
(16)東大戦事前インタビュー② 松岡由機投手、鈴木健投手

(この取材は3月24日に行われました)
松岡由機投手
――昨年度を振り返っていかがですか。
「慶應戦で最後3回投げてなんとか抑えて、結果チームが勝てた、勝ち試合を少しつくれたっていうのはすごくいい経験になったかなと思います。ただ、それ以外で法政にサヨナラ打たれたりとか先発した試合でなかなか長く持たなくて試合壊してしまったりとか、そういったことがまだまだ多かったので、課題の方が大きかったかなと思います」
――課題克服のためにオフはどのようなことに取り組みましたか。
「やっぱり僕としては力で押したい、力と変化球のキレで押して勝負をしていきたいんです。それが甘く入ると他大学は野球が上手い選手ばかりなので簡単に打ち返されてしまったりとか。逆にそのボールがいいところに行ったらちゃんと抑えられていたので、強いボールをいかにコントロールするかっていうところで、投球練習の時からコントロールの部分を一番こだわってやったと思います」
――今年のチームの特徴はなんですか。
「そうですね、全体的には去年よりは結構和やかな雰囲気というか。去年は若干張り詰めた雰囲気で、それが良さでありちょっと張り詰めすぎたかっていうところはあるんですけど、今年は例年に増して上級生と下級生の隔たりがないかなと。そういったところは和やかな雰囲気で、いい雰囲気で高めあいながら練習できていると思います」
――キャンプで取り組んだことはなんですか。
「暖かいところでまずちゃんと数をやる、あとは実戦の練習が多かったので、昨年なかなか天気とかもあって春のシーズンに実戦が少ない中で入って、うまくいかないことがあったので、とにかく一回一回の実戦の経験をちゃんとやりながらバッターのアクション見ながら今の自分の状態を知る、そこはすごくいい時間だったと思います」
――その中で見つけた課題はありますか。
「コントロールという部分は、昨年よりは少し良くなっている感じはあるんですけど、何試合に1回かは甘いところに入りがちな試合があったりするので、そこをもっと詰めていかないといけないなと思います」
――チームの注目選手はどなたですか。
「僕は府川くん(涼太郎捕手)ですね。去年と比べて今年すごくバッティングも良くなってますし、明らかにバットが振れるようになってるなっていう傾向があるので。野球に対する取り組み方、姿勢の面からすごく変わりましたし、それで実力もすごく伸びてきてて、あとやっぱすごく明るいので雰囲気も作ってくれますし、厳しい展開の時でもチームが落ちずにムードメイクも下級生ながらやってくれますし。なによりもあの風格なので(笑)、信頼感が。野球の実力とムードメイクと信頼感と。そういったところで期待しています」
――明大の印象をお聞かせください。
「僕が一番苦手なので。初登板でけちょんけちょんにされたのも明治ですし、なかなかうまく行った記憶がないんですけど、今年1年しかないので、今年こそしっかり抑えて、今までの分の借りを返せたらいいなと思います」
――警戒する選手はどなたですか。
「飯森くん(太慈外野手・政経3=佼成学園)です。塁に出したらやっかいなので。ほぼ確実に二塁にいますし、二塁にいってちょっと打球が内野の間を抜けたら確実に帰ってくるものすごい足を持ってるので。そうなると出したくないですし、去年の打順の感じで行くと飯森くんが出た後に宗山上田で返してっていうのでもう何点も取ってきてるので。それをなくすためにもとにかく、上位にいる飯森くんをとにかく塁に出さないでっていうところですね。宗山(塁内野手・商3=広陵)と上田(希由翔主将・国際4=愛産大三河)を警戒するのはもちろんなんですけど、その前に飯森くんを出さないことですね」
――投げ合いたい投手はいますか。
「やっぱり去年から先発二枚看板で蒔田(稔投手・商4=九州学院)、村田(賢一投手・商4=春日部共栄)で来ると思うので。その2人とは対戦したいですし、大学野球の中でもすごいピッチャーではあると思うので、そういったピッチャーに投げ勝ちたいっていう気持ちです。鈴木健と、蒔田村田を倒せればいいなと思います」
――チーム目標と個人目標をお聞かせください。
「チームの目標はもう、チーム開始時からずっと言ってる最下位脱出っていうのがあるので。最下位脱出のために勝ち点2は取らなきゃいけないので、勝ち点を取るっていうのがチームの目標になります。僕個人の目標といったら、最下位脱出のために何をするかで。最下位脱出するためには僕個人がシーズンで3勝できないとなかなか厳しいので僕個人の目標は3勝です」
――今シーズンへの意気込みをお願いします。
「去年の秋と一昨年の秋と最下位脱出のチャンスがあったんですけどそれがうまくつかめずに最下位になってしまったので、今年こそは最下位脱出できるように頑張っていきたいと思います」
――ありがとうございました。
鈴木健投手
――昨年度を振り返っていかがですか。
「自分としては成長を実感した1年だったと思います。2年生の時から出させていただいていたんですけど、先輩の後のリリーフという感じで数イニング投げてその中でも打たれてしまうという場面が多くて。去年は井澤先輩(駿介選手)の下で、と同期の松岡でロングで先発させていただいたりとか、大事な場面でリリーフとか。その中でどんどん成長して自分の調子が良ければ他大学と互角に近い形で戦えるようになったという点で非常に成長を感じました」
――どの試合が印象的ですか。
「個人的にはやはり昨秋の早稲田大学戦で先発させていただいたんですけど、初めて7イニング投げて1失点に抑えることができて自分としては成長を感じました」
――その投球ができた理由は自身の中でありますか。
「いくつかあるんですけど、まずは真っすぐのコントロールが良くなったということで、これが自分の中の一番の強みだと思うんですけど、その精度が上がったっていう点で戦いやすくなりました。あとは変化球の精度が上がったので、変化球をアバウトにストライクをとるだけじゃなくて、ストライクを取りながら難しいバッターが打ちづらいところに投げる技術が身についたので、そこが結果につながったのかなと思います」
――今年のチームはどんなチームだと感じますか。
「これからリーグ戦の中でチームのスタイルが見つかると思うんですけど、去年の井澤さんでしたり松岡泰希さんとか阿久津怜生とかプロ注目の選手がいるかと言われたらそういうわけではない。飛び抜けた選手がいるわけじゃないんですけど、ある程度経験している選手が数名いる中でバランスの良いチームだと思います」
――雰囲気はいかがですか。
「明るい選手が多いですね。今年は特に3学年仲のいい、僕の同期の中でも2学年下ともご飯食べに行ったり休日遊びに行ったりする人が多いので、チームの雰囲気としては明るいチームだなというふうに思います」
――オフに取り組んだことはなんですか。
「僕は一番体重の増量を意識していて、実際に体重が7キロくらい増えたんですね。それでまだオープン戦の段階では球速が上がったというわけではないんですけど、これからどんどん投げていく中で増えた分の体重とか筋肉で球が早くなっていったらいいなと思います。チームとして一つ大きなことで言うと今年から新しいコーチの方を迎えて、その方のもとでいろんなトレーニングに取り組んだりとか。以前までの方がどちらかというと足を速くするトレーニングが多かったんですけど、今年からは投球フォームに繋がるトレーニングとかバッティングフォームに繋がるトレーニングとか、もしくは筋力を上げるトレーニングを専門的な知識でやらせてもらって、それを全員で取り組んだのが去年と一番違うところですね」
――チームの注目選手はどなたですか。
「率直には酒井(捷外野手)だと思うんですけど、酒井は他の人も挙げそうなので、あえて青木(麟太郎投手)でいかせてもらいます。もともと身体能力が高くて関節が柔らかい左ピッチャーなんですけど、いろんな変化球を持っているので、今年は試合の後半で大事な場面で投げてくれたらうれしいなと思いますね」
――明大の印象をお聞かせください。
「強いです(笑)。攻守にスキがないですよね。去年も最初蒔田くんと村田くんが引っ張ってくのかなと思ったら、後半に千葉くん(汐凱投手・営3=千葉黎明)とか久野くん(商2=報徳学園)とか出てきてピッチャーもスキがないですし、バッターも宗山くんと上田くんと、厳しい戦いになると思います。それでも特に一番最初ってリズムをつかみづらいと思うんですよ。その中で小さなチャンスをつかみながら終盤まで接戦に持ってって、そこで僕らの持ち味を発揮して1点つかみ取って、最終的に勝つことができればと思っています」
――昨季は引き分けもありました。
「あの試合は井澤さんに抑えてもらって、僕と松岡が後をつなぐっていう感じで、非常にいい経験をさせてもらったなと思っていて。僕らとしても抑えることができないというわけではなかったので、僕らのイメージ通りに抑える勝算はある程度あるというのが分かったので、練習してきた分は抑えられたらいいなと思います」
――対戦したい選手はどなたですか。
「僕は上田希由翔選手で、僕彼とは2年生の頃から対戦してるんですけど、チャンスに強くて、ピンチの場面で長打を打たれて点を取られるっていうことが非常に記憶に残ってるんで、実際上田くんの前にもいいバッターは並んでて、絶対チャンスで回ってくると思うので、そこで僕が抑えられたらいいなって思ってます」
――今シーズンのチーム目標と個人目標をお聞かせください。
「チームとしての目標は、なんとしても最下位脱出。チームスローガンの『奪出』っていうのがあるんですけど、とにかく全試合勝つつもりなので。もちろん5位になればいいとは思ってないので、勝てる試合は全部勝って行けるところまで行きたいと思っています。チームのみんなも同じような気持ちかなとは思っています。個人の目標としては勝利に貢献する投球をしたいって思ってて。一昨年、去年と投げさせてもらったんですけど、チームが勝った試合は登板してないんですね。チームが勝ってる中で自分が投げてないっていうもどかしさがあったので、今回は先発をして試合を作って、僕の作った流れのままチームが勝てるように投球していきたいと思います」
――今シーズンへの意気込みをお願いします。
「僕が抑えて勝ちます!」
――ありがとうございました。
[西田舞衣子]
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