(80)法大戦事前インタビュー① 𠮷安遼哉主将、篠木健太郎投手

2024.11.01

(この取材は9月3日に行われました)

𠮷安遼哉主将
――昨季を振り返っていかがでしたか。
 「思うようにいかないことがたくさんあって、勝つことの難しさを改めて感じたシーズンでした。(チームの戦い方としてはいかがでしたか)ピッチャーが防御率を1点台で頑張ってくれたのでそこは良かったですが、内野のミスから点を取られることが多かったので、そこをもっと突き詰めていかなければと感じました。少しの点数差で負けた試合も、経過の中に大きな差が何かあると思っているので、夏は細かいことを突き詰めてやりました。(個人の結果を振り返って)守備にしてもバッティングにしても勝てていないというのは、キャプテンである自分の責任だと思うので、勝つために両方とも磨かないといけないというのはすごい感じました。(打撃ではここぞの場面での一打が印象的でした)そうですね。チャンスの時はすごい楽しいですし、ワクワクしていていいバッティングができたと思いますが、チャンスメークをできた場面がほとんどなかったので、自分から流れを変えれるバッターになりたいなって思います」

――大学で成長したと思う点はどこですか。
 「やはり守備ですね。守備は大学入学前は自分の中ではできていると思っていましたが、全国から集まった選手と比べると全然できていなかったので。うまい先輩いたので、そこを真似してたくさん聞いたりして守備は上達できたと思います。今でも打撃の方が楽しいから打撃の自主練習は積極的にしていましたが、やはり守備しないと。打撃は自分の結果次第ですけど、キャッチャーのミスは試合をつぶしてしまうことになるので、それが嫌でずっとキャッチャーの練習をしていました」

――今年のチームの雰囲気はいかがですか。
 「元気はとてもありますが、集中力が散漫になることが多かったのでみんなで同じ方向を向いて一つの方向にエネルギーを向ければいいチームになると思ったので、そこをもう1回、薄れていたところをみんなでミーティングしてやるようにしています」

――主将として意識していることはございますか。
 「後輩とコミュニケーションを取ることが増えました。4年生チームなんですけど、もちろん3年生、2年生、1年生の力も絶対必要なので。そこで不満があると亀裂が生まれると思うので、しっかり意見を通しやすくすることを意識していました」

――今年の明大の印象はいかがですか。
  「やはりしっかり打線になっているなという感じで、すごい徹底していてやりづらさを感じます。打線だけでなくピッチャーも良いですよね。(打ちづらいと感じる投手は)ピッチャーは千葉(汐凱投手・営4=千葉黎明)ですね。すごいキレのいい真っすぐがくる印象です。ここぞという場面で出てくると思うので打ちたいです。(捕手目線で抑えづらい打者は)横山(陽樹外野手・情コミ4=作新学院)じゃないですか。横山はミスショットが少ないというかボール球は振ってくれることもありますが、甘い球は絶対に逃さないので。それをいかに出さずにボール球で誘えるかを意識したいです」

――高校の同期である藤江星河投手(政経4=大阪桐蔭)はやはり意識する存在ですか。
  「そうですね。まだ2回しか戦ってないのでもう1回先発してきてほしいです。そのときは絶対打ちたいですね。みんなで打ち崩します。(浅利太門投手・商4=興国とも中学高校とよく対戦されていたと聞きました)結構昔から戦っていて、小学生の頃から知っていたんですけど、中学からはよく対戦していましたね。セーフティーバントするからフィールディング練習しておいてと伝えてください(笑)」

――今季のチームの強みを教えてください。
 「投手陣が最小失点で抑えて、バッターが少ないチャンスをモノにするのが今年できる戦い方だと思います。(捕手目線で、今季の投手陣の状態はいかがですか)もう文句のつけどころは正直ないくらい。先発はもちろんですけど後ろに山城(航太郎投手)、安達(壮汰投手)がいて、加えて3年生、2年生もすごいいいピッチャーが出てきたので、正直ピッチャーに対する不安は全くないですね」

――チームとしてどのような戦い方をしていきますか。
  「まずはしっかり守ってロースコアで勝負するのはもちろんなんですけど、 バッティングをチームで徹底して色々変えてきてるので。後半点を取れる野球を今やろうとしているので序盤はロースコアに守って終盤で自分たちのペースに持ち込むという戦い方をしていきたいです」

――最後にラストシーズンの意気込みをお願いします。
  「大学野球最後なので楽しく、後悔のないように後輩たちに何か残してあげたいと思います」

――ありがとうございました。

篠木健太郎投手
――昨季を振り返っていかがでしたか。
 「チームとしても個人としても思うようにいかないことが多かったシーズンでした。ただ、点差が少ない中で投げる試合があって、それはきつかったですけど、投げれば投げるほど気持ちの面で燃えるものもありますし、きつい中でも楽しさもありました」

――昨季は防御率1.41と好成績だと思いますが、ご自身の成績を振り返っていかがでしたか。
 「最後まで髙須(大雅投手・法3=静岡)と最優秀防御率争わせてもらって、1.41で終わりましたけど、自分の満足する数字ではないし、まだまだだなって思っています。(課題は出ましたか)早稲田との試合で、最後の15球ぐらいずっと真っすぐ続けたりとかしていて、ストレート勝負している中で押し切れなかったので、そこをもう1回改善することと、最初の3節ぐらい肉離れしながら投げてたので、今季はもう少し出力は上げられるかなと思っています」

――昨季はモデルチェンジをしたとメディアでは言われていました。
 「そうなんですよ。神宮のスピードガンで出ていないのでそうやって言われてしまったんですけど、実際は150キロ超えてたりもしていて。でもさっきの肉離れとかも含めて、球数がずっと3年生まで多かったのでそこを少なくしたいと思って、そこを求めていく中でそのように言われたのだと思います」

――この夏は何に重点を置いて練習されてきましたか。
 「春とまたフォームを変えて、自分の感覚を大切にしながらストレートと、あとはフォークだったり、空振りを取れる変化の精度を高くしようと意識してやってきました。フォームは2段を1段にして、足をもう少し高く上げるイメージでやっています」

――やはりご自身の強みはストレートでしょうか?
 「ストレートですね。ベース盤上での強さと伸びが持ち味だと思っていて、入射角だったりとかいろいろデータとか数字を求めていきながら、もっと高めたいと思っています。あとこの夏からフォークの割合を増やして、自分としてもいい感触があるのでフォークも投げていけたらいいかなと思います」

――今季はご自身のどこを見てもらいたいですか。
 「熱い気持ちを全面に出していくのでそこを見ていただけたらうれしいです。(イニング間でベンチに戻る際に、一番最初に戻り他の選手を迎えている姿が印象的です)それは高3の時に早稲田の試合を生で見て、自分の高校の先輩である早川さん(東北楽天ゴールデンイーグルス)がやっているのを見て、早川さんに実際になんでやっているのかを聞いて、自分もやるようになりました。投げているのは自分ですけど、後ろで守ってもらってる側でもあるので、感謝の気持ちを込めて迎えているという感じです」

――ここまでの大学野球生活を振り返っていかがですか。
 「うまくいかないことばかりだったんですけど、高校から大学に進学するかプロ志望出すかで迷っていたときに大学を選んでよかったと思っています。プロに入る時に戦える状態で入りたいと思っていて、高校の時の状態のまま入っても戦えないと思ったので、大学進学を選びました。大学進学の選択は間違いではなかったと今思っています」

――今季の明大の印象はいかがですか。
 「春戦ってみて、塁(宗山主将・商4=広陵)くんもあまり出てなかったですが、チームとしてすごい徹底して試合の中で戦ってきますし、選手の層も厚いですし、対戦していて嫌なチームではあります。(特に警戒している選手はいますか)まだ打たれてはないですが、小島(大河捕手・政経3=東海大相模)はいいバッターだなとずっと思ってますし、あとはまた秋は出ると思うんで、塁くんも警戒してやっていきたいと思います」

――今のチームの状態はどうですか。
 「春とはまた違った選手も出てきてますし、すごい いいんですか。僕たち4年生で、春も投げた4人に加えて3年生がケガから復活したり、またいろいろな選手がいるので楽しみです。(期待している選手は)石黒和弥という3年生のショートです。普段だとすごいおちゃらけた感じなんですけど、野球になったら真剣で、オープン戦で今一番打ってるので、バッティングに期待したいです」

――ありがとうございました。

[佐藤あい]