
新体制で挑んだ開幕戦 森下が自己ベスト更新で敢闘賞/東京六大学対校大会
10年ぶりに国立競技場で開催された東京六大学対校大会(以下、六大学)。今回が新体制で臨む初めての対校大会となった。結果は惜しくも男子総合6位だったが、敢闘賞に輝いた森下翔太(政経2=世羅)を始めとする多くの選手が自己ベストを更新。今後のトラックシーズンにつながる大きな収穫を得る大会となった。
◆4・2 第56回東京六大学対校大会(国立競技場)
▼男子100メートル予選(対校)
1組 木村稜 2着 10秒64
2組 川津 5着 10秒69
▼男子100メートル決勝(対校)
木村稜 4位 10秒47
川津 8位 10秒69
▼男子100メートル(OP)
2組 竹尾 3着 10秒63
松下 4着 10秒72
▼男子110メートルH予選(対校)
2組 飯島 3着 14秒76
▼男子110メートルH決勝(対校)
飯島 7位 15秒04
▼男子200メートル(OP)
1組 木村颯 4着 21秒55
3組 中谷 1着 21秒64
鷹羽 2着 21秒91
▼男子400メートル予選(対校)
1組 佐田 3着 49秒08
2組 原田 3着 48秒71
▼男子400メートル決勝(対校)
原田 4位 47秒59
佐田 6位 49秒21
▼男子400メートル(OP)
1組 野口 1着 47秒67
▼男子400メートルH予選(対校)
1組 小林真 5着 54秒46
2組 宮川 3着 53秒35
▼男子400メートルH決勝(対校)
宮川 7位 52秒95
▼男子800メートル決勝(対校)
馬場 6位 1分52秒64
田邉 12位 1分59秒20
▼男子1500メートル決勝(対校)
吉川陽 5位 3分48秒71
馬場 6位 3分49秒92
▼男子1500メートル(OP)
1組 乙守 1着 3分48秒19
加世堂 3着 3分51秒18
新田 4着 3分57秒25
▼男子5000メートル決勝(対校)
森下 2位 13分49秒20
堀颯 8位 14分07秒03
▼男子5000メートル(OP)
1組 杉 3着 14分15秒48
2組 溝上 1着 14分08秒04
橋本基 2着 14分11秒43
甲斐 4着 14分15秒63
井坂 6着 14分19秒69
室田 7着 14分20秒82
新野 10着 14分26秒53
斎藤 11着 14分28秒53
山本 12着 14分28秒83
曳田 20着 14分46秒88
新谷 21着 14分51秒63
古井 23着 14分55秒93
杉田 24着 14分57秒23
3組 尾ノ上 15着 15分03秒94
角南 21着 15分43秒83
▼男子3000メートルSC決勝(対校)
窪田 7位 9分06秒34
小林周 8位 9分07秒16
▼男子3000メートルSC決勝(OP)
鬼塚 1位 9分07秒18
佐久間 7位 9分31秒61
▼男子4×100メートルR決勝(対校)
松下、竹尾、中谷、鷹羽 3位 40秒04
▼男子4×400メートルR決勝(対校)
佐田、川津、宮川、木村稜 4位 3分14秒17
▼男子走り幅跳び決勝(対校)
松木 4位 6メートル74
▼女子400メートルH決勝(対校)
岡村 3位 1分05秒25
響く号砲を合図に各校の白熱した応援が始まった。対校走り幅跳びに出場した松木悠眞(理工2=宇都宮)は冬に見直してきた跳躍が結実。関東学生対校選手権(以下、関東インカレ)の標準記録は突破できなかったが「課題を見直して再現性を高めれば関東インカレに出場できる」とさらなる飛躍を誓った。4人中3人が下級生とフレッシュなメンバーで挑んだ対校4×100メートルR。走順を今までと大きく変えたことが功を奏し、見事3位でフィニッシュ。関東インカレに向けて、確かな手応えをつかんだ。今年度主将を務める木村稜(政経4=乙訓)は予選も含め、3本のレースに出場。100メートルでは予選で課題となった後半の力みを決勝では修正し、抜群の安定感を見せた。続けてアンカーで出場した対校4×400メートルR。序盤から圧倒的なスピードで引き離され、最後の追い上げも及ばず。「他大と比べ、明大は全体的にまだキレが上がっていない」と課題の残る結果となった。
OP男子5000メートルに臨んだ溝上稜斗(商3=九州学院)は「ペースメーカーがいなかったので自分たちでペースを作らないといけない」と先頭で集団をけん引した。中盤から単独でトップに立つとそのまま主導権を渡さず。自己ベストを更新する走りを見せた。対校800メートル、対校1500メートルの2種目には馬場勇一郎(政経4=中京大中京)が出場。優勝が期待される中で挑んだレースだったが、本来の力を発揮できず、思い描く結果とはならなかった。それでも、今シーズンで競技を引退する馬場は「競技生活の集大成を意識しながら取り組んでいきたい」と新たな決意を口にした。「レース前に集団を引っ張ると想定していて、その通りになった」。対校5000メートルでは紫紺の新エース・森下が躍動。スタートしていきなり杉彩文海(文4=鳥栖工)が集団から飛び出すも森下は全く動揺することなく、淡々と自分のペースを刻む。2.5キロ付近で杉に追い付くと、そこから1キロ近く先頭を譲らず、一直線に伸びる集団を率い続けた。ラスト1キロで早大の石塚選手に競り負け、優勝こそ逃したものの自己ベストを大きく更新。目標に掲げる日本選手権の標準記録突破に向け、大きく弾みをつけた。
また、今大会は多くの1年生にとって、大学デビュー戦となった。その中でも対校100メートルで決勝に進出した川津靖生(法1=明星学園)など未来を担うルーキーが頭角を現した。1カ月後に控える関東インカレで目標となる1部残留には短、長、歩のより強固な団結が求められる。「みんなそれぞれが良い個性を持っているため、その個性を全員が出せるような環境づくりをしていきたい」(木村稜)。今後のトラックシーズンに向けて、明大のさらなる成長に目が離せない。
[原田青空]
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