
(10)東京六大学秋季リーグ戦後4年生ラストインタビュー/鈴木誠投手
今年度の明大準硬式野球部は東京六大学春季リーグ戦で3年ぶりの準優勝。全日本大学選手権(全日本)への出場権が懸かる関東地区全日本予選会を突破し、5年ぶりとなった全国の舞台でベスト8入りを果たした。本記事では、東京六大学秋季リーグ戦(秋リーグ)の早大2回戦をもって引退となった4年生のインタビューをお届けする。
第10回は鈴木誠投手(情コミ4=栄東)のインタビューをお送りします。
(この取材は10月20日、早大2回戦の試合後に行われたものです)
――今年度は全日本にも出場しました。1年間を振り返っていかがですか。
「自分は大学3年生の秋ぐらいから全然投げられなくなって。で、すごく自分の中で部活を続けるかどうかみたいなところまで悩んでいた時期もあったんですけど、やはり周りの仲間が一生懸命やっている姿だったり、自分が投げられなくても一緒に練習に付き合ってくれるというところがすごく心の支えになって。自分は最終的に最後の東大戦以外は投げられなかったですけど、全日本も連れていってもらったし、一番思い出に残った、楽しかったシーズンだなって思います」
――秋リーグの東大1回戦で登板しました。どのような気持ちでマウンドに上がりましたか。
「去年の秋頃から自分が練習とかでも相手の胸に本当に一球も行かないぐらい、投げられなくて。で、それが全く改善されていない状態でマウンドに立って、正直一球もストライクに入らないんじゃないかなというふうに思っていました。自分の中で今できる最高のピッチングが2個の四球だったんですけど、できたのですごく満足はしています」
――投げられなくなってしまった原因を教えていただけますか。
「やはりもともと自分の中では変化球でカウントを取るピッチャーというふうに思っていたんですけど、真っすぐをもっと改善したいなというふうに思って、投げ方を少しずつ変えてみたりした結果、それが逆に自分の中で元々あった大きな部分を失う原因になってしまったのかなというふうには思っています」
――4年間を振り返って思い出に残っていることはありますか。
「一番はなんだろう……。やはり2年生の秋の新人戦(秋季木村杯新人戦)が一番思い出に残っているかなというふうに思っています。それまでは本当に出場機会というのも少なかったんですけど、ほんとにその試合が初めて準硬(式野球部)に入ってからその球場の雰囲気を自分で変えられたというか、自分が求めているピッチングの理想系が出せたのかなというふうに思ったので、そこが一番印象に残っています」
――同期に何か伝えたいことはありますか。
「多分、同期がいなかったら途中で(野球を)辞めていたと思いますし、弱小校上がりで全然野球もうまくない自分が4年間楽しく(野球を)できたのは、本当に同期の仲間たちがいたからこそだというふうに思っているので、本当に感謝しています」
――後輩に向けてメッセージをお願いします。
「僕も3年の春でリーグ戦に出させてもらったんですけど、うちのチームだと強い学校から来てそのまま試合に出ている人たちも多い中で、自分のように弱い高校からだったりという、どちらかというと進学校のようなところから来ている人でも試合に出られるチャンスというのは絶対につかめると思うので、そういう人たちも諦めずにしっかり練習に臨んで、自分のチャンスをつかみ取ってほしいなというふうに思います」
――ありがとうございました。
[堀口心遥]
◆鈴木 誠(すずき・まこと)情コミ4、栄東高。ポジションは投手。171センチ、60キロ
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