(1)〝思い合い〟で奏でる母校愛 吹奏楽部座談会【前編】

応援団
2018.12.20

 第1弾は吹奏楽部の川村隼輝団長(政経4=秀明八千代)、指揮の勝又春香(文4=御殿場南)、幹事長の栗崎千聖(政経4=豊島岡女子)のインタビューをお送りします。

――吹奏楽部に入った理由を教えてください。
川村(以下、川):
座奏、ドリル・マーチング、応援の三つがどれも好きで、明大はスポーツが強く、明スポにも入りたいぐらいスポーツに興味があって。関わりたいし、楽器も続けたくて入ることにしました。


勝又(以下、勝):私は中学高校と吹奏楽部に入っていて、大学で続けたいと思っていました。応援団吹奏楽部はコンクールに出ていて、ドリルもやってみたくて、高校の時に野球応援も好きだったので入るのを決めました。


栗崎(以下、栗):小学4年生の時から吹奏楽をやっているんですけど、小学生の時に初めて六大学野球を見た時に応援席の一体感に憧れを抱きました。また、コンサートで華やかなステージに貢献しているカラーガードの先輩方を見て入ることに決めました。

――それぞれのパートのやりがいや特徴を教えてください。
川:
トランペットをやっているんですけど、花形であることがまず一つ。でもそれだけではなくて座奏とかでは支えに入ることもありますし、いろんな面を持っているから楽しめる楽器かなと思っています。


勝:私はホルンという楽器で、目立たないというか。でもないと困るよねって言われるくらい、常に響きを支えるような役割をしています。あとギネスで一番難しい楽器って言われていて、難しさを感じるばかりだからこそやりがいを感じます。指揮はみんなの顔が見えるポジションで、みんなが演奏している姿など見ることができるのがやりがいです。


栗:フルートとピッコロという楽器を担当しています。音は他の楽器よりも小さくて、なくても分からないかもしれないんですけど、あったら華やかになるっていうか。よくショートケーキのイチゴだと言われています。

――座奏、ドリル、応援の違いを教えてください。
川:
考えることが変わってきますね。歩きながら吹くのと座って吹くのと、試合を見ながらその状況に合わせて吹くのでは使う頭の分野が違うと思います。


勝:座奏とマーチングは、一番根本は自分たちをいかにかっこよく見せるかというところが大きいんですけど、応援は相手のためとか、どういう応援が今必要とされてるのか、どういう声掛けがいるのかなっていう、相手のニーズにいつもアンテナを張りながらやるところが違うなと思っています。


栗:伝える相手が誰かとかが違うのかなと思います。座奏だったら点数をつけられることもありますし、奏者間で言いたくないことも指摘し合う場面もあります。ドリルは視覚的にもお客さんに訴えるので、普通の演奏よりもたくさん意識することがあります。応援は気持ちが大事で、どうすれば選手の心に響くのかとか、心を込めて演奏する点は一番意識すると思います。

――応援団に入って成長したと思う部分はありますか。
川:
一つは技術的に成長しました。もう一つは、精神的に深く考えられるようになりました。大学では学生が主体的に動かすので、何となくで済ませたくないと思うようになりました。


勝:学生指揮をやっていて、与えられた環境で成果を出すのに何ができるか考えるようになりました。私生活も授業も人それぞれで、練習しても全員が集まれない中でいかに良い練習ができるかを考えています。また、入部の動機もみんな違うので、方向を定めるためにどうするのかを考えるようになりました。


栗:我慢強く、諦めなくなったと思います。最初はカラーガードの練習で毎回泣いていて、それでも地道に努力を重ねて指導する立場になれています。諦めないことが成果につながる体験をしたので、少しのことで諦めなくなりました。

――中編も引き続きお楽しみください。

[曽布川昌也・織田有衣子]