
(6)春季リーグ戦開幕前インタビュー 大川慈英投手

(この取材は3月2日に行われました)
大川慈英投手(国際3=常総学院)
――昨年度を振り返っていかがですか。
「昨年はデビュー戦があったので、まず頑張って結果を残そうというか、がむしゃらにというか。必死にただ食らいついていっただけのシーズンだったので、やったことがある程度結果としてついてきたというのが本音です。ケガ明けでメンバーに劣っているという意識がすごくあったので、本当にただ食らいついていきました」
――昨年度の印象的な場面を教えてください。
「(ビハインドで登板した)法大戦ですかね。それまで練習試合を含めてずっと失点をしていなかったので(逆転に向けて)いい流れできている中、最終回に自分が投げて失点を許してしまうというのは、自分の中ではかなり『駄目だな』と思ったポイントではあって。 やはり自分はチームに勢いをつけさせられるような投球がしたいので、そこをクリアできなかったというのが一番印象的です」
――ケガに悩まされた1年次に比べて、昨冬の過ごし方であったりご自身のトレーニング内容はどのように変化しましたか。
「そうですね。1年生の時ケガした原因に、体が本当に硬かったというのがあって。なので1年生の時は体を大きくするというよりも、柔軟性をつけるというところを取り組んでいました。去年になって、 ケガをしない程度に柔軟性がついたので(この冬から)体を大きくしていこうという風になってきました。やはり体の大きさはシーズンを通して戦っていく中で必要になってくると思うので、この冬はかなりフォーカスしてやってきましたね」
――目標とする投手像に変化はありますか。
「一番の芯の部分は変わっていなくて、信頼される投手です。どんな場面でも『やはりこいつが投げていれば大丈夫』、そうやって安心して任されるというか。場面ごとにどういう投手がいいというのはあると思うんですけど、そういうのを含め全ての場面で『こいつならいける』という風に思ってもらえるような投手になりたいです」
――トレーニングでは具体的にどのようなことをされましたか。
「ウエートトレーニングの重さを上げたり、あとは筋肥大が大事だと思っています。(体が)細くても力が出る人はいると思うんですけど、ある程度の大きさがないと数回繰り返すと上がらなくなってしまったり、上げることにおいて体力が続かなくなってしまって。そういう面では、これまでのように瞬発力で一発上げるのではなくて、ある程度回数を決め、それをしっかりとできるようにやってきました。今すごく大事にしていることは、体幹です。細部の一つ一つの筋肉が強くなっていても、幹の部分がしっかりしていないと使えないと思うので、今はそちらにもフォーカスしています」
――シーズンに向け磨いている武器はありますか。
「そうですね。前のシーズンは、正直に言ってデータがないから抑えられたと思っています。このシーズンから、他大の選手も自分の武器がストレートだということはかなり分かってきてもらえているのではないかと思っているので、今はストレートの質も上げながら、変化球もしっかりと投げられないといけないなというのがあります。何をというのはあまりなく、自分がやりたいこと、やりたい体の動きをすれば自然と良くなるという意識でやっています」
――この春の目標をお伺いします。
「前回果たせなかった無失点です。あとは『勝てる投手』というのが一つあります。勝ち(投手)とか負け(投手)のような、 スコアボードに載る勝ち負けもあると思うんですけど、そういうのも込みで。負け試合というか、大差で負けていたりぎりぎり勝てそうにないみたいなところで、そういった空気感を変えられるような投手というか。逆に勝っている場面だったら『こいつが投げていれば絶対大丈夫だ』と思ってもらえる、そういう投手になりたいです」
――ありがとうございました。
[松下日軌]

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