(15)東大戦事前インタビュー② 平田康二郎投手、渡辺向輝投手

2024.04.18

(この取材は3月18日に行われました)

平田康二郎投手

――昨年度を振り返っていかがでしょうか。
 「春は中継ぎで重要な局面などで投げさせてもらって、今までよりも重要な試合で登板する機会が増えました。秋は先発として、自分の投球が勝敗に直結する難しさを感じました」

――感じられた課題はございますか。
 「自分の中では調子が悪いという感じはなかったのですが、結果的に終盤の法政戦や立教戦でかなり打ち込まれる形になったので、やはりシーズンを通して戦う体力が課題だなと思いました。それ以外にも球速だったり、実力の部分を全部上げないといけないと思います」

――エースとして今年度を迎えられます。
 「今までのシーズンは上に守ってくれる先輩方がいて、そのおかげで自分も安心して投げられたのですが、今年は自分で全ての責任を負わないといけないので、やはりプレッシャーはすごいです。去年の秋に先発として長いイニングを経験できたというのは、プラスになるかなと思いますし、それを糧にしてなんとかチームを引っ張っていけるように頑張りたいと思います」

――春から秋までどういう調整をされましたか。
 「春から秋にかけては、とにかく先発で投げていた2人の負担を少しでも減らしたくて、そのために自分はもっと長いイニングを投げないといけないと考えて、長いイニングを投げられる体力をつくるように練習に取り組みました」

――今オフで特に取り組まれたところはございますか。
 「今オフはとにかく制球を重視しました。先発としてはなるべく少ない球数で長いイニングを投げるのが、結果的にチームのためにもなるので、無駄なボールを投げずに、早いカウントから打者を打ち取るというのが今年の目標でもあります」

――チーム内の雰囲気はいかがでしょうか。
 「例年と違って、やはり優勝という高い目標を掲げているので、マインドの面で優勝を目指すのはもちろんですが、技術の面でも他の大学に劣らないように必死に練習している姿が見えているので、開幕がすごく楽しみです」

――昨秋はあと一歩のところで勝ち点を逃しました。
 「法政戦では初めて1回戦の先発を投げさせてもらって、調子悪いなりに長いイニングを投げられたのですが、3回戦はやはり自分はプレッシャーがすごくて、チームとしては2回戦に勝って、少しふわふわしたまま3回戦に入ってしまったというところがありました」

――投手陣を引っ張っていく立場になられます。
 「後輩たちにはのびのびやってほしいですね。目の前の一球一球に集中してもらえれば、結果にもつながると思います。やはり自分たち上級生は、後輩たちが安心してのびのびプレーできるような環境をつくらないといけないと思います」

――明大への印象はいかがでしょうか。
 「本当に何年経っても戦力層が厚くて、結局強いよなと毎年感じているので、すごい4年生が抜けても毎年新戦力が入ってくるので、戦力ダウンしないですね。今年も警戒しています」

――特に警戒されている明大の打者はいらっしゃいますか。
 「飯森選手(太慈外野手・政経4=佼成学園)と直井選手(宏路外野手・商4=桐光学園)ですね。2人とも足もありますし、いるだけで厄介というか、塁に出られるともちろんプレッシャーもありますが、それ以前に特に秋は直井選手に打たれていますし、飯森選手も簡単には打ち取れなくて、やはり2人を塁に出してしまったらやばいなという緊張感がありますね」

――今年度の目標を教えてください。
 「チームとして優勝を目指しているので、そこを達成するためであれば個人の成績なんてどうでもいいと思います。もちろん個人タイトルに対する憧れもありますが、チームの勝利が一番大事なので、1点でも少なく抑えられるように、一球一球投げていきたいと思います」

――意気込みをお願いします。
 「今まで積み上げてきたものを出すだけだと思いますし、最後の1年で完全燃焼して、いい形で卒業を迎えられように頑張ります」

――ありがとうございました。

渡辺向輝投手

――昨年度を振り返っていかがでしょうか。
 「まず2年の春はリーグ戦に登板することができて、その前の練習試合もかなり順調で、問題なくやれていたので自分の中では成長を実感できました。しかしそこで、先発をやるためにフォームから変化球まで全てを見直して、いろいろ変えていたのですが、少し調子が崩れてしまい、夏頃には試合で全く抑えられない状態になってしまいました。そこからは一度Bチームに行って、基本的な練習をしっかりして、秋はそのまま出ることができず、1年が終わったという感じでしたね」

――リーグ戦初登板の感触はいかがでしょうか。
 「初めて神宮で、楽器を演奏した相手チームの応援などが響くなかで、マウンドに立ちました。今までであれば周りの声を気にせず集中することができていたのですが、あのときは周りの音を聞かないというのが無理で、すごく緊張してしまいました」

――メンタル面の調整もされましたか。
 「そうですね。そういう経験があったので、今は普段暇な時間に他大学の応援を聴いたりしています(笑)」

――昨春のフレッシュトーナメント(以下、新人戦)で明大相手に7回1失点の好投を見せました。
 「ストライクがあまり入らなくて,四球が多かったのですが、安打はあまり打たれずに三振もそれなりに取れたので、自信につながりました。特に明治大学の、リーグ戦に出ていたメンバーも結構いたので、すごく自信にはなりました」

――昨秋新人戦の早大戦では白星を挙げました。
 「前日に慶應との試合で先発していて、ストライクが全然入らないなかギリギリ抑えたみたいな、打たれてはなかったので、その翌日の早稲田戦では、逆に気楽というか、打たれてもいいのでストライクだけを取れるように投げていたら、うまくハマりました」

――今のチーム内の雰囲気はいかがでしょうか。
 「去年は練習試合などは全く勝つことができないままにリーグ戦に挑んだのですが、今年は練習試合でも勝つことが結構多くて、雰囲気は全体的にすごくいいと思います」

――オフ期間に特に取り組まれたところはございますか。
 「自分の場合はストライクを取ればあまり安打は打たれないので、とにかくストライクを取ることをひたすら、調子を安定にするように取り組んでいきました」

――明大への印象はいかがでしょうか。
 「新人戦のときに対戦していた、高校日本代表にも選ばれていた内海選手(優太内野手・商2=広陵)が特に印象に残っています。スイングがものすごく速いな、これが高校日本代表のレベルなんだなと結構驚いて、打者で言うと内海選手がすごいですね。投手で言うと久野投手(悠斗・商3=報徳学園)は新人戦に出てくるレベルではないなと思いました。衝撃的でした」

――今年度の目標を教えてください。
 「チームとしては、東大野球部として衝撃的なのですが、目標が優勝なので、1試合も無駄にせず『この試合は諦めていいや』というのは絶対にないです。個人的にはまずは通算防御率を3点台くらいに下げるのが一番で、初勝利も目指したいです」

――意気込みをお願いします。
 「明治大学を完封します!」

――ありがとうございました。

[李翔恩]