
(88)法大戦事前インタビュー③ 尾﨑完太投手、武川廉内野手

(この取材は9月6日に行われました)
尾﨑完太投手
――昨季を振り返っていかがですか。
「(明大戦では)4回で降板してしまったんですけど、もうちょっと投げられたら勝ちにつながっていたのかなと思ってました。(全体的には)チームを勝たせるっていう目標で臨んで、それが全部うまくいって一応負けなかったっていうのが、自分の中では結構いい点だったかなと思います。逆に悪い点はフォアボールとか自分の中で苦しい場面をつくってしまったんで、それが一番反省してます」
――防御率の1.28、47奪三振という数字についてはいかがですか。
「防御率は正直もう少し抑えれるところはあったかなって思ってて、最優秀防御率はかなり狙ってたんで獲れなかったのは悔しかったです。三振に関しては狙ったところで取れてるっていうイメージです」
――昨季の印象的な試合はありますか。
「早稲田戦です。1戦目落として2戦目引き分けで3戦目4戦目勝ったっていうのが一番印象的です。(連投の中でしたが)投げるとは思ってたんで、気持ちは落とさずに、投げたらもう全力で。腕痛かろうが足痛かろうが、もうとりあえず全力で投げるっていうことを心がけて投げました」
――大学代表候補合宿にも参加しました。
「なかなかうまく調整できず、自分でもふがいない結果で、力不足でした。選ばれなかったんですけど、周りがすごすぎたんでちょっと心が折れかけてました。やっぱり(球が)速いです。あれ投げられたら羨ましいです」
――この夏はどのようなことに取り組みましたか。
「チーム全体では、ランニングメニューを野手も含めて全体で行って、体力強化っていうのを一番重点的に行ったかなと思います。個人としてはあまり春からやることは変わってないなっていう感じで。リリースのポイントをもう少し前にとか下半身の強化とか、そういうのに取り組んでました」
――先ほど悪かった点として四球を挙げていましたが、そこに対してはどのように取り組みましたか。
「そうですね、やっぱりゾーンの中で勝負できないと、プロとかでも絶対活躍できないと思ってるんで、ゾーンの中で空振り取ったりファール取ったりっていうのを心がけていきます」
――オープン戦など、実戦の手応えはいかがですか。
「調子悪いです。ちょっと悩むところが結構多いんですけど、一番は気持ちですかね。気持ちでちょっと折れちゃってる。秋ってなると結構下がっていっちゃうんです毎年。最後やからとかじゃなく、ちょっとチームが下がりつつある中、気持ちの部分を今徐々に上げていってます」
――ご自身のアピールポイントをお聞かせください。
「変わらず三振率です。三振が取れるピッチャーっていうのは自分で分かってるんで、もっと狙ってもっと取れるようにしたいです」
――今季のチームとしての武器はなんですか。
「自分らのチームは去年とか一昨年に比べると、あまりこれっていう特徴があんまりなくて、投打ともに安定してるなっていうイメージがあるんで、1人が抜けてるわけでもなく、みんな試合に入ると気持ちが入ってる感じなんで、その面で言ったら、一番明治に負けないんじゃないかなって思います」
――尾﨑投手は投手陣を引っ張る存在だと思いますが、意識していることはありますか。
「いやもうピッチャー陣は自分が言わなくてもみんな個人でやってくれるんで、篠木(健太郎投手)とか吉鶴(翔瑛投手)とか、塙(雄裕投手)、武冨(陸投手)っていう熱いピッチャー陣が自分が言わなくてもやってくれるんで、頼りになってます」
――秋のキーマンはどなたですか。
「今泉(颯太主将)です。春はちょっと結果も出ず、キャプテンとしてチームまとめることに結構徹してくれてて、苦しいとは言葉でも言ってたんで、秋一番キーになってくるんじゃないかなと思います」
――明大に対する印象をお聞かせください。
「一つ抜けてるんで、ちょっと憧れますね。プロ野球選手に見えちゃいます。みんな憧れちゃうんですけど、それを圧倒できたらプロでも活躍できるかなって思っていつも投げてます。けど対戦成績は良いんで(笑)」
――明大で警戒する選手はいますか。
「いないです。いないようにして、チーム全体で見るようにしてます。誰かを警戒してると他がおろそかになっちゃうんで、もう全員警戒してます。明治の選手とは結構仲良くさせていただいてるんで、仲良い分、負けたくない気持ちがあります」
――秋の個人目標とチーム目標をお聞かせください。
「個人としては最優秀防御率と最多勝、一番多く三振を取る目標にしています。チームとしては優勝と日本一です」
――意気込みをお願いします。
「自分の人生もかかってるんで、ちょっとのいい結果じゃだめなんで、めっちゃいい結果出します!」
――ありがとうございました。
武川廉内野手
――昨季を振り返っていかがですか。
「低迷してる中で、一つでも優勝を狙った中でのシーズンだったんで、2位という結果で他から見たらいい感じに終われたって思われるかもしれないんですけど、優勝を狙ってたんでうれしいっていうよりは悔しいって気持ちが残ったシーズンでした」
――個人の結果は打率.396でした。
「自分、初めてのベンチでリーグ戦出るっていう中で、なかなか雰囲気とか分からない状態で、分からない分思い切ってやろうっていう気持ちが強かったんで、その結果で最初からいいスタート切れて結果的にそういう形になりました。(首位打者に対して)そんな強いこだわりはないんですけど優勝するために法政来たんで、優勝するチームとしてやる中で結果として首位打者取れたらいいかなと思ってて。まあ(同学年の)飯森太慈外野手(政経3=佼成学園)に負けたのはちょっと悔しいです」
――昨季の印象的な試合はありますか。
「明治の1戦目が印象に残ってて。勝ってる試合で最後逆転されて、ここで勝ち切れてたらどうなるか分からないと思いますし、そこで勝ててたら明治にも勝ててるのかなっていう感じもあるんで。チームとして勝ち切れなかった試合だったんで、その試合が一番印象に残ってます」
――悔しいという感情が強いシーズンだったと今までの話を聞いていて感じました。
「優勝しようって言って目指した中でのシーズンだったんで、一つでも順位上げようっていう中でのシーズンだったら満足できたかもしれないですけど、日本一なるために練習してきたんで、結果として2位で終わったんですけど。悔しいっていう気持ちは強いです」
――春に見つかった課題はありますか。
「チームとしては守り固めて攻撃するっていう中で、失点もピッチャー中心に守れてはいたんですけど、ここぞというところの守備を突き詰めるのと、粘り強く勝ち切るっていうところと、他の大学相手でもそういう野球が必要になってくるので、そこの精度をもっと高めるっていうところは春終わってから秋にかけての課題です。個人としては、一打で場面を変えられるバッティングしないといけない。ホームランも0でしたし、ヒットだけでは、なかなかいいピッチャーばっかなんで、一打で場面変えられるようなバッティングをしたいなっていうところは春に比べて課題として取り組んだところです」
――夏の間は具体的にどんなことに取り組みましたか。
「春の前のオープン戦に比べてチームとして勝ってる試合が結構多いんで、負けたら結局弱いチームだと思うんですけど。勝ててる要因としては、ピッチャー中心に最小失点で抑えて試合をモノにできてるんで、それもリーグ戦で継続していければいいかなと思います。個人的には、ツーストライクとか追い込まれたりしたらなかなか自分のバッティングさせてもらなかったり、甘い球とかファーストストライクとかを確実にヒットゾーンに飛ばせる精度ってところは、一球一球の緊張感であったり自分自身の意識だと思うんで、そういう精度ってところは練習から自分の中で意識高く持ってやれてるんで、春よりは打撃の内容としては良くなってきてるのかなって思います」
――6月には大学代表候補合宿にも参加しました。
「ピッチャーもレベル高くてなかなか結果残すことができなくて、ピッチャーであったら強い真っすぐと空振りの取れる変化球がどのピッチャーにもあって、2イニングで投げてくるってところで、なかなか対応しきれなかった。そういうピッチャーに対応していかないと代表であったり選手権とかリーグ戦でも難しくなってくるので、そのレベルの選手を多く見れて、自分の意識が変わってきた、変われたっていうのは収穫かなってます」
――ご自身のアピールポイントをお聞かせください。
「スピード感あるプレーを武器にしたいと思ってるんで、バッティングだったら振る力であったり、打ってからの走塁であったり、守備でもスピード感あるプレーを目標にしてるんで、その中でチームに貢献するバッティングっていうのがアピールポイントかなと思います」
――今季のチームとしての武器はなんですか。
「総合的にピッチャーもバッターもバランスの取れたチームになってるんで、ピッチャー中心に抑えて、打撃もいいバッターがそろってるんで。ピッチャーも最少失点で抑えて得点力を上げられる、そこが武器かなと思います」
――秋のチームの中でのキーマンはどなたですか。
「西村(友哉外野手)は1年生の時からずっと試合出てますし、オープン戦でも結果が出てなくても質のいいバッティングとか質のいい打席内容だなって見て思うんで、下位打線になると思うんですけど、そこの粘り強さが上位打線に流れてきてると自分は思うので、それもリーグ戦継続してもらえれば、結構厚い打線になってくると思います。今泉さんは最後のリーグ戦になるので、キャプテンで頑張ってもらってるんで、最後花咲かせてもらいたいですね」
――今泉主将はどんな主将ですか。
「喋ってチームをどうこうっていうよりは、自分が示していくキャプテンなので、その点では妥協せず自分で示せているのがすごいなって思います」
――最終戦が明大戦です。明大に対する印象はいかがですか。
「粘り強い嫌な相手だと思うので、その明治を倒すためにずっと練習してきてるので、明治まで全部勝ち点取って、最後明治と優勝の争いをしたいなって気持ちです」
――特に警戒する選手はどなたですか。
「ピッチャーもいいピッチャーが多くてなかなか点取れないですし、守備も堅いんで僅差の接戦勝負になってくると思うんで、宗山(塁内野手・商3=広陵)と希由翔さん(上田主将・国際4=愛産大三河)に気持ちよく野球されたら結構明治のペースで進んでいくと思うので、そこを抑えて1点でも上回る試合ができたらと思います」
――石原勇輝投手(商4=広陵)が武川選手のことを「ストレートを捉えるのがうまい」と評していました。
「リーグ戦でもセンター前打ったんですけどそれもストレートで。警戒してもらってるのはうれしいんですけど、そんな(自分は)そこまでじゃないんで、その中でたまたま結果出せて良かったです」
――秋の目標をお聞かせください。
「チームとしては明治に負けて優勝逃したんですけど、他の大学ともしっかり野球して勝ち点取って。最後明治に勝ちたいと思ってるんで、勝って4年生送り出したいなと思ってます。個人としては嫌なバッターになりたいです。首位打者も一つ目標なんですけど、ここぞの一本とか、そういうバッティングをしたいです」
――意気込みをお願いします。
「優勝から遠ざかってるんで、春2位で惜しい結果で終わったんで最後優勝して終われるように。4年生最後になるので、なんとか活躍して優勝に貢献したいです」
――ありがとうございました。
[西田舞衣子]
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