(66)東大戦事前インタビュー③ 藤田峻也内野手、酒井捷外野手

2023.09.08

(この取材は8月25日に行われました)

 

藤田峻也内野手

――昨季を振り返っていかがですか。

 「チームとしては、接戦になる試合は多かったんですけど、そこで野手陣が頑張れずに負けてしまった試合が多かったなっていうのが反省で。個人としてはまずまずの成績を残したんですけど、勝ち切りたいっていう場面でミスが出たり打てなかったりっていうのはあったので、そこは悔しかったです」

 

――勝利まであと一歩という試合もありました。

 「僕が下級生の頃は大敗してしまうっていう試合が多かったような印象があるんですけど、今回は先発ピッチャーが特に頑張ってくれて、接戦になることが多かったように思えたんですけど、先発が頑張る試合で野手が頑張れなかったりとか、野手が頑張ってる試合で、ピッチャーが頑張れなかったり。どっちもがかみ合った試合っていうのをつくりたいです」

 

――指を2本クロスする〝井〟ポーズなど、ベンチが盛り上がっていた印象です。

 「(考案したのは)別府さん(洸太朗外野手)だったと思います。指の向きの統一感はあまりないです(笑)。(プレーする側として)すごいやりやすいですね。雰囲気は練習とかオープン戦の時とか特にそうなんですけど、1プレーに対して全員が集中するっていう感じが今あるんで、春もから引き続きいい感じで来てると思います」

 

――自身は規定打席にも到達しました。収穫や課題は何でしょうか。

 「バッティングは割と狙ったボールを打つ確率が、去年の秋は全然できなかったんですけど今年はできたかなっていうのがあります。反省としては、狙った以外の甘いボール、甘い打てそうなボールをミスショットするっていうことが多かったんで、そこの確率を上げられるように今練習してます」

 

――勝利のために必要なものはなんだと感じていますか。

 「一番このチームに足りてないのが、どの試合にも勝ちに行くっていう空気をいかにつくれるかっていうのが大事だと思って。落とせる試合は個人的にはないと思うんで、一試合一試合をどんな展開になっても、そっからどう勝ちにつなげていけるかっていうのを全員で考えられるようになったら、この秋は勝てるんじゃないかなって思います」

 

――夏はどのようなことに取り組みましたか。

 「チームとして取り組んだのは、ミスを許さない、一つ一つミスをなくすような雰囲気で練習するっていうのをやってます。個人としては、特に合宿とかはそうだったんですけど、練習量をとりあえずとにかく増やすっていう方向でやってて。自分で改善するべきところもリーグ戦を通して見えてきたんで、そこをとにかく両方こなして潰していきました」

 

――現在の調子はいかがですか。

 「バッティングが、結構ヒットも出るようになってきて調子いいかなっていうのと。守備も春はちょっとスローリングが不安定だったんですけど、そこが結構改善されてきたんで、すごい自信あります今」

 

――開幕戦の明大を攻略するにあたり、東大のキーマンはどなたですか。

 「鈴木健(投手)さんです。春も明治戦好投してるので。鈴木さんが好投して流れをつくってくれると、一気に開幕戦の勝利まで見えてくる気がするのでキーマンですね。野手は別府さんです。春は僕も打てなかった時期があって、一緒に苦しんでたりしたので、そういう時期を乗り越えて、今すごいバッティング調子がいいと思うので、頑張ってほしいと思います」

 

――チームの現在の雰囲気はいかがですか。

 「今はもうリーグ戦が近いっていうのを全員が実感していて、やってやろうっていうのをオープン戦の時から感じます」

 

――秋の目標をお聞かせください。

 「チームとしては、勝ち点を取って最下位出してくのがずっとできてないので、そこはもう一回本気で丁寧に出していくっていうのが目標で。個人としてはやっぱベストナインを取りたいなっていうのが入学の時から目標だったので、3年の今シーズンで達成したいなと思ってます。勝負どころで力を出すっていうのが課題で、バッティングだったら打点を特に稼げたらいいなっていうのと、守備は大事なところで飛んできてもさばけるような守備力を練習の時からつけていきたいなと意識してます」

 

――開幕戦への意気込みをお願いします。

 「明治に勝って勝ち点取って、いい滑り出しができるように頑張ります!」

 

――ありがとうございました。

 

 

 

酒井捷外野手

――昨季を振り返っていかがですか。

 「春のシーズンは、自分としてはバッティングは自分の通用する部分、六大学でも通用する部分を見つけられたと思います。対応力というか、打率、出塁率を残せるって分かりました。(打率は)最後の法政戦で失速しちゃったので、本当は3割打ちたかったんですけど。でも数字は3割打ちたかったのっていう本音はあるんですけど、数字にとらわれるのもあんま良くないなと思って。それよりも、出塁率が4割近くあったっていうのはチームに攻撃面でいい影響ができたと思います」

 

――昨季の印象的な試合はありますか。

 「明治の2回戦が春の中では一番悔しかったです。自分はこの春から本格的にリーグ戦に出始めて、その中で一番勝てそうな雰囲気があった試合なんですけど、結果的に最後明治に押し切られて負けてしまったところで、自分たちのチームの弱さもそうですし、その勝負所で勝ち切れない感じが特に印象に残ったので、そこはちょっと自分たちのチームがまだ勝利には遠いのかと認識させられる試合でした。(立大との試合は)個人的には1回戦で勝てなかったっていうのはうちの弱い所だと思いますし、最終回自分が先頭で、そこで自分が出てたらまたその後、その試合もそうですし、流れっていうか展開が変わってたのかなと思って、悔しい試合です」

 

――勝利に必要なものは何だと感じましたか。

 「自分たちは野球の実力だと確実に負けるので、もっと余裕のあるプレーをしないと、神宮では勝負所でエラーが出たり、もしくはタイムリーが出せなかったりっていう、そういうところにつながってくると思うので、メンタル面も含めて自分たちに自信が必要だなと思います」

 

――夏はどのようなことに取り組みましたか。

 「バッティングフォームをもう一度最初から見直して打っていました。(春の)後半失速したっていうのは、自分の中でフォームを見失ったというか、やっぱり相手のレベルの高いピッチャーに合わせてる中で、どうしても手先で合わせにいくバッティングをしてしまったので、一度自分のバッティングフォームとかタイミングの取り方を見直して、でも安定して打率が残せるように、無駄なところを省いたりしながら見直しました」

 

――現在の調子はいかがですか。

 「ぼちぼちです。自分は結構リーグ戦終わって6、7月は結構ウエイトトレーニングだったり、そういう体の基礎的な部分のトレーニングを決行重視して、で8月から本格的な実戦練習というかピッチャーとの対戦っていうのが始まってきたので、7月の体作りの成果もそうですし、春よりもいい成績が残せるんじゃないかなと思ってます」

 

――開幕戦の明大に対し、キーマンになる選手はどなたですか。

 「ピッチャーはおそらく鈴木健さんと松岡さんになってくると思います。バッターは自分が打ちたいです。自分が開幕戦というのもあっておそらく1番とか上位で打つと思うので、自分が流れをつくるようなバッティングができればと思います」

 

――チーム梅林として最後のシーズンになりますが、下級生から見てどんなチームですか。

 「梅林さん(浩大主将)が特にキャプテンシーを持ってて。今年の特徴として、自分も含めて結構下級生が活躍してるんですけど、そういうところは梅林さんが特に気を使って、下級生がやりやすい環境というか、片付けとかそういうのも、下級生がやるんじゃなくて、 上級生が率先してやってくれるような環境なので、団結力というか、全体のまとまりはすごいいいチームだと思います」

 

――外野手長の矢追駿介外野手は、どんな先輩ですか。

 「矢追さんにお世話になるのは外野手の守備の練習の時なんですけど、創意工夫ある練習メニューを矢追さんが考えて僕たちにやらせてくれます。すごい工夫があって、超優しいです。外野手の守備練習は結構普通だったんですけど、矢追さんが試合である場面場面に着目したというか。例えば、自分たちが〝内野的要素〟って呼んでる、外野手のゴロ捕球の練習があるんですけど、走りながらゴロを取って素早くステップして中継に返す練習だったり、背走の練習も、もう一回基礎からやって、それからノックを受けるみたいな感じで。とにかく外野手にあるプレー一つ一つの基礎を練習してからノックとかでそれを使うみたいな、そういう工夫のある練習を開発してくれて、それが結構身になったなって部分が試合とかで感じられるので、すごい、すごいです(笑)。結構フレンドリーな先輩なんですけど、引っ張るっていうよりは、結構同じ目線で話してくれる、そういう優しい先輩で尊敬してます」

 

――秋の目標をお聞かせください。

 「チームとしては最下位脱出。春は取れなかった勝ち点を取って最下位を脱出することです。個人としては自分が目標にしてるのは全試合安打と、その結果としてベストナインが取れたらいいなと思います。全試合安打っていう目標も、春ずっと打ち続けることができなかったので、とにかくその調子の波をなくして、いろんな種類のピッチャーいるんですけど、それぞれにしっかり対応していくっていうのが必要だと思います」

 

――今季の意気込みをお願いします。

 「とにかく春を超えるシーズンにして、チームとしても個人としても、見ている方々に成長を感じさせられるようなプレーをしたいと思います」

 

――ありがとうございました。

[西田舞衣子]