
(75)前半戦 選手コメント②/東京六大学秋季リーグ戦

(この取材は10月2日~9日、電話にて行われました)
木本圭一内野手(政経3=桐蔭学園)
――東大1回戦では、アンダースローの渡辺投手(東大)に苦戦しました。ご自身の打席も振り返りながら、感想をお願いします。
「自分の感覚的にはいい感じでいけていたのですが、(野手の)正面にボールが飛んでしまう感覚があって、それでヒットがなかなか出ない状況が続いていたという感じでした。(9回表の10得点については)宗山(塁主将・商4=広陵)さんのホームランから始まって、ずっと点を取りたい気持ちはみんなあったと思います。その流れじゃないですけど、いい感じでボールに対して向かっていけたかなというのはあります」
――慶大3回戦の7回表には渡辺投手(慶大)から、均衡を破る右中間への適時二塁打がありました。持ち味である右方向への長打がよく見られます。
「そこを狙っていたというわけではないのですが、結果が出ていなかったので(決勝本塁打と比べて)その打席の方が、チャンスで小島(大河捕手・政経3=東海大相模)が送ってくれた後だったので『どうにかして決めたい』というか『必ず打たなきゃいけない』という気持ちは大きかったと思います。(打席では)その日は少しタイミングが合っていなかったので、とにかくタイミングを早く取ることにしました。本当にそれだけでしたね」
――10回表には決勝の本塁打を放ちました。どのような心境でしたか。
「9回裏に追いつかれて、月曜日までに決めたいというか『この試合で決めたい』という思いはあったので、その部分ではうれしかったですし、自分自身も結果があまり出ていなかったので『チームの勝利に貢献できる一打を打つしかない』と思っていたことがうまくつながってくれて。チームに貢献できたのはうれしかったです。」
小島大河捕手(政経3=東海大相模)
――3季ぶりの本塁打が飛び出し課題としていた長打力が1つ形になったと思うのですが手応えはいかがでしょうか。
「打球もいい感じに上がっていましたし、練習から打球を上げるような練習もしたので成果が出たのかなと思います」
――毛利海大投手(情コミ3=福岡大大濠)はここまで好投が続いています。
「いろいろなボールでカウントを取ることができて決め球もいいところに投げてくれます。それとコントロール、ストライク先行で投げているというところがこの秋のいい結果につながっているかなと思います」
――8回表同点の場面で三塁打を放ちました。振り返っていかがですか。
「外丸投手(慶大)ももう3巡目、4巡目ぐらいで慣れてきたのでしっかり振っていこうというところで、いいところに飛んでくれたかなと思います。(長打で得点が入る場面でしたが意識していたことはありますか)あまり何も考えないようにして、ただ後ろにつなぐというところだけ意識してやりました」
――今後の意気込みをお願いします。
「ピッチャーの方は今まで通り少ない点数で抑えること、バッターの方はもう少し奮起することが大事だと思うので点を取っていい勝ち方で勝ちたいと思います。個人としてはここまで全く打っていないので残り3カードは打って、飯森(太慈外野手・政経4=佼成学園)さんより高い打率で終わることができるように頑張ります」
髙須大雅投手(法3=静岡)
――慶大戦での登板を振り返っていかがですか。
「チームとしては勝ち点を取れたのと個人的にも無駄な失点はなかったので、そこは良かったかなと思います」
――2試合で四球を一つしか出さず、制球の良さが光りました。
「バッターと勝負する上で、ストライク先行で進めることが一番大事だと思っているので、ある程度ゾーン内で勝負することをずっと意識してきました」
――自身初の中1日の先発登板を経験されました。
「春より土曜日に投げ終わってからの体のコンディションは余裕あったというか、投げられる体力は残っていたので、自分で監督にお願いして先発させてもらいました」
榊原七斗外野手(情コミ2=報徳学園)
――リーグ戦初スタメンとなった慶大2回戦では、第一打席の初球を叩いて本塁打を放ちました。感触はいかがでしたか。
「芯に近いところで捉えることができました。うまくボールの下にバットが入ってくれたのでいい角度で飛んだかなと思います。ホームランを狙う気はありませんでしたが、強く低い打球を心がけていいスイングができたのかなと自分の中で思います。ムネさん(宗山)から初球狙っていいぞという話があって、自分のタイプ的にもまずは直球に遅れることなくゾーンに来た球は振る準備をしていて、振りに行ったらいい感じにたまたまですが入ってくれました。お父さんお母さんが見に来ていたので、いいところで打てました。ホームランボールは両親にプレゼントします」
――途中出場した試合でも結果を残しています。試合の途中から打席に入る時に気をつけていることはございますか。
「試合に出させてもらっている以上、与えられた打席を全うするというか、その1打席にかけるみたいな感じです。終盤で打席が回ってくる時は、もう何がなんでもという気持ちです」
――今季からグローブを新調されていますが、こだわりを聞かせてください。
「ウェブを編むタイプから、十字みたいな形に変えました。穴が大きいので打球が見やすいです。走りやすさと軽さを重視し、大きさも5ミリほど小さくました。(刺繍などはされていますか)小指側に自分の名前と、親指に「おかげさまで」。おかげさまでという言葉はずっと使ってきましたが、グローブに入れたのは初めてで。高校時代の先輩や指導者の方からこの言葉が大事とずっと聞いていて。野球は1人ではなく誰かの力があって、やれているし。そういう感謝を持つことが大事だなと思っているので、いつでも思い出せるように親指側にして見ています」
松本直投手(情コミ2=鎌倉学園)
――今季の調子はいかがですか。
「すごくスピードが出ていて春は球場の表示で150キロは一度も出たことがなかったのですが、今季のストレートは出ていない方が少ないぐらい出力という部分ではすごく調子がいいなと思っています」
――昨季を含め、ここまでの試合は一打逆転の油断できない場面での起用が多いですがメンタル面での秘訣(ひけつ)はありますか。
「メンタルが強いとは思っていなかったのですが、春と秋のどちらもそのような場面で抑えていて、やはり自分は強いのかなと思い始めました。その要因として考えられるのは、竹内先生(高校時代の恩師)の教えである『もっとできないぐらいの日々を過ごす』があると思います。毎日これ以上できないというぐらいの練習や生活をしていれば本番になった時に何も考えることはない、日々やっていることを出すだけという信念で毎日練習しています。どんな場面であろうと自分のパフォーマンスを出すことができるし、自信を持っているので自分の持っている以上のものが出せているのかなと思います」
――慶大3回戦の髙須投手からピンチの場面での継投を振り返っていかがですか。
「監督から自分が求められているものはそういうところかなと思っているし、すごく重要な場面で任せてもらえることは嬉しいなと思います。慶応の時に抑えてベンチに帰ってきた時に普段あんまり試合中に監督から声をかけない、まして円陣の時に監督が何か言うことはあまりないのですが、自分に『ナイスピッチングだ』と言ってくれて。突然のことだったので『ありがとうございます』とかじゃなくてシンプルに『シャー』と言ってしまって後悔しています。でも嬉しかったです」
光弘帆高内野手(商2=履正社)
――途中出場した東大1回戦の初打席では初球を捉え適時打となりましたが感触はいかがでしたか。
「チャンスの時は結構初球から積極的に振るというのを心がけています。少し狙っていた球と違っていたのでいい当たりは出なかったのですが、ヒットが出て打点を稼ぐことができて良かったです」
――昨季に続き今季もコンスタントに安打が出ています。
「あまり欲張らないことというのは意識して打っていて。もう長打などは『まあ出ればいいな』というくらいです。(シーズン前は『ツーベースヒットを打てるバッターに』とおっしゃっていました)出ていることはすごく嬉しいですね。でも別に打ちたいと思って打っているというわけじゃなくて勝手に出ているというような、調子がいい時の感じです」
――積極的なバッティングが目立ちますが打撃面で意識していることは何かございますか。
「今のところはもう初球からどんどん振っていくことで、やはり合っていくようにというかピッチャーに合わせていくようにしているので、今はオープン戦と変わらないぐらいしっかり打てていていい感じです」
――ありがとうございました。
[硬式野球部担当一同]
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