(123)大学野球引退インタビュー 明新大地

2022.12.27

(この取材は11月2日に行われました)

 

明新大地外野手(政経4=明大中野)

――4年間を振り返っていかがですか。

 「楽しかったです。僕これ以外言わないのであれですが(笑)。本当に楽しかったなというのが何よりも一番あります」

 

――4年間で一番印象に残っていることを教えてください。

 「長南(佳洋外野手・文4=八戸学院光星)と中村奎太(外野手・国際4=日大三)とは3年になった時から毎日一緒にノックを受けて、相当な数を受けてきたので、一番というと大雑把かもしれないですが、2年間毎日やったことです。大学の思い出といえばそれは欠かせないですね」

 

――印象に残っているご自身のプレーはございますか。

 「3年秋の立教戦でバスターを決めた時です。バントを2回失敗して、ベンチから戸塚さん(俊美助監督)が睨んでいるのが目の前まで来ていて(笑)。『もう終わった、帰ったら殺される』と思ったらバスターに変わってそこで決めて、丸さん(丸山和郁選手・令4商卒・現東京ヤクルトスワローズ)のサヨナラのホームインができたので、一番印象に残っているのはそれですね」

 

――4年間で成長したところを教えてください。

 「高校の時は自分が試合に出ていなかったら楽しくないみたいな感じだったのですが、ここに来たら周りの人もみんなすごく練習するので、そういうところで人をリスペクトできるようになりました。だから僕が出ていなくても、同じチームメートを心から応援できました。あまり人を応援できるようなタイプではなかったのですが、みんながしっかり練習しているのを、寮生活で寝食共にして見ているからこそ、心から応援できるようになりました」

 

――今年度のチームの好きなところはどこですか。

 「何個かありますが一番は、野球に対して熱い気持ちを持っている人が多いところです。例えば『もう自分の就職が決まったから』とかそういうのがなくて、リーグ戦に対してもみんな一生懸命にやっていたと思いますし、野球に対して熱い気持ちを持っている人が特に多かったと思うので、それが良いところだなと思います。僕も野球が好きだから、そういう意味で居心地が良かったです」

 

――来年度は独立リーグ・信濃グランセローズでプレーされます。そこでの目標を教えてください。

 「1年間でNPB(プロ野球)に行くことです。やはりプロ野球選手になりたいので。来年はもうラストチャンスだと思ってやるので、1年でプロに行くことが目標ですね」

 

――明大で学んだどのようなところを独立リーグで生かしたいですか。

 「やったぶんだけうまくなれる、練習したぶんだけうまくなれるというところです。とにかく練習しておけば神宮での公式戦でも、甲子園に出るような選手、あとジャパンに選ばれるようなピッチャーからヒットを打てたりしたので。そういうところの差を埋めるのは練習だと思うので、どこに行ってもしっかり練習を続けていきたいです」

 

――残り学生生活でしたいことはございますか。

 「時間はあまりなくて、退寮してから長野に行くまであっという間だと思うので、考えていなかったですね……。たしか静岡に、鳥専門動物園みたいなのがあって。掛川花鳥園。これに行きたいです(笑)。あと岡本くん(伊織内野手・商4=創志学園)と飲みに行きたいです(笑)」

 

――次の3年生に引き継いでほしいことはございますか。

 「代々受け継いでいることですが、粘り強い野球というのが明治の野球で、その粘り強さが出るのは日頃の取り組み方とかそういうところだと思います。日頃から練習でも私生活でも、神宮で戦うためにと意識してやってきたので、その意識の部分は変えてほしくないかなと思います」

 

――来年度期待している選手はいらっしゃいますか。

 「堀内(祐我内野手・文3=愛工大名電)ですかね。ガリガリだからです(笑)。ガリガリーズなので(笑)。たくさん食べろとか言われると思うのですが、頑張ってほしいですね。あと千田(光一郎外野手・商1=東海大菅生)にも期待しています。理由はとにかくかわいいからです。ただ、かわいいんですけど、もう少し敬語を使ってほしいです(笑)。千田は1年生なので朝練なんですよ。僕らはもう授業がないので朝練の後の午前練なのですが、そうなると平日5日間グラウンドで会わなくて。寮でもあまり会わなかったりしたら、このあいだ千田から『え、久しぶり!』って言われました(笑)。全然いいのですが、もう少し敬語を使ってほしいですね(笑)。高森(キャンプ)の時に同部屋で、それで仲良くなって。すごくかわいがっているので、これからも仲良くしてくださいという感じです(笑)」 

 

――感謝を伝えたい人はどなたですか。

 「たくさんいます。指導者の人もそうですし、チームメートも先輩たちも後輩たち、もちろん家族もそうですが、ここで敢えて言うなら食堂の堀地さんですかね。毎日体重管理と、あとおにぎりを作って捕食で食べさせてくれたので。ホームランも1本打てましたし、それがなかったら僕はもっと痩せていると思うので、食堂の堀地さんです」

 

――高校から明大の付属校ですが、明大に入って良かったことは何ですか。

 「明治の応援の中で野球ができたことです。(好きな応援歌はございますか)『神風』『狙い打ち』も好きですが、一番好きなのは『紫電』です。特に初回の攻撃のメドレーは、応援パターンが毎回同じなんです。それが本当に好きで、それの中で打席に立ちたくて、最初に目標で『明治の1番バッターになる』と書いたくらいだったので、初回の応援パターンメドレーですね。その中に紫電も入っているんです」

 

――同期に向けてメッセージをお願いします。

 「たくさん世話が焼けたと思うけど、本当に一人一人に感謝しているので、一緒の代で野球ができて良かったです。あと優勝できてうれしかったし、本当に4年間ありがとうという気持ちです」

 

――後輩に残したいメッセージはございますか。

 「下級生の指導をしっかりすることと、あとは、夜は福王さん(昭仁コーチ)が起きないように階段を静かに上がってくださいということですね。階段を足音立てて上がると、目が覚めたと言って怒っちゃうので、福王さんが起きないように静かに階段を上がってください(笑)」

 

――明大のファンに向けてメッセージをお願いします。

 「僕は神宮で受けた声援を、一生忘れることはないです。毎試合鳥肌が立つくらいの応援をしてもらってうれしかったので、その応援はもちろん忘れないですし、できれば今後も明治の野球部を、僕も応援する立場になるので、一緒に良かったら応援してあげてほしいです」

 

――ありがとうございました。

 

[西村美夕]

 

◆明新 大地(みょうしん・だいち)政経4、明大中野高、180センチ・76キロ、右投げ右打ち、外野手。

 両腕のリストバンドが印象的な明新選手。2、3年次は丸山選手に、4年次秋は上田希由翔内野手(国際3=愛産大三河)にもらったものを着けていた。青色にした理由は、実家のインコの〝あおちゃん〟と〝きいちゃん〟にちなんで。「本当は青と黄色にしたかったけど、2色は駄目というルールなので、青にしました(笑)」。