(114)大学野球引退インタビュー 蒔田稔投手

2023.11.15

(この取材は11月2日に電話にて行われました。

 

蒔田稔投手(商4=九州学院)

――ラストシーズンが終わって実感はいかがですか。

 「もう六大学でできないので、そこに関して寂しさはあります。今はフレッシュトーナメントのサポートとドラフトがだめだったので野球を忘れる期間に入っています」

 

――今季を振り返っていかがですか。

 「チーム的には投打がかみ合わなかった、春だったら大量得点を取ったりしてたんですけどそれができず、ピッチャーも初回で試合を決められたりリードをしても守れなかったっていうところがあると思います」

 

――今季は最優秀防御率に輝きました。振り返っていかがですか。

 「なかなか取れないですし自分の中でベストナインはあったんですけど、(最優秀防御率賞は)取ったことなくて、受賞した人は結構プロとかでも活躍してるので、絶対に取りたいなっていう気持ちでした。(タイトルを取れた要因はございますか)ピンチを招いても粘れたっていうか、完璧に抑え込んだっていう試合はないんですけど、ピンチの場面をつくっても緩急であったりインコースのストレートであったり最小失点で切り抜けたり、そういう要因かなと思います」

 

――ベストナインを獲得された3年次春と今季の投球に違いはございますか。

 「3年の春はやはりスピードが出て真っすぐで押していくイメージがあったんですけど今回は試合をつくるための投球とか、いい意味でも、チームのことを考えたピッチングができるようになったかなと思います」

 

――結果が出ない時はどう練習と向き合ってこられましたか。

 「去年の秋とかはこなすだけだったんで。でも春からはきちんと自分のためになるっていうか、 もう一回自分のためになる練習をしました。あと人より無駄なことをやったっていうか、やらなくてもいいことをやったり、やはりそれが自分の中で結果を出せる近道かなと思います。(無駄なことでも、それをやることで自信になりますか) そうですね、やはり自信はついてきたので。六大学で一番打たれていないっていう最優秀防御率なのでそこはうれしいです」

 

――練習の中で継続したことはございますか。

 「よく言いますけど、アメリカンノックとかオフの日にジムに通ったり、決められた練習外のところでも、そういう練習をやったことがやはり良かったかなと思います。(練習量は4年生になって変わりましたか)それは全然違うものです。3年の春に結果が出て慢心していた部分も今考えてみればあるかなと。そこに気づくのが少し遅かったっていうのが今回のドラフトとかの影響もあると思うんですね。そこは自分の反省として今後につなげていきたいなと思います」

 

――一番刺激を受けた同期はどなたですか。

 「石原(勇輝投手・商4=広陵)だったり村田(賢一投手・商4=春日部共栄)は仲良かったですしライバル視もしてました。でもあいつらが(プロに)行けるなら俺も行けるだろうっていうのもありますし、そういう思いを持ってもっと取り組みたいです」

 

――後輩に伝えたいことはございますか。

 「チャンスがもらえないんじゃなくて、チャンスをもらえるようにどういう練習をすべきかとか、行動すべきか、 そこはやはり伝えたいですね。(来季期待したい選手は)浅利(太門投手・商3=興国)とか藤江(星河投手・政経3=大阪桐蔭)とか千葉(汐凱投手・営3=千葉黎明)、やはり4年生のピッチャーが引っ張っていかないとだめだと思います。まだ固まって練習するような感じが見受けられるので、しっかり競争意識を持ってやってほしいですね」

 

――プロを目標にしたことで成長できた部分はございますか。

 「春は上がり切らなかったんですけど、全日本選手権と秋に向けていい成績を残せたのでそこは目標にして良かったと思います。ですが結局プロにはなれていなくて、社会人行くことになるのでそこの悔しさはあります」

 

――プロ入りに向けてご自身の中で足りないと感じるものはございますか。

 「やはり特徴がないってことが一番です。真っすぐのスピードももっと上げないといけないですし、決め球も作らないといけないし、クイックも速くしないといけない。そこら辺だと思います(2年後はどのような投手になっていたいですか)即戦力で投げられる投手になりたいです」

 

――ありがとうございました。

 

[久和野寛人]