(80)秋季リーグ戦後インタビュー 榊原七斗外野手

2025.11.10

(この取材は10月30日に行われました)

榊原七斗外野手(情コミ3=報徳学園)
――リーグ戦を振り返って率直に、良かった点と悪かった点をお願いします。
 「良かった点はコンスタントにヒットが試合出たところと、悪い点は早稲田戦で三振が続いて、あまり工夫ができなかったところが反省するべきところだと思います」

――3番という打順に対してのご自身の評価はいかがですか。
 「(.390という)打率的に見ると良かったかもしれないですが、ランナーを背負ったところでもう少し打てたら良かったなと思います。先頭で回ってくることも多かったので、ランナーを進めたり、チームバッティングであったりという3番の役割ではなくて、先頭バッターの1人の打者として、もっとチームに貢献できたら良かったと思います」

――前半の東大、慶大戦を振り返っていかがでしたか。
「欲張るところが結構ありました。立教の2試合目までヒットがセカンドベースよりも全部右方向だったので、全体的に見ると引っ張った打球しかなかったかなと思っています。もっと前半からセンター方向を中心に逆方向に強い打球を打っていけたら良かったかなと思いました」

――法大戦はチームとして一番厳しい試合だったように見えました。
 「実際、この5カードで言うと一番点を取られたところではあったので、外野を守っていてもずっと嫌な感じがしていました。簡単にアウトを取ることができなかったので、自分たちはなんとか先制点をという話をずっとしていました。その中で、エラーから逆転できた試合があって、1点への執着心が相手より気持ちが強かったのかなと思っています」

――早大戦は三振が続いたところが反省点と振り返っていましたが、早稲田に勝てた、伊藤樹投手(早大)から打てたことは振り返っていかがでしたか。
 「ずっと打倒早稲田、打倒伊藤樹でやっていたところがあったので、(伊藤樹投手の)調子自体はそこまで良くなかったかもしれないですが、まず伊藤さんが土曜日に先発するということだったので、絶対に打ち崩そうと思っていました」

――本塁打もありましたが、どのような気持ちになる本塁打でしたか。
 「早稲田から勝てるうれしさというよりも、素直に伊藤さんから打ててうれしい気持ちになれる本塁打でしたね。伊藤さんから連絡もきて『最後の最後にあなたに打たれちゃったよ〜』と言われたので(笑)。自分としてはここまでいいピッチャーと対戦できたことがうれしかったので素直に『楽しい対戦ありがとうございました』とLINEで伝えました。(楽しかったですか)楽しかったですね。打てたら楽しいというのもあると思うのですが、なかなか打てない投手だったので、ずっと考えて考えてやった結果、いい結果に結びついて、最後の最後に打ててよかったかなと思います」

――メンタル面でも安定できたところがありましたか。
 「ありました。夏の(大学日本)代表を乗り越えて、メンタルが強くなったのかなと思います。(プレッシャーなどはありましたか)期待とかいろんな思いがある中でしたが、こんなやつに負けてられないという思いで一打席一打席に入って、なんなら見下すぐらいで先輩関係なくいっていたので、それが良かったのかなと思います」

――立大戦を残して優勝というのはいかがでしたか。
 「優勝が懸かっている試合で4打席連続三振して、素直に喜べない自分がいて。もっとチームのために何かできることあったのではないかなというのも考えていて、悔しかったです。この気持ちは次のカードにぶつけようと思っていました。でも優勝できたことは目指してきたところですし、本当にうれしかったです」

――立大戦は気持ちをぶつけることができましたか。
 「1回戦は少し空回りしたのですが、フォアボールとかデッドボールで出塁できたところは大きかったです。2戦目、切り替えて打席に入っていこうと1打席目からいい感じに打てて2本目、3本目、うまく出していけたので、気持ちの切り替えが良かったかなと思います」

――立大戦では逆方向への本塁打が出ました。
 「レフトにホームランは初めて打ちました。パンチ力が春先から増したのかなと思っています。自分の中で100メートル飛ばせばホームランになると思ってはいるのに、いつも130、140メートルぐらい飛ばそうという力で振っていました。最終戦くらいに、もっと力を抜いて振ればいいんだというのを気づけました」

――無敗優勝できた理由はどう考えていますか。
 「松岡(功祐)さんのずっと『この一試合一試合をプレーオフの気持ちでやっていけ』という言葉が非常に大切だったのかなと今振り返ると思います。プレーオフのような気持ちで入れたので、ベンチの雰囲気も良くて、瀨さん(千尋外野手・営4=天理)とか今井さん(英寿内野手・政経4=松商学園)とか吉田さん(匠吾内野手・文4=浦和学院)とかの声が一番自分たちを鼓舞してくれて、いい雰囲気につながったので、そこが良かったのかなと思います」

――ドラフトもありましたが、ここまで、先輩方の背中を見ていていかがでしたか。
 「小島さん(大河捕手・政経4=東海大相模)はバッティング練習を見ていてもすごいなと思いますし、こういう人がドラフト1位で選ばれるのだなというのを再認識できたところもありました。今度は自分が追いかけていく立場で、ドラフト1位で選ばれることが来年の目標なので。来年の1年は自分にプレッシャーもかけながらやっていかないといけないという、いい刺激になりました」

――どのような評価でドラフト1位指名を受けたいですか。
 「走攻守のバランスが取れるというところで1年目から早く長く使っていただけるのではないかなと。突出した部分もそうですが、まずはバランスよくやっていければいいかなと思います」

――神宮大会のどのようなところに注目していますか。
 「全国からいいチームが出てくるので、ピッチャーもすごいいいと思いますし、バッターも簡単には打ち取れないと思っているので、そういうところも自分のモノに吸収できたらいいかなと思います」

――日本一へ向けて意気込みをお願いします。
 「まだ時間はあるので、もっともっと成長して、リーグ戦とはまた違った強さを神宮大会で出していければいいかなと思います」

――ありがとうございました!

[小松錦葵]