
(16)春季リーグ戦開幕前インタビュー 宗山塁主将

(この取材は3月13日に行われました)
宗山塁主将(商4=広陵)
――ケガの状態に関して、春季リーグ戦開幕に間に合うと考えても良いのでしょうか。
「はい。もう大丈夫です。余裕です」
――オフには濱盛力トレーナーの指導の下、打撃フォームの改造に取り組まれたとのことですが、さらにスイングに力みが消え、フォローが大きくなったように見受けられます。
「主にバッティングの見直しで、体の使い方を見直しました。上半身に頼るのではなく、下半身主導で動いていく感じです。無駄な力は抜いてという考えがあって、変に上に力を入れないというところがそう見えるのだと思います。フォローというか、振れる幅を広くしたいとは考えています」
――新チームに代替わりした時点から、全体としてフィジカル重視で取り組まれたと伺いました。
「今はまあオープン戦を重ねていく中で、トレーニング系もやってますけど、基本的には実戦の中で課題が出て、それを見直す段階です。もちろんその中でトレーニング系もメニューが入ることもあります。キャプテンという立場を言い訳にしていたら駄目だと思うので変わらず取り組んでいます」
――打撃フォームの変遷について伺います。2年次は右足を開いたスタンスから始動していましたが、3年次は無駄な動きを抑えてコンパクトなフォームに変更しました。4年目はどんなスイングを作りますか。
「無駄な力みと言うか、いらないところの力ではなく、いるところだけの力を使って打つイメージです。ポイントが結果的に近くなる感じになってくれたら捉えられるポイントも増えていくのではないかとは思ってますね。ファールが、レフト方向や三塁スタンドの方にファールが出るような感じにしたいです」
――フォームの微調整は積極的に行うのが宗山選手のスタイルですが、現在はいかがでしょうか。
「大きいところは変わらず、細かいところは調整していくという意味では今までと変わらずですね。大きいところは変わらないと思います」
――攻守で基本を徹底し、その上で不要な部分を無くそうという思考をお持ちのように感じます。
「自分の体の中で、力が通うというか力が溜まっている場所は感じながらやろうとはしています。感覚的な話なのですが、体で力が溜まる部分を意識して、そこが自分のいい位置からずれてきていると、自分本来のポジションで動けなくなると思っています。上半身に力がずれているときは、自分としてはしっくりこない感覚になります。言葉ではちょっと表現しづらいのですが、自分でどこにパワーが溜まっているかを感じながらやれるとうまくいくのかなと思います」
――メディアへの露出も増えています。
「難しさもあるけど、堂々とやろうとは思っています。下手なことできないなという感じです」
――大学入学後のフィジカル面の充実も活躍の要因のひとつだと思われます。
「『こうしたい』というプレーを体現できるようになってきていると感じます。思っていてもできなかった動きができるようになりました。体つきも変わってるし、体の動きやすさもそれに伴って変わったとは思います。その上でうまい人に聞くというところから始まって、それで引き出しも増えてきたのかなと思います」
――先日の日本代表強化試合では源田壮亮選手(埼玉西武ライオンズ)や小園海斗選手(広島東洋カープ)をはじめ日本を代表する遊撃手と交流されましたが、改めて目指すショート像を教えてください。
「みなさんそれぞれ考えを持っておられますし、安定感というか再現性が高いですよね。動きが自分の中に染みついてるのだと感じました。ノックではできるのに実戦では変わってしまうという選手がいると思うのですが、プロの選手は実戦の中でもできますよね。ただ、守備は自分が動きやすくしっくりくる感覚があって、その上でそれが実際に結果に出ればそれこそが正解だと思っています。なのでそれを人と比べるっていうよりは自分で判断していきたいと考えています」
――以前、昨年度の課題として長打の減少が挙げられましたが、打率と長打のバランスをどのように考えられていますか。
「7割7本くらい打ちたいですね(笑)。率が残ればホームランも出ると思っているので、そこを別にして考えてはいないです。(昨年度のコース別打率を整理すると、内角低めの打率が低くなった一方、ベルト付近の高さは高い打率が残りました)まあそれはあくまで去年ですよね。結局いい時はどのコースも打てます。ただあくまで感覚として高めは差し込まれるときがあると思います」
(参考 宗山23年度コース別打率 明スポ調べ)

――大学野球ラストイヤーが始まります。
「『宗山は4年間の最後で伸びたな』と言われるような活躍をしたいです。4年目で、モノが違うと思わせたいです。やっぱり違うなと」
――昨年末は母校の広陵高で過ごされたと伺いました。
「背筋が伸びますよね。(昨年度の明治神宮大会も観戦されたのですよね)そうですね。例えば土居(湊大選手・広陵高)は自分の高校時代なんかよりバッティングの力があると思いましたし、濱本(遥大選手・広陵高)も安定しているなと感じました。あとは実戦で打てるかだと思います。後輩たちを見て、懐かしいなと感じました」
――ありがとうございました。
[上瀬拓海]

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