
(46)春季リーグ戦後インタビュー 村田賢一

(この取材は5月27日に行われました)
村田賢一投手(商4=春日部共栄)
――今季のリーグ戦を振り返っていかがでしたか。
「去年の秋と一番違ったのは入りが良かったです。2季連続で開幕投げさせてもらって、前回は打たれてしまったけど今回はしっかりと準備ができていたのでそこが一番良かったです」
――個人としては3勝0敗防御率0.80という成績でした。
「本来なら5勝しているかなというのはあるんですけど(笑)。良かったと思っています。結果的に見れば負けないことが一番良かったので、抑えられたメリットですね。(負けない要因はどこにありますか)負けない要因は、味方が打つというところです。去年の春の法政4回戦とか全然ダメで4点取られましたけど、味方が打ってくれましたし。打てなかったら打たれないし、打ったら打たれるみたいな流れをつかむことが個人としてもチームとしてもできていると思います」
――「研究されればされるほどそれをズラしていく」と昨年度おっしゃっていましたが、それを証明する今季となりました。
「まだ詳しいデータは出してないですけど、変化球ピッチャーっていうイメージが僕にはあると思います。ですが、意外と今回は直球で押せる場面では押し切るところも多かったです。キャッチャーも変わって性格もリードも変わったのでそこも一つあるかなと思います」
――今季は奪三振が増えたのが印象的です。
「多分真っすぐが良かったと思います。真っすぐが去年よりも多少は速くなって低めにしっかり決まるようにコントロールできるようになったので、そこで打者が低めを振らざるを得ない状況をつくれたと思います。(昨年度との違いは)大人のピッチングになりました。真っすぐが(変化球と)同じ軌道でいくようになりました。今までは軌道が浮くとか決まり切らないことが多かったです。威力的にも一冬越えてというのは実感できましたね」
――昨年度からの一番の進化を教えてください。
「バッティングですね。しっかり練習してきました。冬から毎日バットを振ってきた成果が出ました。去年とかは空振ったやつが当たっちゃってヒットみたいなのがありましたけど、今季はしっかりいい打球打ちながらヒットを打てているから、内容的にも良かったです」
――投球面ではカットボールやツーシームを使えたことが大きかったでしょうか。
「意外とツーシームが効いていましたね。右のインコースが今まで投げていないし、課題でした。正直そこに真っ直ぐを投げるイメージができなくてそこに投げたくなかったのが本音で。そこにツーシームができたからインコースに食い込んでくる球。球速もほぼ変わらずそういう球ができたのは大きかったです。今季もここ出したくないなっていう場面でポンポンそういう球で打ち取ることができました」
――今季のリーグ戦でターニングポイントとなった試合はどこでしょうか。
「全員がそう言うと思いますが、法政戦のホームランですね。普通は逆転できる流れになかったので、監督の采配も含めて運もあったと思います。あのホームランは本当に大きかったです」
――「秋も村田は打てない」という印象付けは達成できましたか。
「篠木(法大)とかは剛腕投手でそういうイメージがありますよね。村田は『なんで打てないんだろう』という感じが以前まででしたけど、それが違う方向性にはなっているとは思います。前は村田は打てる計算だったけど、今はそうではない。相手の作戦を見ていても、多少は感じましたし、少しは印象付けができたと思います」
――最上級生として何か意識したことはございますか。
「どんな進路を取るにしても結果を出さなきゃいけないと思っていました。結果が出ていなければ過程も意味ないなというのは思っていたので、結果にはこだわりを持っていました」
――全日本選手権が控えていますが、全国ではここまで圧巻の投球を披露しています。
「落ち着いた投球をしたいですし、やっぱり全国に行くと六大学以上に球速が出る投手がいると思うので、自分の在り方を大切にして投げていきたいです」
――全日本選手権での目標を教えてください。
「もう勝つしかないですね。ここまで来たら勝つしかない。内容とかどうでもいいのでタイトルもそこまでないですしどうでもいいので、優勝のみです。チームも勝つこと。勝つためにどうするかです」
――全国大会に向けての意気込みをお願いします。
「勝つことが一番だと思うので、勝つための準備、行動を心掛けてやっていきたいです。そのためには考えてやらないといけないので、そこは怠らないようにします」
――ありがとうございました。
[中村謙吾]
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