(48)秋季リーグ戦前インタビュー 千葉汐凱投手

2024.09.13

(この取材は9月6日に行われました)

千葉汐凱投手(営4=千葉黎明)

――現状の仕上がりはいかがでしょうか。
 「まずまずですね。春はコントロール、体力面であったり気持ちの持ちようで甘さがあったのでそれを踏まえて夏を過ごしました。リーグ戦やオープン戦で結果を出せるように調整していました」

――春季リーグ戦後には先発挑戦の意欲を口にされていました。
 「今季も後ろで行きます。うれしいことに後ろにいてくれた方が安心するという言葉ももらっていて、守護神というか9回を締めてそのまま整列で並んでいるのがかっこいいと思っています」

――春は投球の割合のほとんどを直球とスライダーが占めましたが、今季はどのようなイメージを持たれているのでしょうか。
 「チェンジアップの感覚が研ぎ澄まされてきていて、オープン戦も投げてて感覚が良いので割合を増やしていこうかと思います。先発だったらツーシームも投げるのですがリリーフなら1〜2イニングなのでそれよりはストレートの強さを磨いていきたいと考えています。チェンジアップは左打者にも使っていきます。決め球でも入りでもどこでも投げれるようにしたくと思っていて、カウントを取れる球とかファールを取れる球などいろいろな使い方があると思うのですが、いつでもストライクを取れるということがポジティプに進められる要因になります。おそらく来ない系のボールだとは思っていて、真っすぐの回転で球速が違うというのが理想です。ストレートとチェンジアップの奥行きを使ってるイメージなので、真っすぐに似てるという声をもらうとすごくうれしいですね。ストレートやスライダーと同じようにチェンジアップも自信を高めていきたいと思います」

――プレートを踏む位置を三塁側から一塁側に変更する可能性についても以前言及されていました。
 「(一塁側で)一度やってみたのですが、もう三塁側に慣れてしまっていたので三塁側に戻しました。春終わってからのこの期間では直せませんね」

――千葉投手と言えば右足を上げる時間が長い球持ちの良いフォームが特徴的です。
 「長くしようとはあまり思っていないのですが、勢いを殺したくないという考えはあります。高く上げてそのままという感じです。そのためにというわけではありませんが、結果的に牽制の動作にもつながってきていたりする部分もあるので、いい方向に行っているのかとは思います。球速としては現状で145〜146キロあたりが平均的に出ています。ガンの数字が出るとうれしいのはもちろんですが、勝負となれば対バッターでどうかです。145でも空振りは取れていますし、リーグ戦になったら自然と出てくれるのかなと思っています」

――下級生からリーグ戦で登板する中で、長期の離脱はありません。
 「中学も高校もケガでチームを離れることはありませんでした。ずっと万全と言うか試合には出れる状態だったので、両親に感謝しています。寝ることも好きですし、肩肘のケガ予防は試合前に必ずやっています。準備やダウンの重要性に気づいて良くなってきたと思っていて、投げ方もそんなに癖がないと言われますし、ケガしにくいっていう完璧を求めてやっています。特別こうしようというのはないのですが、野手だった関係で野手投げだった高校時代からすればピッチャーらしくなったかもしれません」

――スピードを追求する過程や、その中で制球やフォームの安定感とのバランスについて考えていることを教えてください
 「試合中はそう思わないようにしていますが、映像を見返したときに、自分は制球が乱れているときは肩や上半身など無駄なところに力が入っている傾向があります。良くないときはインステップと言うか、つま先の向きが内に入ってしまっていたりするのでフォーム的にはこれらを投げる前から意識しています」

――トレーニングの具体的な内容やリフレッシュ方法についても教えてください。
 「春はリーグ戦期間中も上半身は筋肉痛が少し出るぐらい、強度を上げて取り組みました。下半身は少ない重量をすぐに挙げるという感じのキレ・瞬発系のメニューをこなしていたのが合っていたかなと思うので秋も続けていきます。2週間ほど前からは試合前にもしっかりと動作のトレーニングをやって試合に入るようにしていて、これが内容につながってきています。夏は体重が一時86キロくらいまであったのですが2キロほど減らして今は83〜84キロくらいになっています。ボールには分かりませんが体にはキレが出てきているので、いい方向に向かってくれたらと思います。自分は「リ」がなくても常に「フレッシュ」な状態で居られるのであまり思い詰めることはありません。仲の良いやつと話すだけでフレッシュで居られるので、楽しい日常生活を送ることを意識しています」

――以前はプロへの意欲を口にされていましたが、進路についても伺います。
 「社会人に進んで、2年後プロに行けるように頑張ります。プロに行くなら先発もしないと厳しいというのは感じていて、最初はリリーフですが将来的には先発もと伝えられています。まずはこの秋のシーズンのチームの目標に対して名前がすぐに挙がるような貢献をしたいと思っています。リリーフなので、勝ち試合は全試合投げるつもりです」

――ありがとうございました。

[上瀬拓海]