(41)春季リーグ戦後インタビュー 宗山塁

2023.06.05

(この取材は5月27日に行われました)

 

宗山塁内野手(商3=広陵)

――今季は打率.294、打点5という結果でした。

 「個人の結果としては満足できるものではありませんでしたが、チームが勝てたことは良かったです。特に開幕の東大戦が良くなく、自分の状態の作り方などを見直す必要があると感じています。4年間ずっとうまくいくことはないので、今がうまくいかない時だと捉えた上で成長につなげることが重要です」

 

――本塁打を記録することができませんでした。

 「シーズンを通じて、やはり自分の思ったような打撃ができていなかったことが大きいです。打撃というのは、細かいところを微調整するだけで一気に良くなることがあります。それを探しながら練習をしていくのですが、今季はその〝しっくりくる感覚〟を見つけられませんでした。ただ状態が悪いからこそ気づけることもあるので、試合を重ねるごとに見つけた修正点を生かせるようになってきているとは思います」

 

――その一方で守備面での貢献は見事でした。

 「守備の安定感を常に求めてやってきた中で、昨年度よりも良くなった部分はあります。緊張することももちろんありますが、緊張したからといってプレーが良くなることはまずありませんし、いつも通りプレーすることを意識しています。守備に関しては数を受けることが重要で、その経験がいざという時に生きてきます」

 

――今季放った15本の安打の打球方向を整理すると、ライト方向47%、センター方向40%、レフト方向13%となりました。

 「確かに最初から逆方向を狙うことはあまりありません。基本的に打てる球は外一杯の厳しいボールではなく、少し甘くなったボールです。逆に外角の厳しいボールを打てた時は逆方向に飛んでいると思います。自分としては打球を引っ張れないことの方が嫌なのでそのような数字になっているのだと思います」

 

――チーム打率リーグ1位に輝いたチームの主軸として打撃で意識していることを教えてください。

 「チーム全体として強いライナーを打つことを練習から意識しているので、試合でも低く強い打球が打てているのだと思います。攻撃の中で堀内さん(祐我内野手・文4=愛工大名電)や飯森(太慈外野手・政経3=佼成学園)が毎試合のように塁に出てくれたのも大きかったです」

 

――上級生となりましたが心境や意識の変化はございますか。

 「初めてリーグ戦に出場する選手もいますし、試合ではそのような選手への声かけを心がけています。いつ4年生になってもいいようにというのは常に意識するところです。以前までは結果が出ない不満などを態度に出してしまっていたのですが、今は結果が出なくても態度や表情を変えないようにしています。立場的に自分の態度や表情は見られていると思うので、チームに迷惑をかけないように意識しています」

 

――今季は多くの新戦力が出てきました。

 「毎年のようにいい選手が入学してきて、実力がある選手が努力を続けているので自分としても気を抜くことができません。大事なのは神宮球場という舞台で思い切ってプレーできるかどうかだけなので、今季はそのような選手が多かったのだと思います」

 

――今年度の3年生はリーグ戦経験のある選手が多く居ます。

 「実力がある選手が多いので、選手に困るようなことはないと思います。その分チームをまとめることが重要になってくると思うので、しっかりとした行動を取ることでまとめていきたいです」

 

――昨年度に引き続き、2年連続で全日本選手権に出場します。

 「相手の決め球や球筋が分からない初見の投手との対戦も増えてきますし、情報共有など含め、相手投手を早い段階で攻略できるようにしたいです。負けたら終わりのトーナメント形式ですし、どの試合も厳しい展開になると思うのですが、四球、エラー、バントなど勝敗を分ける細かい部分を突き詰めていきたいと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[上瀬拓海]