(26)慶大戦事前インタビュー② 外丸東眞投手、竹内丈投手

2024.05.17

(この取材は3月17日、電話にて行われました)

外丸東眞投手
――昨季はリーグ優勝、神宮大会優勝もご経験されました。振り返っていかがですか。
 「単純にすごい経験ができたなと思います。リーグ戦でも神宮大会でも優勝できて、これまでにない経験だなと。また一昨年に比べて登板数が増えました。1戦目で先発させてもらって、3戦目がある時は3戦目も登板できて、たくさん経験をさせていただけたなと思います」

――オフに取り組んだことを教えていただけますか。
 「今体重を増やしているので、そのためにウエートトレーニングを重点的に行いました。球速が上がりますし、スタミナもつきます」

――今年度の慶大の強みはどういったところですか。
 「個々が役割を理解して、役割を全うしているところだと思います。先輩が抜けて、やはり戦力も大きく下がったけど、それを意識して一人一人できることをやろうという感じです」

――対戦したい明大の選手はいらっしゃいますか。
 「今までは瀨千皓(外野手・営3=天理)って答えてたんですけど、岡田(啓吾内野手・商2=前橋育英)ですね。高校の後輩なので、対戦したいです(瀨選手は外丸選手と対戦したいそうです)いやあいつはもう、お腹いっぱいです(笑)」

――現時点でのご自身の課題はございますか。
 「やはり球のスピードですかね」

――昨季がかなりの球数を投げましたが、感覚の変化や疲れはございませんか。
 「はい。リーグ戦が終わった後に、まとまって投げない期間を設けたのでもう大丈夫です」

――目標としている選手はいらっしゃいますか。
 「ダルビッシュさんです。球速もありますし、変化球が多くてどれも質がいい。自分の理想そのものです」

――やはり重きを置いているのはコントロールでしょうか。
 「そうですね。スピードは求めてはいるんですけど、求めつつも出そうとして出るではなく、出そうとしなくても出るのが理想です。試合では球速は気にしていなくて、コントロールだけを気にしています」

――最後に意気込みをお願いいたします。
 「一度勝つだけでなく、連覇することで初めて強さを証明できると思うので頑張ります」

竹内丈投手
――昨秋は日本一に輝きました。振り返っていかがですか。
 「去年のシーズンは4年生とか、外丸さんにすごく頼ったシーズンだったかなって思うので、僕としては日曜日の先発もやっていましたけど、みんなに勝たせてもらった、優勝させてもらったシーズンなのかなっていう風に思います」

――明治神宮大会でも登板されましたが、緊張感などはございましたか。
 「明治神宮大会の一発勝負の感じはあまり経験したことがなくて、もうベンチ裏で2回ぐらい試合前に吐いて(笑)。ですけど、そういう試合を経験できた、 モノにできたっていうのはすごい大きい経験なのかなっていう風に思います」

――昨年度は打たせて取る投球スタイルが印象的でした。
 「そうですね、球速も速くないですし、これといった変化球もなかったシーズンだったので、少しでも球を動かして、コントロール良く投げて、打ち損じを狙ったり打たせて取るっていうのが僕の投球スタイルなのかなっていう風に思います」

――キャンプではどのようなことに取り組まれていますか。
 「チームの中ではストライク率を上げようというテーマでやっていて、結局リーグ戦で投げられるピッチャーっていうのはストライクが入るピッチャーだと思うので、いかにストライク率を上げれるかというところに取り組んでやっています」

――フィジカルの部分で変化はございますか。
 「そうですね。僕は他の大学のピッチャーと比べて細い方なので、とにかく体重を増やして、 体の厚みを少しでもと思ってこの取り組みました。(球速については)僕がスピードを上げたところで140キロぐらいだと思うので、このシーズンはスピードにこだわらず制球にこだわっていきたいなっていう風に考えています」

――エースの外丸投手はどのような存在でしょうか。
 「そうですね。なんか少し変なところがあるんですけど(笑)。野球に対してすごい真面目でみんながもう練習上がった後に1人で階段ダッシュをやっていたり、僕がコンビニに行こうとして歩いていたら、1人で練習していたりっていう姿を見て、直接これやれとは全く言ってこないんですけど、背中で引っ張ってくれるようないいエースだなっていう風に思います」

――慶大の練習の雰囲気に特徴などはございますか。
 「ピッチャー陣の特徴としては、 基本的には自分でやる練習が多いので、ランニングは全員でやりますけど、その他の練習は個人的にやる練習が多いので人がやっているのを真似てる人が多いですね。それでどんどん自分のものにしていくことができるような練習をしているのが慶応のピッチャーの練習の仕方なのかなっていう風に思います」

――投球フォームが特徴的ですが、その基盤ができたのはいつ頃でしょうか。
 「いや多分小学校の頃から変わってないです。(インステップするのが特徴です)小学校の時はインステップっていう存在を知らなかったので、中学に入ってからはインステップしてるなっていう風に思いました。でも大学に入って変わったことは、ここまで1段モーションじゃないといけなかったんですが、大学に入って2段モーションが解禁されて、球速を出しにいかない自分のピッチングスタイルからしたら制球にいいので、それが変わったことです」

――今季のリーグ戦への意気込みをお願いいたします。
 「連覇が懸かったシーズンであると思いますが、僕ができることは少しでもチームの勝利に貢献するっていう、去年から変わらないことだけを考えて外丸さんに頼りすぎない投手陣をつくっていけたらいいなと思います」

[橘里多、久和野寛人」