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(8)名門・横浜高の主将 5度目の挑戦で甲子園へ 公家響インタビュー【後編】

硬式野球 2018.08.08

 夏の甲子園100回記念特別企画。第4弾は公家響内野手(政経2=横浜)のインタビューです。公家選手は名門の横浜高で主将を務め、高校3年次の夏に平田徹新監督の下、甲子園へ出場を果たしました。後編では公家選手の野球仲間や、野球以外の思い出などについて語っていただきました(この取材は8月1日に行ったものです)。

前編はこちら


――現役のプロ輩出が一番多いのが横浜高校だそうです。当時や今でも関わりはありますか。

 「3週間くらい前に横浜スタジアムで2軍戦をやっていたので、藤平(尚真選手・東北楽天ゴールデンイーグルス)を見に行きました。そこら辺うろうろしていますし、ちょくちょく遊びますよ(笑)。あとはOBの方がグラウンドにいらっしゃって激励をしてくださったり、差し入れを持ってきてくださったりしました。筒香さん(嘉智選手・横浜DeNAベイスターズ)が印象に残っていますね。お昼を食べに寮の廊下を歩いていたら、曲がり角でぶつかりそうになって。『すみません』と謝ったら筒香さんで『でっかい!』と思いました。そうしたら筒香さんから『お疲れー』と言われて、そこで気付いてびっくりしました(笑)」


――野球以外での横浜高校の思い出は。

 「共学になるので今はなくなったのですが、寮から100メートルくらい離れたところに別棟がありました。1階から3階まであって、1フロア50部屋くらいあります。そこにインフルエンザにかかると1人で泊まらされるんですけど、本当に怖いんですよ! 廊下に手形とかがあって、奥の上の部屋には十字架がいっぱいある部屋もあって…。普段は柔道部やスキー部がたまに合宿をしたりする場所です。泊まったことは2回あります。本当に怖いです。インフルエンザにかかってそこで1週間は地獄です。しかも廊下が長いので音が響くんですよ。『バタバタバタ』とか聞こえました。これ本当ですよ! 本当に怖かったです」


――寮生活の思い出はありますか。

 「自分は福島出身なので、実家に帰るわけにもいかないです。そこで月に1回、県外の寮生はホームステイというのがあったので、仲が良い藤平や遠藤(駆・神大)の家に泊まりに行っていました。藤平は1年生の頃と引退してからの部屋が一緒だったんですけど、ずっとボケーっとしていましたね(笑)。何も考えていなくてマイペースなんですけど、自分のためになることはウエートとか何でもやっていました。やっぱりプロ向きの性格なんでしょうね」


――改めて3年間を振り返って。

 「野球でもいろいろ知識を得て、今まで知らなかったような野球も身に付けられました。レベルが高い仲間がいる中で、自分ももっと頑張らないといけないという競争意識も感じて必死に練習できました。野球以外ではこれだけのたくさんの人にお世話になって、面倒を見てもらえるとは思っていなかったので、人との出会いが大きかったです」


――甲子園とはどのような場所ですか。

 「行く前と行った後の気持ちは変わらないですけど、やっぱり行きたいなという場所でもありますし、夢の場所だと思います」


――初戦を控える後輩の方々へエールをお願いします。

 「今まで練習してきたことを存分に発揮する場所だと思うので、準備を怠ることなく笑顔で頑張ってほしいなと思います」


――ありがとうございました。


[浜崎結衣]


前編はこちら


 ◆公家 響(くげ・ひびき) 政経2、横浜、178センチ・82キロ、右投右打、内野手

 高校3年次の夏の甲子園に出場。1回戦・東北高戦では本塁打を放つ。しかし2回戦は、寺島成輝選手(東京ヤクルトスワローズ)擁する履正社高に敗戦した。同期は藤平尚真選手(東北楽天ゴールデンイーグルス)。高校の先輩でもある渡辺佳明内野手(横浜=政経4)とは横浜高トークでよく盛り上がるそうだ。


 公家選手の母校・横浜高は8月9日(木)に愛産大三河高との初戦を迎えます。熱戦にご注目ください。


 次回の夏の甲子園100回記念特別企画は、西東京を沸かせた大池稜内野手(政経1=明大中野八王子)と米原大地投手(情コミ1=八王子)の八王子対談です。お楽しみに。



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