(29)立大・慶大戦 選手コメント①/東京六大学春季リーグ戦

2024.05.23

宗山塁主将(商4=広陵)
――早大戦では徹底したインコース中心の配球や引っ張り方向の打球を警戒したシフトがひかれました。
 「インコース放ってくるというのは途中から分かっていて、その上でフォークもあったのでうまく投げ切られてしまいました。3回戦は伊藤樹投手(早大)のボールが1回戦よりも良く、強いボールをどんどん投げられて『やられたな』という感じです」

――その一方で早大1回戦の3点ビハインド、1死一、三塁で迎えた第3打席ではスライダーを弾き返して適時打を放ちました。
 「あの場面は追い込まれていて、落とす系が来るのか真っすぐで差してくるのかというところだったのですが、バットを返してしまうとセカンドゴロやファーストゴロになってしまうので、うまくバットを返さずに拾えたのは良かったです。強振というよりはまず1点、というのを意識していました」

――昨年度に続いて今季も投手が投球動作に入ってから始動するフォームを採用しています。
 「もっといろいろなことを試してから行くべきだったなとは思います。オープン戦などで試合を重ねていってバッティングの引き出しが増えて、感覚として『はまるとき』がくるのですが、リーグ戦に入ってから試す段階をやるのは遅かったかなと思います。東大戦、早稲田戦はそこに至るまでの前段階だったと今思えば感じます。実際タイミングの始動は早い方が自分的には合っているかなと思いました」

直井宏路外野手(商4=桐光学園)
――慶大2回戦、6回表の先制点は直井選手のセカンドゴロの間の得点でした。どのような意識を持って打席に立っていましたか。
 「真っすぐがコントロールできていないイメージがあったので、スライダーがどこかで来るだろうなと思っていました。それを待っていたので、ある程度強いスイングができたかなと思います」

――慶大2回戦は緊張感のある展開でした。
 「慶應さんが粘り強いのは想定内で、自分たちもどれだけミスをしないで粘れるかだと思っていたので、そこまで焦りはなかったですね。(最終回は)たくさん試合に出させてもらって慣れているのもあるかもしれないですが、自分たちはやることをやるだけだと思っていたので、あそこは集中してやれていました」

――宗山主将が欠場している中、チームを引っ張る立場として意識していることはございますか。
 「なかなか点が入らなかったり追いつかれたりして苦しいときに、いかにチームを盛り立てて引っ張っていけるかが自分の役割だと思っているので、ベンチの声もそうですが、下の子(下級生)をうまく乗せながらやるように意識しています」

飯森太慈外野手(政経4=佼成学園)
――この2カードを振り返っていかがですか。
 「ここ2年、ずっと自分が出た時から勝っていて。自分たちの代になって勝てないというのは心が痛いので、勝ててホッとしています」

――個人としてはいかがでしたか。
 「そうですね。立教戦はあまり打てなかったんですけど、小島(大河捕手・政経3=東海大相模)に打てないとばかにされるので(笑)。後ろの小島につながないと、何を言われるかわからないので、それがやはり慶応戦で打てた要因です。(小島選手はどういった存在)自分は(寮の)同じ部屋で、ヒット数とかが負けていると部屋でニヤニヤされるので『先輩として負けられないな』というのはあります」

――ここまでの戦いを振り返って、活躍が印象に残る選手はいらっしゃいますか。
 「光弘(帆高内野手・商2=履正社)ですね。本当は小島と言いたいところなんですけど、もう小島は打つとわかっていたので。宗山のところに入る選手はかなりプレッシャーもあると思うんですけど、光弘は活躍しているし、物怖じしないですし、見ていて安心感がありますね。宗山がケガした後にチームがあまり崩れなかったのは光弘のおかげだと思います」

横山陽樹外野手(情コミ4=作新学院)
――この2カードで2本塁打を放ちました。振り返っていかがですか。  
 「1本目のホームランはストレートをしっかりと振り切れて、いい結果が出ました。ずっと打席の中で強く振るということができていなくて、初めてしっかり振れたなという風に思います。(飛距離もかなり出ていました) そうですね。過去一番くらいだと思います。(慶大戦での本塁打は)それまでストレートのタイミングが合っていなかったので、ツーストライクからコンパクトに行こうと意識していて、それでいい結果が出た感じです」

――得点圏の場面では打席の中でどのような考えを持たれていますか。
 「弱い打球だと内野を抜けなかったりするので、しっかりと低く強いライナー性の打球を意識することで、たとえゴロになってしまっても内野の横を抜けるような打球を意識しています」

――法大戦では篠木投手の登板が見込まれます。印象はいかがですか。
 「中学時代に対戦していて、球が速いピッチャーだというのは印象に残っています。(次戦に向けては)優勝に望みがあるカードの中、しっかりと4番としてチームを勝たせられるように頑張っていきたいと思います」

千葉汐凱投手(営4=千葉黎明)
――左投手かつスライダーが武器の千葉投手ですが、プレートは三塁側を踏まれています。
 「本当は対バッターで考えないといけないのですが、まずは自分の投球でストライクを投げなくてはならないという意味では、三塁側を踏んだ方がラインが見えるんです。一塁側を踏んで横の幅を使いたい思いもありますがスライダーは元々自信があって、明治のバッター陣に聞いたりもしたのですが『三塁側からでも、変わらず良い』と言ってくれたので三塁側を使っています」

――立大戦からはチェンジアップも効果的に投球されています。
 「元から球種として持ってはいたのですが、早稲田戦が終わった後の2週間で精度を上げて使えるようにしました。割合的には少ないかもしれないですが、チェンジアップが少しでも相手の頭にあると真っすぐもスライダーもさらに生きてくると思っています」

――慶大1回戦では148キロを記録しましたが、昨季より平均球速が向上しているように見受けられます。
 「投手コーチと話をして、自分はインステップの癖があったのでそこを修正してから球速が上がりました。オフにはトレーニング系のメニューもしっかりとできていたので、それもつながっていい感覚でできていたかなと思います」

大川慈英投手(国際3=常総学院)
――調子はいかがでしたか
 「自分の調整不足でした。開幕の入りがすごく遅くなってしまったので、 そこから上げていくという面では、立教から慶応にかけて少しずつ調子は上がってきているなというのは感じています」

――持ち味であるストレートについてはいかがですか。
 「そうですね。やはり早稲田戦、立教戦は自分の中ではあまりしっくりきていないというか。 実際には(ボールの)回転数が低いというわけではないですが、自分の中では『こんな感じだったっけ』みたいな。それが慶応戦では『ああ、こんな感じだった』みたいな確信と言うか『調子がいいときはこんな感じだったな』という感覚が少し戻ってきましたね」

――慶大2回戦では長打2本を浴びました。
 「そうですね。今回打たれたのは全部真ん中付近で、完全に失投だと思っています。ボールの球質自体は良くて『ボールがすごく行っているな』という感覚はあったんですけど、その中でもしっかりとコースに操れていなかったというか。途中2者連続三振を取ったところではツーストライクから要点を抑えられていましたが、その後のボールに関しては、本当にコースへ投げきれていないというか。頭では分かっていてもしっかりと制御できていなかった部分があったので、そこは法政戦までに詰めていきたいと思っています」

――ありがとうございました。

[硬式野球部担当一同]