
(41)春季リーグ戦後インタビュー 飯森太慈外野手

(この取材は6月8日に行われました)
飯森太慈外野手(政経4=佼成学園)
――今季を振り返っていかがですか。
「やはり優勝したかったので、それができなかったのが一番悔しいですね。春って結構成長しながらやっていくイメージがあるんですけど、まだ自分たちの形がつかめていない時にヤマ場が来ていたというか、自分たち的には後半の3カードがヤマ場になっていくんじゃないかみたいな感じでしたが、思ったよりも早く来ていたので、自分たちの形がつかめていない時に負けてしまったのが、やりきれない気持ちでした」
――今季は終盤にかけてチームが仕上がっていったように感じます。
「チーム力もそうですし試合の形というか、誰が出るとか誰が出ないとか、個人の役割とかピッチャーの継投とか、そういうのがやっていくうちに、わかるようになってきたと思いますし最後の方は仕上がっていたと思います」
――勝ち点を落とした早大戦について、チームとして反省点はございますか。
「初戦に関してはシンプルに自分たちが普通にやることをやっていれば勝てたというか、不安要素、懸念要素が多すぎて、うまく試合ができるような状況じゃなかったので。去年だったら勝ち方も鮮明にわかるし、こうすれば勝てるだろうっていう自信がチームとしてあったんですけど、今年の最初の方はどうすれば勝てるのかが、あまりわかってなかったですし、逆に負ける要素というか、こうなってしまうと負けるだろうなっていう不安材料が多かったので、それが出てしまったっていう感じです。3戦目に関してはもう後がない状況になったので、なんとか粘って気持ちだけで10回まで持っていったところは良かったんですけど、シンプルに伊藤樹(早大)を打てなかったですね」
――個人的には振り返っていかがですか。
「そうですね。納得できているところ納得できてないところがあって、シンプルに打率に関してはそこそこの成績は残ったと思うんですけど、ツーアウト満塁とか一本打つか打たないかっていうところで打っていないですし、盗塁も2つ刺されているので、そういうところに関しては納得していないところも多いです。フォアボールの数も少なかったりなど、自分の中では打率がよかっただけの成績っていう感じですね」
――打率は昨秋の.224から今季は.349と大きく改善しました。
「立教戦で打つことができなくなってから完全に打撃を変えました。それが引っ張り方向のヒットの増加につながってると思うので、その辺は手ごたえがありました。今まではショートの頭を狙って打っていたんですけど、シフトも敷かれていますし、『そこに来ると思って守っている人に打ってどうするんだ』っていう話になりました。ショートゴロも内野安打にならなくなってきているので、であれば逆に一、二塁間に打って、ファーストが出てきたところでピッチャーと競争した方が内野安打の確率も増えますし、いっそのこと引っ張った方がヒットの確率が高いかもしれないと思って、少し引っ張る打ち方をしています」
――ライト方向への打球が増えたことで、三塁打も2本記録しました。
「あまり長打を打ったことがなくて長打の走り方がわからなくて(笑)。(ベースランニングが)めっちゃ直角だったので練習しておきます。いつも直線で一塁まで行っているので(笑)」
――2度目のベストナインも獲得されました。
「それはもちろんうれしいですし、自分の中で2回取るっていうこだわりがあって、1回目ってあまりリーグの主要人物として認定されていないので。自分の場合は(1回目のベストナインを)取ってからマークが厳しくなったので、その中で(2回目のベストナインを)取れる人は、運とかじゃなく力で取ったのかなっていう風に見られるので、そこはこだわりがありました。でも結果的に見たら打率が高かっただけでチームへの貢献度に対して満足していないので悔しさの方が大きいですし、チームも優勝していないので達成感みたいなのは薄れているかなと思います」
――リーグ終盤は吉田匠吾内野手(文3=浦和学院)や中山琉唯捕手(文4=常総学院)の活躍が光りました。
「そうですね。みんな練習してきているので特に活躍することに対して驚きはなかったですけど、本当にありがとうっていう感じです。(中山捕手のホームランは)元々あいつバッティングが良くて打ちそうな感じはあって、前日も打ったじゃないですか。一番期待してたんですけど、まさかホームランとは思っていなかったです。(同じ副将という立場)あいつはあまり熱くならないタイプで、自分たちが熱くなりすぎて、おかしくなっているところは抑えてくれるっていう感じです」
――大学日本代表選考合宿への選出はありませんでしたが、どのように感じていますか。
「日本代表っていうのは目標にしていたチームで、それは悔しい気持ちはありますけど、自分が何か言うことはないですね。(同部屋の小島大河捕手は選出)小島が日本代表に選ばれたら、おいしいお寿司をおごらないといけないっていう契約を結んでいるので全打席三振してきてほしいです(笑)。(実力的にも選出はほぼ確実)選ばれるっしょ。間違いないと思います。それもわかった上です(笑)」
――フレッシュトーナメントを観戦されて気になった選手はいらっしゃいますか
「岡田啓吾(内野手・商2=前橋育英)じゃないですか。自分の強化版みたいな選手です。あいつの方がパワーがありますし打てます」
――来季に向けて抱負はございますか。
「もう2回目のベストナインを取って、個人的に何かを得たいっていうのはなくなったので打率.000でもいいので優勝したいです!」
――ありがとうございました。
[久和野寛人]
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