
(27)法大戦事前インタビュー① 𠮷安遼哉主将、武川廉内野手

(この取材は3月27日、電話にて行われました)
𠮷安遼哉主将
――昨年度を振り返っていかがですか。
「昨年は初めてスタメンで出るようになり、勝つことの難しさを痛感した1年でした。1、2年の間は代打での出場しかなかったのですが『こういうことだったんだな』とすごく感じました。(具体的には)ピンチの時、もちろんこちらも全力で抑えに行くつもりではあるんですが、バッターの気持ち、勢いであったり、応援であったりの全てが、自分たちが責められているように感じましたね」
――自身の持ち味をお願いします。
「去年からでいうと、やはりスローイング、盗塁阻止ですかね。自分の中では、そこが他の人より少しだけ長けているのかなと思っています。これからは広角に打てるバッティングというのを持ち味に、オープン戦をやっています」
――実践を振り返っていかがですか。
「いいピッチャーに対して、ボールのアプローチの仕方が自分の中でも課題だと思っています。やはり簡単にアウトになってしまうのがオープン戦でも目立つので、球数を投げさせたりすることで、チームとしてピッチャーを倒しに行く。もちろん(打者としては)一対一の勝負なんですが『チームで対戦する』という気持ちを持とうと話しました」
――『負けないチーム』のために、注力した点はございますか。
「そうですね。去年の試合でいえば、なかなか接戦を勝ち切れないというのがありました。チームが勢いに乗ると快勝できるんですが、9回で勝ち切れないのが多かったので、そこで勝ち切るため、練習での緊張感、すでに神宮を意識して取り組んでいます」
――主将を務めたことで、新たな視点も加わりましたか。
「去年は周りが見れておらず、ピッチャーと2人で抑えようとしている感じがすごくありました。今年はキャプテンというのもあって、内野であったり外野であったり、全員がチームの一員なので、一人一人の表情を見たり、行動を見られるようになったと思っています」
――山城航太郎投手の名前が、他の選手からも多く挙がっています。
「少し荒い部分もありますが、投げているストレートであったり、変化球であったりというのは、一球一球すごくレベルの高い、一流の球を投げていると思います。あとはいいピッチングを続けて、気持ち次第ですね。緊張せずにいつも通り投げていれば、注目を浴びるんじゃないかなと思っています」
――最後に意気込みをお願いします。
「自分たちが入学してから、法政は1回も日本一を経験していないので。一番優勝に手が届いている代だと思うので、とにかくリーグ戦、楽しみで仕方ないという感じです」

武川廉内野手
――昨年度を振り返っていかがですか。
「昨年は、個人の結果というよりチームとして『日本一』、リーグ優勝からの日本一というところを目標に、日々の練習や私生活からいろいろなことに取り組んできました。それが結果に結びついていなかったので、その悔しさからどういうところを見直していかないといけないとか、ダメだったことが出てきたので、今振り返ると意味のある1年だったと思います」
――今年度のチームはいかがですか。
「投打ともにバランスが取れていて、どういうチームかと言われると難しいですね。基本である守備を固め、バッティングにつなげるというところは変わりません。打撃という部分にフォーカスされがちですが『守備から盛り上げる』という基本的は変わらないので、そういうことを徹底できるチームにしようと話し合っています」
――オフシーズンではどのような取り組みを行なってきましたか。
「個人としては、全てが課題だったというか。自分は『ここは直すところがない』という選手ではないので、守備でも打撃でも。守備でしたらポジションが変わる可能性も十分あるので、その対応ができるように。バッティングというのもありますが、守備がバッティングにもつながってくると思っているので。バッティングでしたら、フィジカル、ポテンシャル的な当たり前のレベル、自分の基礎を上げていくというところに重点を置いてやってきました。基本的ですが、少しずつやってきたという感じです。チームとしては新チームになり副将という立場でやっているので、何か大きく変えるような必要はないと思ってやってきました。ダメなところはダメで、直さないといけないと思っていたので、変に変えるのではなくて、シンプルに。私生活から野球の全てに対し、真摯(しんし)に取り組んでいこうと、コツコツとやってきています」
――冬のウエートトレーニングなどで、力がついた実感はございますか。
「目に見える数字だと体重が8キロくらい増え、フィジカル的なところは大きく変わってきたなと思います。飛距離であったり、目に見える数字であったりはトレーニングの成果として少しずつ、チーム全体としてもそうですし、個人としても出てきているのかなというのは感じていますね」
――インパクトの強さに魅力を感じました。
「そうですね。自分のバッティングスタイルは、球を選んで『このボールをこう打つ』みたいな、そういうものではないので。基本的に全て打ちに行った中での結果だと思っています。1番という打順で出してもらったというのもありますが、まずは自分から仕掛けていく。結果は後からついてくるという考え方でやっていました。そういう意味では、その中でいい結果が出て良かったと思っています」
――最終学年を迎えました。残り1年、どのような選手を目指しますか。
「チームの中心的な立場にいるので、チームが困った時、そういう時に自分がぶれていたら全体的にぶれてしまうと思うので『堂々と』じゃないですが、自分のやるべきことを変えずに、チームとして1つの目標に向かって一緒に頑張りたいです。個人的な目標では『3冠』なのでそれを取りたいですが、まずは『この1年充実したな』と思える1年にしたいと思っています。今はその環境を整えられるようにしていきたいというのが個人的な思いです」
――ありがとうございました。
[松下日軌]
関連記事
RELATED ENTRIES