
(1)春季リーグ開幕前インタビュー 田中武宏監督

(この取材は3月4日に行われました)
田中武宏監督
――今年度のチーム、昨年度のチームと比べて違いは感じていますか。
「去年のチームは試合が1試合もできていないので、多分明スポさんの取材でもどうなるか全然わかりませんと言ったと思います。誰が中心か、誰が出るかが全く分からなかったので、それから比べたらみんな動けていると思いますよ」
――上田希由翔主将(国際4=愛産大三河)はどのような主将ですか。
「いきなり最初からキャプテンできるのは3年前の公家(響選手・令3政経卒=現大阪ガス)くらいで。あとは村松(開人選手・令5情コミ卒=現中日ドラゴンズ)も丸山(和郁選手・令4商卒=現東京ヤクルトスワローズ)も経験がない中でやっているから、最初からはできないですよ。自分でチームをつくっていくから。(主将になった経緯は)誰って決めないで新チームを勝手にやらせていたら、日によって授業とかがあって練習の時間帯も違うし、どうするのかなと思っていたら彼が動き出したので、それが経緯ですね。自分がやらなきゃいけないという自覚が出たと思います」
――冬はどのような練習をされてきましたか。
「新チームになって、12月くらいからは下級生を中心に体づくりをしていました。トレーナーが作った月間メニューと曜日のメニューをクラスごとに分けて体の成長によって野球も成長するので。そこに時間を充てました。2月からは技術練習を中心にやってきました」
――冬のキャンプ、昨年度は行えませんでした。
「それは去年のことを考えたら天国ですよ。考えることがコロナのことばかりだったのが、今も頭から抜けるわけではないけれども、去年はそればっかりだったので。いつ誰がいなくなるかって考えてばかりだったことを思うと、選手もキャンプちゃんと行けて、予定通り中止もなく試合もできて。言い訳できない状況ですね」
――投手陣は蒔田稔(商4=九州学院)投手と村田賢一投手(商4=春日部共栄)が中心になると思いますが、2人に対する印象を教えてください。
「もともと村田は任せたらできるタイプの子だったので、蒔田が不器用なりに着実に成長しているなと感じますね。去年より成長してきているなと思いますね」
――先発だけでなく、中継ぎも重要になってくると思います。継投についてはどのように考えていらっしゃいますか。
「後ろを投げているのは自分の生きる場所だと思って菊地(竜雅投手・文3=常総学院)にしても松島(元希投手・文3=中京大中京)にしてもかなり期待していますし、ピッチャーも野手も含めて毎試合25人のベンチ入りが固定にはならないね。対戦相手とその時の調子を見て、変わると思います。1戦目に7人入っていてもその次の日は2、3人変わるという可能性が出てくる」
――打撃陣では上田選手、宗山塁内野手(商3=広陵)が中心。2人はどういった選手だとみていますか。
「あの2人はこっちが考えている数字を残してくれるものだと思っています。自分のことを考えて下級生の時からしっかりやっているので、別にリクエストすることはないので、さらなる上を目指してやってくれたらなって思っています。(打順は)やっぱり基本は3、4番で。本人たちも一番打ちやすいって言っているしね」
――野手のアピール。現状目に留まっている選手はいますか。
「キャッチャーは副将の菅原(謙伸捕手・政経4=花咲徳栄)を、考えているけど、2年生の小島(大河捕手・文2=東海大相模)。5番候補の加藤(巧也内野手・商3=大阪桐蔭)。この辺は本当に良いので。下級生の頃から小島にしてもバッティングは良かったし経験がなかっただけなので、オープン戦でエース格の蒔田と村田と組ませているのはそういうことだよね」
――昨年度から村松選手が抜けて、1番バッターが大きなポイントになると思います。
「そうですね。一番試しているのが堀内(祐我内野手・文4=愛工大名電)。試しているけれども左が並んでしまう。去年から並んでいるんですけど。そういうところだと千田(光一郎外野手・商2=東海大菅生)なんかは左投手からでもしっかり結果を出すので、足もあるし、直井(宏路外野手・商3=桐光学園)がね、1番を打たせたらそこそこちゃんとやると思うので、そこは相手を見ながらこちらは出来を見ながらやっていけたらなと思います。(理想の1番打者。求めることは)とにかく出塁ですよ。去年日本一になれたのは村松が1番であれだけしぶとくいてくれたのが大きかった。いきなり村松の活躍を求めるのは難しいですけど、誰が出てもデータがそこまでない子ばっかりだと思うので前半戦で勢いに乗ってほしいですね」
――新入生が入ってきた。そうそうたるメンバーですが早めからの起用も考えられますか。
「良いのを使うのは当たり前で、一緒だったら下を使うということもハッキリ前から言っているので。それはここで3年間やっていれば分かっているはずです」
――昨年度連覇で今年度のチームを迎えました。今年度の目標を教えてください。
「去年は去年でチーム村松なので。それが連覇しただけで、チーム上田はまだ何も成し遂げていないので、それはどこのチームも一緒でしょうと。連覇よりもまず初優勝を目指しなさいというところだね。チーム上田で初優勝が目標です」
――明大のファンに向けて一言お願いします。
「昨年度はチーム村松を応援していただいてありがとうございます。今年はチーム上田なので、この新しいチームの応援をどうぞよろしくお願いします」
――ありがとうございました。
[中村謙吾]
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