(9)春季リーグ開幕前インタビュー 飯森太慈外野手

2024.04.15

(この取材は3月2日に行われました)

飯森太慈外野手(政経4=佼成学園)

――ラストシーズンを迎え心境の変化はございますか。
 「不安でいっぱいなのかな、結果を出さないと大変かな、みたいな感じだと思っていたんですけど、割と今は楽しみの方が強いです。意外と手応えがあるというか、しっかりやればいけそうな感じがあるので楽しみな部分はありますね。シンプルに実力があると思います」

――上田希由翔選手(令6国際卒・現ロッテ)ら主力選手が抜けて不安などはございましたか。
 「先発3人が抜けたっていうのは2年間あの投手陣でやってきたので、不安要素ではあったんですけど、それ以外はすごかった4年生と同等の実力を持っている同期がいるっていう自信はあったので、そこに関してはそんなに不安はなかったですね」

――期待している同期の選手はいらっしゃいますか。
 「みんなやってくれると思いますけど、やはり横山(陽樹・情コミ4=作新学院)、杉崎(成・総合4=東海大菅生)っていう右打者の2人が打ち始めたらだいぶ勝てると思います。その2人がマークされるぐらいの成績を残しているということはそれ以外の選手に対してのマークが薄れるので、そうなればだいぶ強いんじゃないかなと思います」

――リーグ戦に向けてご自身の手応えはいかがですか。
 「いい感じです。今いい感じなのが、いいのか悪いのかは分からないですけど、体も仕上がっていますし余裕も少し生まれてきているので、精神的にも技術的にも昨秋ダメだった時よりは確実に良くなっていると思います」

――キャンプではどのようなことに取り組みましたか。
 「スイングの数値を測るものがあるんですけど、それが良かった時とは比べ物にならないぐらい悪くなっていました。1週間前ぐらいにつかんで、ここを変えたら良くなったっていうのが明確に分かったので良かったです。(具体的にどの部分を直した)手首が返ってヘッドが返ると、ボールからの軌道にバットが外れるので打ち損じが多かったんですけど、素直にヘッドを返さずに打つことができれば、かなり高い確率で捉えることができそうだと思っています」

――これまでの3年間を振り返っていかがですか。
 「指定校で入学して大学で野球は辞めると思っていましたし、なんとかベンチに少しでも入れて、神宮でプレーしてみたいぐらいの目標でここに来たので、それを達成するのは簡単なことじゃないことは分かっていましたし、死に物狂いで練習はしたつもりですけど、まさかこうなってるとは正直想像してなかったです。(入学時の)目標に対しては、こうなっていることに満足していますし、いいことだなと思いますが、2年の秋にレギュラーを取った時点で、その目標は大学生活の目標ではなくなっているので。明治のレギュラーになった時点で野球を辞める選択肢はないですし、思い描いていた大学生活とは全く違うものになっているので、そういう意味では今の現状に満足してないです」

――明大に入学して野球への取り組みは変わりましたか。
 「そうですね、だいぶ変わりました。通用しないところは本当に通用しないなと思っていたので。みんながうまいおかげで周りに引っ張られて、そのレベルに少し近づけているっていう感じはありますし、うまい人がいるので、教えてくれるし見ることもできるので。普通に野球するよりかは、ここで野球していた方が自分の成長が加速するのかなと思います」

――大学生活でのターニングポイントはございますか。
 「入寮するのが遅かったっていうのと、コロナで練習ができなかったこともあり、もう少し練習させてもらえるかなと思っていたんですけど、1年の10月ぐらいまで練習でも1回も打席に入ったことがなくて。そんな中でたまたま当時の学生コーチの4年生に自分の高校の先輩がいて、その人が静岡のオータムリーグに自分を選んでくれて、それが初めての試合だったんですけど、そこで3本ヒットを打ったところから、少し見てくれるようになって一気に来たという感じです」

――今季は副将に就任されましたが、宗山塁主将(商4=広陵)はどんな存在ですか。
 「野球に一番ストイックなのは間違いないので、そういう部分は見習わなきゃいけないですし、プロ野球で活躍する選手はこういう意識なんだというのは見本にもなりますし、納得もします。そういう選手が近くにいるっていうのは自分の野球人生にとってすごくメリットなので、ありがたいことです」

――個人としてはどんな活躍を見せたいですか。
 「タイトルをもちろん取りたいですし、そういう思いでやってはいますが、まず一番の目標としては自分じゃなくてチームのことが見れるようになりたいというか、それぐらいの余裕が欲しいですね。そういう余裕を持つってことは、自分の成績が良くないとチームのことは見えないので、自分の成績を気にしないでチームのことを考えられる余裕ができるぐらいの成績を残したいです」

――最後に今季への意気込みをお願いします。
 「首位打者を取って完全優勝して日本一になります!」

――ありがとうございました。

[久和野寛人]