(17)東京六大学秋季リーグ戦後4年生ラストインタビュー/和田みなみ・中川結理・濱崎夢マネジャー

2024.11.30

 今年度の明大準硬式野球部は東京六大学春季リーグ戦で3年ぶりの準優勝。全日本大学選手権(全日本)への出場権が懸かる関東地区全日本予選会を突破し、5年ぶりとなった全国の舞台でベスト8入りを果たした。本記事では、東京六大学秋季リーグ戦の早大2回戦をもって引退となった4年生のインタビューをお届けする。

第17回は和田みなみ(商4=明大明治)・中川結理(文4=南平)・濱崎夢(文4=熊谷女子)マネジャーのインタビューをお送りします。

(この取材は10月20日、早大2回戦の試合後に行われたものです)

――4年間を振り返っていかがでしたか。
和田:あっという間だったんですけど、私の学生生活の全てだったなと思っています。

濱崎:私はそもそもソフトボールをやっていたりして、 最初は見ていて『やりたいな』という気持ちの方が強くて。マネジャーの意識は薄かったんですけど、だんだんマネジャーとしての仕事のやりがいを知るうちに、今のこの立場が、仕事に楽しみを見出せるようになったので、人として成長できたかなというのは思いました。

中川:私は吹奏楽部出身なので、全くマネジャーという裏方をやったことなかったんですけど、実際自分で裏方を経験したからこそ、今までの裏方の方への感謝を感じたので、すごく充実した4年間だったかなと思います。

――今までと違うマネジャー業に対してはすぐに慣れましたか。
和田:私は高校からマネジャーをやっていて、高校との違いというのはすごく感じました。高校は大人ありきで、自分たちが主体というよりは、言われたことを忠実に守るというのが中心だったんですけど、(大学では)自分たちで考えて行動する力が付いたなと思っています。

濱崎:確かに最初は難しくて、どうしても選手の気持ちが抜け切れずに、少ししんどいなと思う時もあったんですけど、 やっぱり現役の時の経験も生かせるというところで、そこにやる気、やりがいを見出せるようになった時は、やって良かったなというふうに思いました。

中川:高校時代は会計的なことをしていたので、それに通ずるものもあったんですけど。やることが全く違うので、経験者のみなみや同期だったりの力を借りながら、すごくやりがいを見出せたので、楽しくできました。

――マネジャーとしての仕事は多岐にわたりますが、特にやっていて良かった仕事はありましたか。
和田:私はマネジャーの中で、得意分野をそれぞれ担当できたというのが良かったと思っていて。私はその中では野球のルールとか、高校からやってたことでみんなよりも詳しい部分があったので、そういうところをみんなに伝えられたりとか、頼ってもらえたりしたことがやっぱり一番(良かった)。

濱崎:SNSだと画像のデザインを担当していて、クリエイティブなことをやることが元々好きだったので、好きが生かせたなというのもあるんですけど、やっぱり大会とかいろいろある中で、日常の雑務と言っていいんですけど、グラウンドでの仕事は(良かった)。選手との距離が近いのは準硬のいいところだと思うので。私もそれが好きで、いいなと思って準硬を選んだところがあったので、マネージャーの仕事で楽しかったなと。

中川:私がやっていて良かった仕事としては、六大学にチーフマネージャーとして在籍していたので、六大学としての仕事とか、六大学の選手やマネージャー、OBの方との関われる機会を持てた。そういうのがあったので、そこはすごくいい経験ができたなというふうに思っています。

――4年間の中で一番思い出深い試合は何ですか。
和田:自分の代の新人戦で優勝した時ですね。初めて自分たちの同期が主戦力として輝いている姿を見たので、こんなに同期を応援するのって楽しいんだなって一番思えた試合でしたね。

濱崎:やっぱり全日本で最後負けちゃって、試合はスタンドから応援してたんですけど。自分が出ていない試合で泣くこと、涙する人っているじゃないですか。そういうのを見て『自分も出てないのに泣けるってすごいな』と少し思っていたんですよ(一同笑い)。そこまで気持ち入ってすごいなと思うんですけど、確かにいざ自分がそうやって応援するだけの立場になった時に、こみ上げてくるものがありました。みんなが頑張って、そして泣いているところとかを見て『うわ、悔しいな』と思えたので、それくらい本気に最後になれたというところで、自分でもびっくりしましたし、良かったです。

中川:私も夢ちゃんと一緒になっちゃうんですけど。やっぱり負けちゃったんですけど、選手が悔しがっている姿とかを見て、すごくぐっとくるものが自分にもあったので。応援もスタンドですごく楽しくて、一番印象に残ったからです。

――選手としてプレーする4年生たちを見て、どのような代だと思っていましたか。
和田
:毎年言ってる気もするんですけど、どの代にも本当に個性が光って、すごいいろんな子がいてでもそれが逆にいいバランスで。同期がすごい同期のこと好きでいるのが、マネジャーとしては見てて思いましたし、本当に仲のいい代だし、絆が深い代だし、素敵な代だなと思います。

濱崎:8割は結構いい加減だな(笑)。いい加減というか、ふざける時はふざけるみたいな感じであるんですけど。でもみんな本当に野球が好きで、本気でやっているというのが伝わってきますし、全日本に出られたというのも、やるときはやるっていう。締めるところは締めるというところがあったので、吉原(瑠人主将・法4=仙台育英)のキャプテン筆頭に、本当に野球好きなんだなという印象はすごく受けていました。

中川:やっぱり個性豊かというのは一番に思うんですけど、もちろん2人もいてくれて仲が良かった。キャプテンを中心にまとまりが良かったり、全部2人が言ってくれたので同じような内容になりますけど、すごく仲がいいというのは、どの代よりも負けないんじゃないかなというふうには思います。

――後輩たちに向けてはどのようなチームになってもらいたいですか。
和田:今まで四つの代を4年間で見てきたんですけど、思うのが、後輩が『先輩のために頑張りたい』と思っているチームが本当に強いチームだなと感じたので、3年生は多分私たちの代のために頑張りたいと思ってくれていたと思うんです。今度は自分たちが4年生になって、4年生に付いていきたいと思ってもらえるような背中を見せて、後輩たちに見せられたら絶対に強くなると思うし、結果がついてくるし、いいチームになると思うので。そういう背中を見せられるような先輩になってほしいなと思います。

濱崎:大学まで野球を続けるってすごいことだと思うので。で、それってなんで続けてるって『野球やりたいな』という気持ちが根本にあることだと思うので。そこを忘れない環境というか、自分たちが好きで野球やってるんだという気持ちを忘れないチームで。あとはもうケガだけは本当になく、元気に健康にやってほしいです。

中川:今年全日本に下級生たちも出ていて、みんなそれぞれの思いを持ったと思うので、その思いを晴らせるような チームをつくって、もちろん全日本優勝とかリーグ戦優勝を果たしてほしいですし、あとはみんなが笑顔で終われるような1年を過ごしてほしいです。

――最後に4年間の総括をお願いします。
和田:私は7年間マネージャーをやってきて、本当に野球というスポーツがまず大好きですし、その奥深さに魅了されてここまでやってきたんですけど、 最初は野球というスポーツが好きで始めたんですけど、始めてからやっぱり、人の力になれるってこんなに楽しくて、うれしくて、一緒に自分も成長できるような立場なんだなっていうのを知ることができて。本当に人として一段階上に上がれたんじゃないかなと思うので、野球に出会えて良かったと思うし、それで支えるのが準硬式のみんなで良かったなと思うし、幸せな4年間でしたし、青春の全てだったなと思っています。

濱崎:自分は高校時代のケガで、大学はプレーヤーじゃなくてマネジャーという道を選んだんですけど、最初は『嫌だな、マネジャー正解だったかな』と思う時も正直すごくあって。でも、マネジャーをやったことによって、今まで本当に自分は恵まれた環境でできていたなとか、マネジャーの子たちにもっとこうしてあげればよかったなって気づくことができたので。そういう意味では、10年以上の部活動生活の中の集大成としてマネジャーという道を選んで、結果すごく良かったなというふうに思っています。

中川:体育会という部活動に所属したので、本当に部活漬けの毎日で。でもすごく充実して、これから未来に向けて役立つような能力とかいろいろを経験できたので、部活に所属してよかったなというふうに思います。

――ありがとうございました。

[北原慶也]

和田 みなみ(わだ・みなみ)商4、明大明治高。マネジャー。
◆濱崎 夢(はまさき・ゆめ)文4、熊谷女子高。マネジャー。
◆中川 結理(なかがわ・ゆり)文4、南平高。マネジャー。