(125)大学野球引退インタビュー 山田陸人

2022.12.29

(この取材は11月2日、12月13日に行われました)

 

山田陸人内野手(法4=桐光学園)

――1年間副将を務めてきましたがいかがでしたか。

 「とても大変だったとは思います。チームの中でもたくさんの愛のある言葉をいただきました。1年間やってきて、いいことも悪いこともありましたが、みんなのおかげで最後までやり切ることができました」

 

――副将というポジションについて、春には「理想像は人のために動ける人」とおっしゃっていました。

 「そんな名言を言ってましたか(笑)。そこに関しては自分というよりかは、周りの人たちがどうだったか決めてくれればいいと思います(笑)」

 

――新チーム始動時にはコロナウイルスの蔓延もありました。

 「もちろん大変でしたが、なかなか無い経験ができました。その期間でチームとしてどうしていこうということを4年生で話していたので、そういった意味では悪いですが、振り返るといい時間だったと思います」

 

――明大での4年間はいかがだったでしょうか。

 「いろいろな意味で社会に出る前にいい経験ができたと思います」

 

――その中で1番の思い出に残る瞬間は何でしょうか。

 「初めてスタメンで出た試合(2021年春季リーグ戦・対東大1回戦)が1番緊張しましたね。雰囲気的なところで(事前にスタメンかどうか)大体予想がつくのですが、なかなか無い緊張感で。初めて足がすくむような感じがしましたね」

 

――1番苦しかった時期はいつでしょうか。

 「4年の春ですね。途中で打てなくなった時には、本当にみんなに合わせる顔がないという感じでした」

 

――今年度は2度、祝勝会・優勝パレードが実施されました。

 「なかなか無い経験なのでありがたかったですね。優勝することでこんなにいいことがあるんだということが、下級生にも分かってもらえたと思うので、ここから常勝明治を続けてほしいです」

 

――4年間で成長した部分は何でしょうか。

 「プレーもそうなのですが、プレー前の準備ですね。これだけの部員がいる中で試合に出る責任もあるので、準備を人一倍やるようになりました」

 

――入学前に抱いていた理想像と現在のご自身はいかがですか。

 「マンダラートを書いていたのですが、それを多少は実現できたと思います。『3年の秋までに首位打者とベストナインを取る』と書いていて、それをまず3年の春に取れて。次はジャパンと書いたのですが、それは達成できなかったので社会人でやるしかないですね」

 

――同級生の存在はいかがでしたか。

 「とても大きかったです。レベルが高かったのでもっと頑張らないと試合に出られないなと思いました。(明治に入る前に)セレクションがあったのですが、そこでもう『違うな』みたいな。それは1番に覚えています。特に長南(佳洋外野手・文4=八戸学院光星)と岡本(伊織内野手・商4=創志学園)ですね。バッティングがすごかったです」

 

――4年生目線として、3年生以下の選手はどのように映りますか。

 「飛ばす、走る、守るにしろポテンシャルがすごいです。ポテンシャルがすごいからこそ、もっと貪欲にやってほしいというか『もういいや』ではなくて『もっとできる』という意気込みでやってほしいです」

 

――今後は社会人野球の強豪・ENEOSでプレーされます。どのような経緯で入社を決めましたか。

 「(チームの)練習場などといった環境面も含めて、総合的に考慮して決めました。また神奈川で野球をやってきたので、神奈川に恩返しがしたいという思いもありました」

 

――3年生の春で首位打者を獲得した中で、プロへの道は考えましたか。

 「そこに関してはめちゃくちゃ考えました。考えたのですが『今じゃない、今の自分では(プロに)いけないな』と思ったので(プロ志望を)やめました」

 

――社会人野球での目標はございますか。

 「まずは試合に出ないことには始まらないので、レギュラーをとって、都市対抗や社会人野球日本選手権で優勝できるように頑張ります」

 

――同級生に向けて一言お願いします。

 「レベルが高いところから始まって、いろいろな景色を見られたのは本当に仲間のおかげなので感謝しかないです。これからもよろしくということと、みんなありがとう」

 

――明大ファンの方々に向けて一言お願いします。

 「4年間、いつも温かい応援をしていただき本当にありがとうございました。コロナ禍になってからは声を出しての応援はできませんでしたが、神宮でのファンの方々の拍手や激励の言葉は僕たち選手にとって大きな力になりました。ファンあっての明治であり六大学野球でもあると思うので、これからも応援のほどよろしくお願いします」

 

――ありがとうございました。

 

[久保田瞬]

 

◆山田 陸人(やまだ・りくと)法4、桐光学園高、177センチ・83キロ、右投げ右打ち、内野手。

 毎年恒例となっている4年生の引退ブログ。写真のチョイスを尋ねると「コロナワクチンは自分にとっての一大イベント」「杉崎(成内野手・総合2=東海大菅生)はまちがえて送ってしまった」そうです!