(90)秋季リーグ戦後インタビュー 榊原七斗外野手

2024.11.19

(この取材は11月9日に行われました)

榊原七斗外野手(情コミ2=報徳学園)
――1年時秋と今季は同じ45打席38打数、三振が2から8と増えていますが打率は5分近く、出塁率は1割近く数字が伸びています。加えて本塁打も出たシーズンとなりました。
 「欲が出たシーズンにもなって。ホームランが出て、もっと打ちたいなっていうのも多分どっかであって、それで力んでしまって変なコースにも手を出してしまっていました。でも逆に打ちたいっていう気持ちがいい方向に出て、積極的にバットを振れました。去年は振り切れず 1球2球で終わることが多く、だから三振が少なかったのですが、今季はそれを振れてファールになって、今のあんな感じかとか、自分の中で考えながら打席に立てました。2ストライクからが弱いのは自分の短所でもあり、自分の中で来年は三振を減らしながら強く振ることも変えずに率を残したいです」

――大学野球もこれで折り返しとなりました。2年間で成長したと思う点はございますか。
 「客観視しているのか分からないですが、前にも後ろにもいいバッターがいるから、つなげばなんとかなると思えるようになりました。1年生の時はがむしゃらにやっていて、ちゃんとチームバッティングしようって1打席1打席考えながら打席に入れたのは今季が初めてかなと思います。打席に立つ回数が増えていく中で、1人じゃないって思えたような。今年のスローガンも『輪』ですし、しっかりみんなで野球しようっていうのは2年間でより思えたと感じます」

――4年生から学んだことを教えてください。
 「直井さん(宏路外野手・商4=桐光学園)にはもう感謝してもしきれないぐらい教えてもらって。守備の面から言うと、根本的に打球の追い方とか投げ方、取り方とかも一から教えてもらったような感じで、自分の形を残しながらも教えてくれました。自分的にはがむしゃらに取りに行ったり投げたりしてしまうのですが、逆に宏路さんは落ち着いて取って投げてみたいな、誰が見ても丁寧にプレーするのでそれを教えてくれたり。送球に関しても、ノーバンだけが正解じゃなくて、ワンバウンド、ツーバウンドでも低く速く投げればアウトにできるんだよとか、打球の追い方や目の切り方とか、 最短で行くにはどうすればいいとか色々基礎から教えていただきました。精神面では、自分は性格的に考えすぎてしまうので、もっとシンプルに考えて野球しようとか、ちょっと違った角度から野球してみてはどうかとかいう話もしていただきました。師匠です、本当に」

――帽子の裏に大きく「愛」と書いていらっしゃいますが、真相を教えてください。
 「千葉さん(汐凱投手・営4=千葉黎明)が書いていて、素直にいいな、自分も書いてみたいと思ったことがきっかけです。千葉さんに『愛って書いていいですか』って言って書きました。自分も愛という言葉を大事にして、野球を愛するとか、愛情もったプレー、例えば送球などを雑にしないこととかそういうことを帽子をぱって見た時に思い出せるのではないかなと。(千葉投手も同じ理由でしょうか)それは分かりませんが、千葉さんも先輩から継いだ言葉なんです。渡部翔太郎さん(投手・令4総合卒)からもらった言葉って言っていたので代々受け継いでいる感じです」

――他にも4年生とのエピソードはありますか。
 「千葉さん髙須さん(大雅投手・法3=静岡)とずっと一緒にいて、笑い合ったり、3人川の字で寝たりとか、春先にケガをした時もずっと一緒にいてくれました。いじられキャラなのか分からないですが、たくさんいじってもらったり可愛がってもらいましたね。宗山さん(塁主将・商4=広陵)にはお前の顔印出(早大)に似てるとか言われたり(笑)。直井さんとは同部屋だったのでどっちかが音楽流せばどっちかが乗ったり、吉岡さん(佑真内野手・法4=甲南)と 関西弁でずっとトークしたりとか。思い出話をしたら長くなってしまうくらい、いい思い出しかないような気がします」

――友納周哉内野手(文2=福岡大大濠)とのコンビも話題を呼んでいます。
「あいつ自身最初つかめない性格というか、殻が全然破けなかったのですが。1年が終わったころから急にベタベタするようになってきて(笑)。誰にでもっていうわけじゃないのですが、なんか肩すりすりとかしてくるし、部屋に来るようになるし。毎日のように一緒にゲームして、お互いいじりあうような関係でもありますね。自分から近寄っていくこともありますが、あいつもそれ以上に来るから、試合前の整列でも呼ぼうとしたらもうすぐ後ろにいるから見たりしています(笑)。癒しですね」

――プレーで心がけていることはございますか。
 「守備も打撃も同じことなのですが、積極的に行くことと、丁寧にやることです。バッティングは早いカウントから自分のバッティングをしたいっていうのと、守備ではこれ抜けちゃうなとか超えちゃうなとか、前落ちちゃうなとかいう打球でも取ること。あとはクロスプレーになった時に捕殺できるような選手になりたくて。守備は絶対的な存在になりたいと心がけていますし、バッティングは自分が起点となって打線がつながっていったり、チャンスで返せたりするような存在になりたいです。どっちも重要な存在だと思ってもらえるように。このチームで言うと宗山さんのような存在になりたいです」

――来年の理想像や目標を教えてください。
 「上位打線を打ちたいという思いは強く思っていて、センターも守りたいですね。欲を言えばですが1番か3番を打ちたくて、ベストナインと首位打者を取りたいです。その中で小さい目標も達成していけるように、例えば1日1本最低打って、調子いい日は3本4本出して。今季は全然盗塁ができなかったので、フォアボールも含めて塁に出た時は足も警戒されるようなバッターになりたいなっていうのは来年の目標でもあります。(大学日本代表なども視野に入ってくると思います)そうですね。松山はメンバーに入れなかったので悔しくて、これを次の平塚につなげられるようなシーズンにするために春はいっぱい頑張りたいなって思います」

――ありがとうございました。

[橘里多]