(64)慶大戦事前インタビュー① 外丸東眞投手、渡辺憩捕手

2024.09.27

(この取材は9月6日、Zoomにて行われました)

外丸東眞投手
――昨季を振り返っていかがでしたか。
 「自分としてはあまり調子が上がらなくて、 なかなか難しいシーズンというか、悔しいシーズンになってしまったかなという感じです。大事なところで打たれてしまったというか、勝負どころで抑えられなかった場面が多かったので、そこが勝ちにつなげられなかったのかなと思います」

――大学日本代表に選出されるなど夏場も登板が続きましたが、どのように今季への調整を行いましたか。
 「いつものシーズンだったらトレーニングをしっかりしてっていう感じなんですけど、 今回はそれができなかったので少し不安はあるんですけど、実戦っていうのは国際大会でも積めましたし、代表の選手にもいろいろなことを聞けたのでよかったかなと思います」

――大学代表に選出されて明大で交流を深めた選手はいらっしゃいますか。
 「小島(大河捕手・政経3=東海大相模)ですね。元々仲が良かったんですけど、同部屋になったので、さらに仲を深めたという感じですね。(遠征先で)一緒に観光したりもしました」

――投球に関して大学入学時から成長している部分はありますか。
 「変化球のキレも増して、コントロールも元々そんなに悪い方ではなかったというか、自信があった方なので、さらにコントロールに自信がついたかなという感じです」

――武器としている球種はありますか。
 「やはりカットボールですね。カットボールは自信があるので。(スライダーも持ち球としてありますが、どのように使い分けをされていますか)スライダーはどちらかというと大きい変化量なので空振りを取りに行きたい時や見逃しを奪いたい時に使う感じで、カットボールは小さい変化なのでボール球を打たせたい時などに使っています」

――左バッターに対して外角のスライダーでカウントを稼いでいる印象があります。
 「そうですね。左打者への外のスライダーは自分の中でも自信があって、それでストライクカウントを稼いでみたいな感じなので、ここに決まる日は状態がいい日なのかなと思います。(春の立大戦ではスライダーで多くの三振を奪っていました)そうですね。他のボールが悪い日でもスライダーは安定して変化量とかを出せるんで、 不安になった時に投げられるボールかなと思います。

――ANDTV(ユーチューブ)にてアメリカに行かれている様子を拝見しました。どのような理由で行かれたのですか。
 「監督がそういう機会を設けてくれて行かせていただきました。メジャーリーグの試合を見てきたんです。アメリカ選手のパワーやハングリー精神を間近で感じることができました。日本の野球の文化とアメリカの文化は少し違うと思うんですけど、アメリカの野球も見て、さらに日本の野球やアメリカ文化を知ることもできました」

――昨季、多くバッテリーを組んだ渡辺憩捕手はどのような印象ですか。
 「肩が強くて特にバッティングがいいですね。キャッチャーとしての能力はやはり強気かなって感じです。強気の配球で僕を引っ張ってくれてますね。ピンチの場面で、外の変化球で交わしたいという考えが僕にあった時でもインコースを要求してきます」

――今季に向けて意気込みをお願いします。
 「やはり春は僕としてもチームとしても悔しい思いをしたので日本一っていうところを目指して、そこに貢献できるピッチングができたらいいなと思います」

渡辺憩捕手
――昨季はルーキーながら6試合に出場されました。振り返っていかがでしたか。
 「春は何も分からないままシーズンに入って、勢いのまま終わったっていうシーズンだったので、自分としては何をやってもうまくいきましたし、やりたいことができたので、いい経験になったなと思います」

――法大戦では初打席でサヨナラ本塁打を放ちました。
 「初打席があの場面に来るのかと思いながら打席に立って、特に何も考えずにバットを振ったら、もうたまたまホームランを打てたっていうだけなので、本当に運がよかったなとしか言えないです」

――昨季を通して大学野球のレベルはどのように感じましたか。
 「高校野球でもすごくレベルの高いところで野球をやっていたんですけど、それよりもさらにレベルが高く、チーム自体のレベルも高い大学が多いので、その中で野球ができるっていうのはすごく楽しいことではあります」

――配球面で高校時代と変えた点はありますか。
 「そうですね。強いて言うならインコースはうまく使わないと、木のバットっていうこともあって詰まらせないと打ち取れないバッターがすごく多いなっていう印象はありました」

――外丸投手も渡辺捕手に対して「インコースをよく使ってくれる」と話されていました。
 「そうですね。高校時代から『インコースは使うように』とコーチから言われてきたので、それを続けて大学でもやっています。(夏の甲子園や春季リーグでも徹底的にインコースを要求していた印象があります)そうですね。データも出ているので、そういうのはしっかり頭に入れて、攻める時は攻めるという風にやっています」

――捕手能力としてフレーミングの技術が非常に高いと感じます。どのような練習で身に付いたのでしょうか。
 「高校時代に捕手コーチがいたんですが、その方にずっと高校1年生の時から3年間教わったので、自分のキャッチングはその方が教えてくれたおかげです(フレーミングで意識していることはありますか)ひと言で言うなら、下から入るということです。ボール1個先のところからストライクゾーンに持ってくることを意識しています」

――打撃では2本塁打を放つ活躍を見せました。状態としてはいかがでしたか。
 「1年生だからっていう割り切りができていたのが、好調の要因だったかなと思いますね。割り切って振るだけっていうのは、フルスイングするだけっていうイメージでやっていたので、それがホームランにもつながったのかなと思います」

――春の経験をどのように生かしていきたいですか。
 「秋はうまくいかないことがたくさんあると思うので、そうした時にどう割り切れるかっていうのが大事だと思うので、春みたいに思い切ったスイングや割り切った配球っていう、そういうところを生かしてできたらいい結果になるのかなと思います」

――ありがとうございました。

[久和野寛人]