(30)春季リーグ戦後インタビュー 松本直投手

2025.06.10

(この取材は5月31日に行われました)

松本直投手(情コミ3=鎌倉学園)
――今季を振り返っていかがでしたか。
 「途中からだったのもあり、自分のピッチングが勝ちにつながったのは最後の法政戦だけだったのですが、与えられた仕事はきっちり果たしたシーズンだったかなと思います」

――防御率1.13というのはご自身の評価いかがでしたか。
 「本当に良かったなと思います」

――四死球0というのはいかがですか。
 「ありえないです。今までの松本にはありえない数字です」

――何が変わった結果でしょうか。
 「スライダーですよね。スライダーでカウントを取れるようになりましたし、今までは松本はもう真っすぐで張ればいいみたいな感じだったので、見切られることが多かったと思うのですが、今季は多分スライダーの方が多く投げたのではないかくらいなので、打者からして、(直球とスライダーの)どちらなのかが絞られないところもそうですね。シンプルにコントロールが良くなったのも要因だと思っています」

――リーグ戦前は『体幹を鍛えた』とおっしゃっていました。
 「それが実ってフォームを変えたのですが、ちゃんと成果出ましたし。やってきてよかったなと思っています。逆にウエイトをがっつりやっていたのを適当くらいにしたんです。トレーニングというよりは、動きの練習を増やして動作のメカニックの練習を増やして、そういうところが良かったのかな。オフシーズンに結構ウエイトはしたので、その分、違うメニューを増やしたのが良かったかなと思っています」

――コントロールという点で12個の三振はいかがでしたか。
 「ストライクを投げるコントロールとして、スライダーに関しては、ストライクゾーンの四角のというよりはここというピンポイントに投げられるコントロールがついたので。真っすぐに関しては全然浮いてしまってダメだったのですが、真っすぐはストライクゾーンに投げるというコントロールで、スライダーは三振取れる、低めに投げられるというコントロールがついた結果です」

――復帰後初登板が早大2回戦で0―0の展開でした。
 「割と経験が浅いコクー(三浦心空投手・政経3=東邦)とムロ(大室亮満投手・文2=高松商)というところだったので、堂々としたピッチングをして負けてられないなと思いながらいました。ここで失点したらダサいなと思って緊張はすごくしましたが、マウンドに上がったら普通にできました」

――初球が151キロでした。
 「あそこで今シーズンの指針が決まったというか、力を入れたら(球が)抜けることが分かったので。今季はボールの質も良くなっているので、スピードというよりかは、質のいいボールを低めにすることによって7割ぐらいの力を意識するきっかけになった一球ではあったと思います。あれ以降、150キロ以上は昨シーズンに比べてそんなに出ていないです。でも結果的にそれは良かったかなと思っています」

――同部屋の大室投手のリーグ戦デビューに関してはいかがですか。
 「最初は『まじで頑張ってくれ』と初登板の時はそういう感じでスタンドから見ていたのですが、今じゃもう欠かせない存在というか『あいつなら大丈夫だ』みたいなそういう存在になったので、やはり同部屋がいいなと思います」

――法大2回戦振り返っていかがでしたか。
 「この試合はもうずっと点を取られていたので、投手コーチにも言われていたのですが『試合落ち着かせてくれ』ということだったので、最初のイニング見たらわかると思うのですが、聖矢(福原聖矢捕手・国際3=東海大菅生)も結構ポンポン(球を)返して来たのですよ。それで自分も意図をくみ取ってゲームを落ち着かせるピッチングはできたと思います」

――今季は全試合、福原捕手とバッテリーを組みました。
 「去年1年間ずっとコジさん(小島大河捕手・政経4=東海大相模)と組んできたのですが、コジさんは先輩なので、コジさんが要求してくれたところに投げて、その期待に応えたいみたいな感じでした。聖矢は同期ということもあるし、すごくコミュニケーションが取れるキャッチャーなので、ベンチでもだし、マウンドでも色々意思疎通はできました。自分が上級生になったというのもあるのですが、聖矢とのバッテリーは二人でつくっていく、力合わせて、ちゃんと会話をしてという感じになったかなと思います。引っ張られるというよりは、自分も積極的に考えながら二人でつくり上げたみたいな、そんな感じです」

――来季に向けて改善点はありますか。
 「3イニングがマックスだったのですが、それをどんどん増やしていく立場にはなると思うので、そのためにもう一つカウントを取れるようにとずっと言い続けているんですけどね。今回こそは頑張ります。次に向けて絶対(球種を)覚えます」

――ありがとうございました。

[小松錦葵]