(66)慶大戦事前インタビュー③ 常松広太郎外野手、丸田湊斗外野手

2024.09.27

(この取材は8月30日、9月6日にzoomにて行われました)

常松広太郎外野手
――昨シーズンを振り返っていかがでしたか。
 「自分自身初めてのリーグ戦で、まず戦う楽しさを十分に感じることはできた一方で六大学リーグのピッチャーのレベルの高さも同時に感じました。また逆にそれを乗り越えたときには達成感はあるんだろうなということを確信しました」

――レベルの高さを感じた印象的な投手はどなたでしょうか。
 「1人目としては髙須(大雅投手・法3=静岡)さんを挙げたいですね。彼のストレートだったりフォークボールだったり全ての球種のレベルが高くて、プロに行くんだろうなと思いました。2人目に篠木(健太郎投手・法大)さんは戦う前から分かってはいたんですけど、やはりすごいなと思いました。見逃したら低めに入っていて驚かされる部分がありました」

――他に明大で対戦したい選手、関わりのある選手はいらっしゃりますか。
 「毛利(海大投手・情コミ3=福岡大大濠)さんはフレッシュで対戦して、この春も対戦してサードの宮田(知弥内野手・商3=横浜)くんにファインプレーされちゃって、結構いい当たりなので相性はいいけど、本当の意味では悪いのかもしれないです(笑)。関わりがあるというところからでは郷原(怜大投手・文3=東京都市大付)くんと井上仁(投手・政経3=明大中野八王子)です」

――リーグ戦に出るために力を入れたことを教えてください。
 「2年生まではずっと2軍で、中学、高校も強豪じゃなかったんですけど周りは強豪出身の人が多くて、日々の競争の中でうまくいかないことや逆にうまくいったことがありました。そうした中で同じモチベーションでやるべきことをやることを意識して、例えば1軍で打席をもらっても打てなくて(2軍に)落ちたらモチベーションが下がるじゃないですか。そういう時こそ平常心で同じ練習ができるかというところで、その練習の中でもチームが何を求めてるかを意識してバッティング練習に打ち込んでいました」

――小学校時代のニューヨーク生活はどう生かされていますか。   
 「全てに影響していると思っていて、野球をやりながら野球以外のキャリアにおいて行動できているのも事実ですし、他の国の人から『日本人で面白いやついんだよ』って『日本って面白いんだね』って思ってもらいたいと考えています。そうした行動の一つが野球なので今後働きたい業界もそういったところから考えています」

――この春、堀井監督がネクストブレイク選手として常松選手を挙げていらっしゃいました。
 「堀井監督は誰よりも野球を愛している男だと思っていて、そんな彼から野球において期待されるのは本当にありがたいことだとは思うんですけど、期待をいただいた上で僕が恩返しとしてどういったパフォーマンスができるのかというところは本当に頑張らないといけないなと考えています」

――堀井監督の印象的だった言葉はありますか。
 「いっぱいありますけど一つ挙げるとしたら『克己心』です。人間弱い部分があって誘惑に負ける時もあると思うんですけど、それを断ち切るのが克己心で、野球に関しても野球以外の部分でもそれを何度か思い出して誘惑を断ち切れたことがあります」

――慶大の注目してほしい選手はいらっしゃいますか。
 「この秋注目すべきはやはり坪田大郎だと思っていて。今すごく好調でホームランも打ってるんで大郎ちゃん頑張れよ!という感じです」

――秋季リーグに向けて意気込みをお願いします。
 「自分自身がどのように貢献できるか考えて、チームに少しでもプラスになれるように何かしらで目立ちながら頑張ります」

――ありがとうございました。

丸田湊斗外野手
――昨シーズンを振り返って自己評価はいかがですか。
 「一応たくさんチャンスは頂いたんですけど、期待に見合った成果を出せなかったなという自己評価ですね。もっと秋は目に見える形でチームに貢献したいなと思っています」

――試合中に緊張はされませんか。
 「あまりしないですね。(緊張を)するタイプでしたけど野球では甲子園も経験しましたし、あれだけのお客さんの中でやれた経験があるので野球に関して緊張するっていう事はほぼなくなったかなと。人前に立つ事とかそこまで得意なわけじゃないので他の部分では緊張します(笑)」

――高校野球と大学野球での違いはどのような部分で感じますか。
 「リーグ戦というところですかね。高校はトーナメント戦で負けたら終わりですけど、大学はリーグ戦なので負けても次の試合に勝って、また次も勝てれば勝ち点を取れるというところで1回失敗してもまた取り返せるという要素の違いが強いのかなと思います」

――秋季リーグ戦に向けて強化してきた事、ご自身の注目ポイントを教えてください。
 「春、そこまで打てなかったのでバッティングにある程度フォーカスしてきました。高校よりも球速以上に球威というか、スピード感も数字以上に強い球が来るのでそこに刺されない、弾き返せるバッティングにフォーカスしたので春よりは成長しているかなと思います。綺麗なヒットを打ちたいっていうのがあるのでそこに期待していてもらえればなと。春は内野安打しか打ってないんで、ちゃんとオーバーランしてきれいなヒット打ちたいなと思います」

――丸田選手が選ぶチームのネクストブレイク選手はどなたですか。
 「𠮷田さん(𠮷田雄亮外野手)ですかね。本当にチーム内からの信頼も厚いですし、僕個人としても尊敬するというか、レベルの高い選手だなと思うのでネクストブレイクというか世間にすごい選手だという事をもっと押したい選手です」

――明大で対戦したい選手はいらっしゃいますか。
 「湯田(統真投手・政経1=仙台育英)ですかね。投げるか分からないですけど、高校であれだけご縁があって対戦していたので大学でも対戦したいっていう気持ちがあります」

――湯田投手から「早くリーグ戦で対戦しようね」とのコメントをいただいています。
 「もちろんです。僕もスタメンとして出るとかリーグ戦で絶対にメンバーに入るとか確定しているわけでもないので、そこはお互いに頑張って。対戦できるのを僕もめちゃめちゃ楽しみにしていますし、できたらいいなと思っています」

――昨シーズンと今シーズンでチーム内の意識変化はありましたか。
 「春の段階だと今のチームがどれだけ通用するか僕も含めて分からない状態だったと思うんですけど、春を経験しているのでこのレベルに対応していかなければならないっていうのがしっかりチームの中でも個人でも見えたと思うんで経験があることが春と違うところかなと思います」

――4年生とはラストシーズンになりますが心境はいかがですか。
 「最近まではそこまで感じてなかったんですけど、ラストシーズンっていうワードが会話の中で結構飛んでいて、実際は最後の最後にならないとちゃんと実感するっていうのはないかもしれないですけど、責任はあると思っていますね。まだメンバーは決まっていない状態ですし、なんとも言えないですけど出るからには背負うじゃないですけど、代表としての自覚を持って試合に出たいと思っています」

――最後に、秋に向けて意気込みをお願いします。
 「チームに貢献することが第一優先で、その中でスタメンになれたらいいなと思っています。スタメンで目に見える形で活躍したいです」

――ありがとうございました。

[小松錦葵]