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(38)シーズン後インタビュー 井上千尋(1)

フィギュアスケート 2022.02.25

 思いを込めた演技で氷上を彩り、見る者の心を躍らせてくれた選手たち。シーズンを通してそれぞれが味わった思いはさまざまである。新型コロナウイルスの影響にも負けず戦い抜いた今シーズン。その振り返りのインタビューをお届けする。

(この取材は1月31日に行われたものです)


第9回は井上千尋(商4=椙山女学園)のインタビューです。

 

――今シーズンを振り返っていかがですか。

 「今シーズンは大変でした。昨年の2月頃に足首をケガしてゴールデンウィークまでジャンプの練習ができず、ずっとスケーティングの練習しかしていなかったので『間に合うのかな、最後のシーズンなのに大丈夫なのかな』という不安がかなりありました。それで5月のゴールデンウィークの合宿で急にジャンプをやり始めたら今度はヘルニアになってしまって、それからは歩いても寝ていても何をしていても痛いという感じになってしまいました。6月に神奈川で試合があったのですが、ジャンプはほぼダブルだけで何とかやり切る形になってしまいました。ジャンプの練習をやり始めたのが8月くらいになってしまい、スタートがかなり遅れてしまったことが大変でした」

 

――シーズンに入ってからはいかがですか。

 「東京選手権のSP(ショートプログラム)はミスが多かったのですが、スケーティングの部分では評価してもらえて新しい自分を出すことができたと思います。最後に全日本選手権(以下、全日本)に出て大きな舞台でしっかり滑り切って『今までありがとうございました』と伝えたい気持ちはずっとありました。シーズン初めは全日本を目指せるかどうかという不安がすごくありましたが、東京選手権を経て『もう少し頑張れるかも』と思いました。練習を続けて東日本学生選手権(以下、東インカレ)はいい演技ができて、その後が東日本選手権(以下、東日本)だったので、練習を続けていけば(全日本に)行けるかなと思ったのですが、自分の緊張してしまうところや弱い部分が出てしまって全日本に行くことはできませんでした。東日本が終わってからは本当に悔しくてスケート人生間違っていたのかなと思うこともたくさんありましたが、このシーズンで得たものはたくさんあったので最後まで頑張れて良かったかなと自分の気持ちも今は変わったので良かったと思います」

 

――今シーズンの良かったところはどのようなところですか。

 「ケガをしている間にスケーティングの練習をものすごくしたので、私自身滑っていてとても滑りやすいなと感じることができましたし、先生たちや点数としても評価してもらえた部分があったのは良かったと思います」

 

――悔しかったところはありますか。

 「9月ぐらいから毎日ノートをつけていました。曲かけでジャンプを跳べたか跳べなかったかというようなものをずっとつけていました。×を書くのが嫌なので全部○にできるように取り組むとかなりノーミスできるようになっていて、自分の中で跳べないジャンプをプログラムに入れているという感覚がなくなった状態での練習ができました。しかし、練習でほとんど失敗していなかったのに本番で失敗してしまったジャンプがかなりあったので、ジャンプが跳べなかったことがとても悔しかったです」

 

――大学4年間を振り返っていかがですか。

 「明治大学には入れて本当に良かったなというのが一番にあります。明治大学に入れたことはすごくうれしかったのですが、私はスケートのレベルがそんなに高い方ではなかったので明治大学を背負って良いのだろうかという思いが入学する時はありました。しかし、明大の名に恥じないように4年間頑張れたというのは良かったと思っています」

 

――1年次に出場した全日本学生選手権(以下、インカレ)はいかがでしたか。

 「普段の試合では大学というよりは個人の成績になってくるので、インカレが一番大学の名前を背負っている感じがします。ホテルなどもみんな一緒で唯一大学のチームというのを感じることができる試合ではあるのですが、すごく緊張して結局いい演技をすることができませんでした。大学の試合で一番悔しい気持ちが残っている試合ではありますがインカレ自体はとても楽しい試合です」

 

――大学4年間で一番良かった試合を教えてください。

 「思い出に残っている試合はいくつかあるのですが、やはりスケートをやっていて一番良かったと思った試合は、2年生の時に出ることができた全日本です。あとは2年生の時の東日本、今シーズンだと東インカレも印象に残っていますし、今シーズンの試合は全部まだ印象に残っているかもしれないです。スケート人生全ての思いが詰まっていましたし、今シーズンの思いも詰まっていたので、大学4年生の一年ってこんなにも普段と違うのだなと感じました。(やはり違うのですか)16年続けてきたものが終わるという感覚が全くつかめませんでした。自分で終わろうという前に引退する、終わりが先に見えているという感覚になったことがなかったのでプレッシャーや不安がたくさんありました」

 

――4年生で引退するのはかなり前から考えていたことなのですか。

 「大学4年で引退するということはかなり前から決めていて、今シーズンが終わったら『やっぱりもう一年ぐらいやろうかな』と考えた時もあったのですが、選手は向いてないかなと感じたので、4年生で引退しようかなと思います」

 

――4年間で、先輩との印象に残っているエピソードを教えてください。

 「和泉で1、2年が一緒じゃないですか。その時に学部もりかちゃん(大矢里佳・令3商卒)と一緒だったので同じ授業を取って一緒に受けていました。先輩との絡みという点では1年生の時が一番楽しかったです」

 

――後輩とのエピソードを教えてください。

 「松原星ちゃん(商3)と同じ学部で他にも商学部の子はたくさんいるのですが、授業が一緒にかぶっているのは星ちゃんが一番多くて、一緒に受けていたのですが、星ちゃんの方がしっかりしているので、かなり助けてもらったというのはあります(笑)」

 

――学生生活を振り返っていかがですか。

 「御茶ノ水にもっと通いたかったです。3年の時にコロナで一回も御茶ノ水に行っていなくて、今年は授業をほぼ取り終えいて、学校に行かなくてよかったので本当に授業では片手に収まるぐらいしか行っていなくて、御茶ノ水ライフを楽しめなかったのが残念でした(笑)。(御茶ノ水の方がいろいろお店あって楽しそうですよね)そうなんですよ、和泉は学校みたいな感じじゃないですか。和泉は和泉での楽しさがあるのですが御茶ノ水は雰囲気が全く違って楽しそうじゃないですか。だから、御茶ノ水を楽しみたかったです」

 

――学生生活で楽しかったことは何ですか。

 「スポーツ推薦の子と集まるのがかなり楽しかったです。スポーツの子だけの語学があって、その子たちの話を聞いて自分のスポーツ以外のスポーツのことを知ることができて楽しかったです」

 

――学校で大変だったことはありますか。

 「勉強は大変でした。レポートの時期になるとたくさんレポートが出るので1年生の時はスケートに行ってから学校へ行ってレポートやってという生活を毎日するのはかなり大変でした」

 

[堀純菜]


(2)に続きます。


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