(14)東大戦事前インタビュー① 堀部康平主将、明石健捕手

2026.04.10

(この取材は3月29日に行われました)

堀部康平主将
――ここまでの3年間を振り返っていかがですか。
 「1年生の頃は代走で、2年生の時はスタメンでリーグ戦に出させてもらっていました。すごいいい経験をさせてもらった時に、リーグ戦のレベルの高さというものを痛感しました。そして、去年はケガをしてしまって、リーグ戦に出場する機会があまりなくて、そこですごく悔しい思いをしたので、今年こそはどんな形でもいいので、チームの力にきっちり貢献できるように、プレイヤーとしてはしっかりと力になれるようにというところが今年の目標になります」

――社会人・六大学対抗戦を振り返っていかがですか。
 「試合展開としては格上の社会人相手に点を取られましたが、自分たちが意図している展開自体はできたのかなという感じです。中盤、実力の差でホームランとかを打たれ、引き離されてしまったところはまだまだ足りないなというところです。やはりリーグ戦自体も自分たちよりも技術的に格上の相手にしっかりくらいついてやっていかなきゃいけないというところで、そのできた部分と実力の差が出た部分、両方出たと思うので、開幕までにしっかりと詰めていきたいなと思います」

――ご自身の強みを教えてください。
 「一つは声の部分。自分が周りを見て、声をかけてチームを引っ張るというところは、自分自身が一番大事にしているところ、持ち味にしているところです。あとは走力を絡めた攻撃力です。しっかり出塁して、足を使って自分がホームに帰ってくるということができれば、チームの得点力の向上にもつながると思うので、その持ち味を生かせるように頑張りたいです」

――主将就任が決まった時の気持ちを教えてください。
 「立候補をしたので。自分が一番先頭に立ってチームを引っ張りたいという思いがあったので立候補して、チームメートや監督に選んでいただいたので、選んでいただいた以上は自分の責任を持って役目を全うして頑張りたいなという前向きな気持ちでした」

――主将として大変だと感じることはありますか。
 「東大は部員数も増えてきて、新1年生を加えると100人以上のチームになります。その一人一人が同じ方向を向いて、リーグ戦で勝ち点を取るというところが一番大きな目標になりますが、それぞれ思っていることとか感じていること、取り組んでいることが違う中で、それを一つの目標にちゃんと向かわせるというところは大変だなと思います。それと同時に、どうやったら勝てるようになるのか、どうやったら上手くなるのかということを話していくうちに、徐々に徐々に気持ちの部分で結束してきたかなと思います」

――チームスローガンの『勝撃』に込められた思いを教えてください。
 「このスローガン自体は、主に自分たちの学年の中の話し合いで、いくつか候補を選んで、最終的に部員全員でこれがいいねって決めたという形です。インパクトを与える衝撃というところに勝つというふうになっていて、勝つこと、勝ち点を取ることで、普段応援してくれている皆さんやそれを超えた野球ファンの皆さんに衝撃を与えたり『東大強いじゃん、東大すごいじゃん』というインパクトを与えたいなという思いがあります。六大学の中で他の5大学に比べると見劣りしてしまうよなという世間の評価を覆したいなという意味を込めて、勝って衝撃を与えたいなということで、それを合言葉に取り組んでいます」

――明大の注目選手は誰ですか。
 「ピッチャーは大室(亮満投手・文3=高松商)で、去年リーグ戦で先発として投げて、最優秀防御率のタイトルを取っていて、先発の彼を打ち崩さないと、勝ちは絶対に見えてこないと思います。バッターはたくさんいますが、やはり榊原(七斗外野手・情コミ4=報徳学園)かなと思っています。勝負強いですし、実績もすごくあるので、彼の前に走者を貯めないことが大事になってくるかなと思います。バッティングに関しては、みんなスキがないなと思っているので、この1人というよりは、きっちり打線として強みがあるので、粘って一人一人に対応していくしかないかなと思います」

――東大の勝利へのキーマンは誰ですか。
 「今年のチームは1人頼りにならないチームです。それでも強いて言うなら4年生のピッチャー陣がポイントになるかなと思っています。江口(直希投手)、佐伯(豪栄投手)、前田(理玖投手)あたりのリーグ戦を経験した4年生のピッチャーが、先発も途中からも両方あり得るとは思いますが、試合をつくれるか、上がったところで結果を出せるかが重要になります。バッターも同じで、自分の持ち場でしっかりやるべきことをやって、日替わりでヒーローが出る形になったら一番いいかなと思います」

――今季の目標を教えてください。
 「個人としては、きっちり与えられた場面で、与えられた仕事をしっかりこなすことです。数字がどうこうということよりも、目の前の一試合一試合で自分のできることをきっちりやるだけだと思っています。チームとしては、とにかく勝ち点を取るということに、チームが始まった瞬間からみんなで照準を合わせてやってきました。リーグ戦で厳しい試合が多くなるとは思いますが、そういう時こそチーム力が試されると思うし、自分や最上級生の力が試されると思っているので、そういうところで踏ん張って、チームを引っ張っていきたいです」

――ありがとうございました。

明石健捕手
――昨季を振り返っていかがですか。
 「杉浦さん(海大選手・令8卒・現かずさマジック)のケガから出始めて、そのチャンスをある程度モノにできた部分はあったと思います。ただ、別に納得できる結果が残せたかと言えば、慶應戦では結構良かったのですが、それ以外の試合ではあまり打てなかった部分もありましたし、まだまだ成長したいです」

――杉浦さんからのアドバイスはありましたか。
 「相手打者の分析の部分では教えてもらいましたが、杉浦さんも言い過ぎると僕自身の考えが薄れるということも考えてくれていたみたいで。僕から聞いたら教えてくれたのですが、杉浦さんから踏み込んで言ってくるみたいなことはあんまりなかったです」

――4打点と大暴れだった慶大1回戦を振り返っていかがですか。
 「あれはすごくうれしかったですし、その試合までは9打数ノーヒットと打てていなかったので焦りもありましたが、その試合で打ててすごく安心した気持ちがありました」

――リード面でこだわる点はありますか。
 「分析通りじゃないですけど、打者の反応見ながら、分析と違うところをしっかり見極めています。松本(慎之介投手)が自分で考えて投げてくれるタイプなので、そこまで僕が気を使うみたいなことはなかったです」

――松本慎投手の印象を教えてください。
 「やはりすごいですね。コントロールがいいというのはもちろんですが、他大学の投手並みに強さがある球を投げています。それに、配球面も僕が考えるのではなくて、彼自身が考えて投げてくれます」

――明石さんのサインに首を振るということですか。
 「そうですね。それもオープン戦だと多いです。その中でだんだん考えがすり合わさっていって、いい投球ができている感じはあるので、すごいと感じています」

――松本慎投手以外の投手で注目の投手はいますか。
 「江口です。球が1段階強くなっているかなと思うので、そこをご注目いただきたいです」

――昨年のチームとの違いを挙げるならどこですか。
 「バッター陣に関しては去年もともと力のある選手がたくさんいましたが、今年も新戦力というか、新2年生、新3年生あたりがすごく打っているので、そういう意味での違いはそこまでないのかなと思います」

――今のチームの欠点を挙げるとするならどこですか。
 「接戦になった時に勝ち切れない試合がオープン戦にあり、接戦をモノにする力みたいなのはまだまだ足りないのかなと思います」

――個人としての長所、短所を教えてください。
 「僕の強みは肩かなと思っていて、六大学の他のキャッチャーとも張り合えるくらいの肩は持っているかなと思います。弱みとしてはブロッキング、止められないのと弾く距離が大きくなってしまっていて。キャッチャーを始めたのが大学からというのもありますが、経験の無さがそういうところで出ています」

――元々のポジションはどこですか。
 「高校の時はずっとショート、サード、セカンドあたりやったことあって。大学に入った時も最初はそこでしたが、すぐにキャッチャーになりました」

――捕手転向した理由を教えてください。
 「門田(涼平内野手)とか小村(旺輔内野手)とか堀部みたいな選手がもともとずっとショート、セカンドにいて、そこで争ってもチーム力は上がらないということと、キャッチャーが逆に薄かったので、僕が移って良くなるかなと思ったので転向しました」

――捕手と内野手で通ずると感じたものはありますか。
 「内野のフットワークというか足さばきみたいなところはキャッチャーでも結構生きていて、スローイング、二塁送球の時の足の使い方が元々結構できたので、そこは通ずるのかなと思います」

――打倒明治を掲げられていますが、なぜですか。
 「去年全勝優勝されましたし、六大学で一番強いチームに開幕で当たるわけじゃないですか。例年は春勝てなくて、秋やっと勝てるみたいな感じですし、その春も終盤になっていくにつれてやっと実力を出してくれることはありました。このシーズンの開幕に照準を合わせて、100パーセントのパフォーマンスが出せるようにという目的でやっているので、打倒明治というところももちろんですし、明治戦に100パーセントをもっていき自分たちの力をぶつけるっていうのが大事かなと思っているので、そういう意味で設定しています」

――対戦してみたい明大の投手はいますか。
 「三田村投手(悠吾・総合2=千葉黎明)は対戦してみたいというだけですが、注目の存在です。フレッシュでスタンドから見ているじゃないですか。球がめちゃめちゃ速いですし、明治というと球が速い選手が多いイメージの中で、また新しい剛腕が出てきたなと思っていて、すごく対戦してみたいなと思っています」

――東大で明大戦のキーマンを挙げるなら誰ですか。
 「投手は松本慎之介になるかなと思います。バッターは荒井(慶斗外野手)ですかね。明大は長打があって、一発で試合をひっくり返せる可能性も高いかなと思うんですけど、荒井も長打力があって、ホームラン打てる選手なので。こちら側も一発で逆転できる可能性があるかなと思うので、そういうところで注目しています」

――ネクストブレーク選手を挙げるとしたら誰ですか。
 「大沼(亜斗夢外野手)は、社会人対抗戦も3番で出ていましたけど、彼はこの春から活躍できるかなと思っています。バッティングが本当にすごいので、注目してほしいなと思っています」

――今季の個人としての目標を教えてください。
 「バッターとして打率3割達成するというのと、キャッチャーとして、ピッチャーをクオリティスタート(6回以上3失点以内)で毎試合持っていくと接戦が作れて勝ちに繋がるかなと思うので、そこを目標に頑張ります」

――ありがとうございました。

[尼子雄一]