
(74)前半戦 選手コメント①/東京六大学秋季リーグ戦

(この取材は10月2日~10日、電話にて行われました)
宗山塁主将(商4=広陵)
――慶大2回戦の第3打席では、前日に厳しい内角攻めを受けていた中で内角のボールを本塁打にしました。
「球種はチェンジアップでした。フルカウントでストレート系も頭には入れていたのですが(相手投手は)そこまでストレートで押してくるピッチャーではないと見ていたので、頭の中では変化球の割合の方が大きかったです。速いストレートも変化球も、どれが打てる・打てないという考え方ではなくどれも打ちたいので、スイングワークの無駄をなくしていかなければいけません。その中であの高さにもバットが出てきたということで自分の思い描く打撃に少しは近づいているのではないかと感じました」
――慶大戦を通じ、相手投手に応じて打席内で立つ位置を変更していたように見受けられました。
「自分だけではなくてチーム全員で変えていました。外丸(東眞投手・慶大)の場合はインコースのカット系の入ってくるボールがあって、内角を詰めすぎると差し込まれるので少し離れ気味にしていました。右バッターは詰めて立っていました。渡辺(和大投手・慶大)のときは反対に左バッターがベース寄りに詰めていました」
――ここまで5試合を戦いましたが、春の故障の前後で違いを感じていれば教えてください。
「体力的には今の方があるかもしれません。夏の期間も強度を落とさずにオープン戦も含め、やり切れたこともありますし、ケガをしている期間にランメニューなどを増やして取り組んでいたのでそこが再現性にもつながってきているのではないかと思います」
浅利太門投手(商4=興国)
――現在の調子はいかがですか。
「春より良いと思います。出力に関しては今までで一番出ていると思います。球の強さに関しても去年の秋よりも良くなっていますし、ボール自体は良くなっていると思っています」
――今季のご自身の役割は何だとお考えですか。
「試合をしっかり締めることです。まだランナー出したりとかできちんと締まっていない感じはあるので、しっかり3人で切ったり、僅差の展開で流れ持ってきたり、きっちり試合を締めたりというのが自分の役割だと思います」
――ドラフトを控える今の心境はいかがですか。
「緊張とか不安なところとかはありますが、自分にできることは限られているので、そこを見失わないように目の前の試合でいいボールを投げるしかないと思っています。角度ある真っすぐをまずはアピールしていければと思います」
飯森太慈外野手(政経4=佼成学園)
――個人としてここまでの戦いは振り返っていかがですか。
「打撃に関しては正直良いとは言えないですし、自信を持って打席に入れていなかった部分がありましたが、それがやはり結果に出てきたかなという感じです。夏の期間であまり打てなかったので、自分の中でつかみ切れずにシーズンに入ってしまったのが良くなかったですね。これからすごく良くなることは難しいかもしれないですが、少しでもいい状態にもっていけるようにしたいです」
――ラストシーズンということで心境に変化はありますか。
「やはり優勝したいので普段より緊張している自分がいるというのはあります。正直、チームとしての前に自分が足を引っ張っている感じなので何とかまず自分の状態を上げて、いい状態の選手がたくさんいるので、その人たちに続けるように頑張りたいです」
――同部屋の小島大河捕手(政経3=東海大相模)が「飯森さんより高い打率で終わりたい」と話されていました。※2カード終えて小島、飯森ともに打率.222
「そうですね。小島に勝つことはずっと影の目標でもありますし、部屋長争いをしているので負けないようにしたいです。今は世界大会でMVPを取ったので小島が部屋長をやっています。本当に小島は僕のことが好きで、ここまでしっかり打率を同じにしてくれたので負けないように頑張ります」
杉崎成内野手(総合4=東海大菅生)
――ここまでの5試合すべて4番を任されていますが心境はいかがですか。
「オープン戦の初めの頃は5番が多くて、途中から4番になったりしてはいました。やはり長距離打者で4番は打ちたい打順でもあるので、結果を伸ばしてこれからも4番に座れるようにという気持ちは大きいですね」
――開幕戦の本塁打を振り返っていかがですか。
「あの日は打撃の調子が良かったです。あとから考えたら相手の渡辺(向輝・東大)投手が変則ピッチャーなので打席ごとに崩されているなという印象があって、その中でオーソドックスなピッチャーに変わった時にしっかり修正して打てたのが良かったと思います」
――チャンスの場面での打席が多いですがメンタル面ではいかがですか。
「いい場面で打てていないと思うので。いい場面だとピッチャーは抑えにくるというか、慎重にいいボールを投げようとしてくるので、調子が良くないとそういう場面では(いい当たりは)出ていないかなと思います。その試合までにしっかりとした準備をしていればチャンスの場面でも結果がついてくると思うので、そういうのを考えながらやっていきたいです」
直井宏路外野手(商4=桐光学園)
――慶大1回戦では5打数4安打と好調でした。
「試合までの1週間、少し調子が悪くて大丈夫かなというのはありましたが、試合に入ると一打席一打席に集中してピッチャーと戦えたので、いい結果につながったかなと思います。(外丸投手の対策はしましたか)予測をしましたね。しっかり狙い球を決めて、それを打つ。甘い球があまりないピッチャーなので球を逃さずに仕留めるというのをやりました。左バッターの内側に入ってくるカットボール、スライダーが武器のピッチャーなので少しベースから離れて、入ってくる球を狙って、引っ張れる球を待とうという意識で打席に立っていました」
――慶大2回戦で宗山選手が本塁打を打った際のサイレントトリートメントは、直井選手が提案したと伺いました。
「あれは横山(陽樹外野手・情コミ4=作新学院)が言い始めて、それに自分がやろうやろうみたいな感じで言って始まりました(笑)。結果的に宗山もすごいいい笑顔していたのでやって良かったなと思います」
――現時点の打率が.421と好成績ですが、打撃の調子はいかがですか。
「本当に今はいいメンタルで打席に立てていますし、去年とは比べ物にならないくらい自信持ってポジティブにできているので、そこは今後も続けたいなと思います。(ここまでの8安打のうち、4本が長打です)そうですね。長打はタイプ的には少ないですけど、狙った球を仕留められているのが多いのかなという印象です。練習でもキャンプでも強く振ることはチームとしてもやってきたので、それがいい方向に行っているかなと思います」
藤江星河投手(政経4=大阪桐蔭)
――東大戦では開幕投手を務められましたが、いつ知らされましたか。
「前日の練習でキャッチボールをしている時に監督から『明日お前で行くから』と言われました。春も一応、開幕戦で投げさせていただいたのですが2回で終わって、自分のケガのせいでふがいない結果しか出せてなかったので、やるしかないなと思っていました」
――東大戦、6回無失点の投球を振り返っていかがですか。
「いい緊張感を持って試合に臨めましたし、オープン戦と同様にいい感じにできたと思います。欲を言えばもっと長いイニングを投げたかったのですが、監督から『ご苦労さん』と言っていただいたので試合はちゃんとつくれたかなと思っています」
――慶大1回戦では6回に登板されましたが自己評価はいかがですか。
「金曜日に監督から『今回の慶應戦は途中で行く』と言われていたので準備はしていました。自分の悪いところでもありますが、中継ぎで先頭バッターにフォアボール出すというのは、自分の中でも反省しないといけないなと思っています。あそこは6回ですし、試合の流れ的にもまだどっちに行くか分からないという状況の中で、自分が流れを持ってこないといけないなと思っていました。でも先頭バッターでフォアボール出してしまったので、あそこはもう自分の力のなさかなと思っています」
――ありがとうございました。
[硬式野球部担当一同]
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