(10)春季リーグ戦開幕前インタビュー 浅利太門投手

2024.04.16

(この取材は3月2日に行われました)

浅利太門投手(商4=興国)

――秋が終わってからは主にどのような課題に取り組んできましたか。
 「今年は先発したいと思っているので、長いイニングを投げるためにゾーンで勝負するとか楽なフォームで投げるとか、力を抜いて投げることをテーマに練習に取り組んでいます。去年とかは力いっぱい投げて早いイニングで疲れを感じていたので力を抜いていいフォームで投げ続けるのを意識しながら投げ込みとかをやってきました」

――ご自身のピッチングの持ち味を教えてください。
 「角度がある真っすぐです。(球の回転数の平均や最高の数値はいくつですか)平均は試合によって変わるんですけど、大体2300から2500ぐらいが自分の平均というか。一番多かったのは2600中盤とかです(プロやメジャーでは回転数などを重視するようになってきていると思いますが、ご自身では重視していますか)データが可視化できるようになってるので、一瞬気にしたりもするんですけど、自分は先発するっていうのが一番大きいので、数値よりかはバッターに対してどう抑えるかみたいなところを重視しています。だからどう勝つか、どう抑えるかみたいなところに重きを置いてやっています」

――参考にしている投手はいらっしゃいますか。
 「長いイニング投げるっていう意味で、柔軟性だとか今だと胸郭周りを柔らかくする目的で、山本由伸選手(ロサンゼルス・ドジャース)のストレッチを取り入れたりとか、練習の組み立て方とかもいろんなもので自分に合うものを探しながらやっています」

――昨年度、大学日本代表候補合宿に参加されましたがいかがでしたか。
 「とても刺激になりました。去年春秋とリーグ戦であまり打たれてないっていうのもあって、どこかでプロに行けるだろうみたいな考えがあったんですけど、球速とかも自分に近いピッチャーを間近で見てレベルの高さを感じましたし、今のままじゃダメだなっていう風に感じることができました(具体的にどのような部分の強化が必要だと感じましたか)再現性の高い投球をするということです。フォームがバラバラになったりとか、一球一球球質を意識したり、いいボールを投げ続けるところで、調子のばらつきとかも含めて安定した投球を毎回毎球再現できるようにしたいというイメージです。球速とか変化球も精度を上げていいボールを投げ続けるっていうその再現する力みたいなのが必要だと思います(レベルが高い中でも、自分が負けてないなと思ったところはございますか)ボールの角度とかは人と違う角度があるボールを投げられると思うので、そこでバッターと勝負できるなという風には感じました」

――プロ野球のスカウトからの注目度も高いです。ご自身のどういったところ見てほしいですか。
 「正直まだまだ成長途中というか、まだ成長し切れてないじゃないですけど、力を伸ばしきれてないので。この体格とか真っすぐの角度とかも含めて、スキルのいい投手になれる伸びしろみたいなところをアピールできたらと思います」

――浅利投手から見て今年のピッチャー陣はいかがですか。
 「自分の1つ下、新3年の代がすごい力のある代なので、そこがどんどん台頭してきているからこそ、自分たちもやらなきゃいけないなみたいな感じがあるので。新3年生のおかげじゃないですけど、競争が激しくなっている分、レベルも少しずつ上がってきてるので例年より力のあるチームだと思います。去年は経験のあるチームというか、先発ピッチャー3人が経験豊富なピッチャーだったので、経験のあるチームだったと思うんですけど、今年のピッチャーは力があるチームだと思います」

――今年がラストイヤーです。ここまでの3年間を振り返っていかがでしたか。
 「つまずいたところもあったんですけど、3年間で見たら順調ではあるのかなと思います。大学入った時の球速は140ちょっととかだったので球速自体も伸びてますし、力まなくても力が出せるようになってますし、想像した通りかそれ以上には今のところはなってます(球速が伸びた要因は何ですか)体の使い方を変えたというか、理解したし、ピッチングに必要な体の使い方みたいなのがちょっとずつ分かるようになって。元々トレーニングとかは高校時代からしていたので、そこのフィジカルをうまく生かせるようになったからだと思います」

――大学3年間で一番自分を変えたと思う出来事は何ですか。
 「一番初めの同部屋が宗山(塁主将・商4=広陵)だったことじゃないですか。同じ学部なんですけど、クラスも一緒で授業がほとんど一緒だったので一緒にいることが多くて。その宗山は2年からドラフト候補って言われていてそういう存在が近くにいたのが自分の成長になりました(宗山さんにライバル心はありますか)そうですね。宗山より下の順位で行きたくないので、ドラフト1位で行きたいです(宗山さんとの対戦成績はどうですか)結構いいです(笑)。実戦とかで対戦する時とかも他の人より力入ります」

――今季一番重視する数字は何ですか。
 「防御率を0.00で終わりたいなっていうのがあります。自分の高校の監督が打者で、シーズンの最高打率の記録持っているので、自分はピッチャーなので、防御率で記録を残したいなという気持ちはあります」

――最後に今年1年を通した目標、意気込みをお願いします。
 「今年はドラフトがある年で個人的にはドラフト1位でいくっていう目標があるので、そこをしっかり実現できるように取り組んでいくっていうのと、チームとしては宗山が引っ張ってくれているんですけど、四冠っていうのはずっとリーグ戦3連覇した時から目標としてやっているのでそこも実現したいです」

――ありがとうございました。

[佐藤あい]