3校が(障害物を)1個落とすだけでひっくり返ってしまうような僅差の状態だったので、かなりプレッシャーが全員にかかっていた」(小久保主将)という状況で行われた。トップバッターの冨山碧李(政経1=明蓬館)とジェイク・ロイドMは「馬とコンビを組んで浅かったので、障害でもまだ慣れない場面があった」としながらも落ち着いた走りで駆け抜けると、オプセールも完走後に笑顔を見せる快走ぶりを発揮。続く野尻と小久保も終始安定して障害を飛び越え、団体ではタイム減点こそあったが、出場した4人馬全員が障害減点0を成し遂げた。この結果、明大は日大との0.7点差の際どい勝負を制し、16年ぶり19回目の優勝をつかんだ。

 初日から日大との逃走劇を繰り広げた明大。昨年度は5人馬のうち4人馬が失権する苦しい結果から今年度は4人馬が障害まで進むなど、大きな成長が見られた。小久保主将は「先々週の関東学生馬場と障害の時に自分たちが思ったより結果がついてこなかったので、もう一回チーム力を高めようとミーティングなどをして。一致団結して今回の大会に挑めた」と振り返った。明大にとって最大の目標は「(全学の)総合馬術で勝つことだけではなく、三種目総合で勝つこと」(小久保主将)。優勝への強い気持ちと高めたチーム力で16年ぶりに頂点を奪還する。

[ウエスト宙]

試合後のコメント
小久保主将
――昨年度の関東学生(関東学生競技大会)と今年度の関東学生を比べてどんな違いがありますか。
 
「昨年の全学からOBの方々の指導を今大会もいただいて。実践的なアドバイスをいただきながら試合に臨むようになったので、恵まれている環境だと思っています。去年まではチーム戦でありながら、あまりチームのみんなで頑張ろうというところが欠けているのが課題ではありました。今回は今シーズンが始まってから何度もチームとしてどういう役割があるのかをみんなで話し合ってきたので、そういうチーム力を上げられたことは今回の成績が良かったことにつながっているのかなと思います」

オプセール
――馬場を振り返っていかがですか。
 
「今までで一番人間も集中して、一番いい演技ができたと思ったのですが、点数的に自己ベストではギリギリ届かなかったので、誰が見てもいいと思えるような演技を全学までにもう少し改善する余地があるかなとは思います」


――1年として初めての大会でしたがいかがですか。
 
「やはり団体優勝が懸かっている試合だったので、チームとして挑む意識は忘れずに挑めました」

――今後に向けての意気込みをお願いします。
 
「全学に出場できるのであれば、やはりそこでの団体優勝。個人でもいい成績を残せるようにこれから夏の間、あと 5ヶ月間ぐらいでしっかり練習を積んでいい演技ができるように頑張っていきたいと思います」