
(111)リーグ戦後インタビュー 田中武宏監督

田中武宏監督
――今季を振り返っていかがでしたか。
「このような優勝の形というのはなかったので、8年ぶりですかね。待って優勝というのは。不思議というか、勝って優勝というのが普通なので、改めて一つ一つ大切に戦って良かったなと感じます」
――この秋は村松開人主将(情コミ4=静岡)が帰ってきました。
「春は2月に手術した時に、春はもういないということを頭に入れてやっていたので。ただあれくらいは普通ですね。よくやったというよりは、あれが普通です。昨年の春と秋を見ても3割5分前後の打率を残すのは当たり前の選手なので、そこは春と違って計算通りです。彼には数字のことは一切言わなかったのですが、あれくらいやって当然の選手ですね。打順も1番で打たせましたから、なんでも先頭でやってくれましたね。攻撃においても勢いづけてくれたと思います」
――村松主将と飯森太慈外野手(政経2=佼成学園)の1、2番で計15盗塁の活躍でした。
「チーム全体にいきおいも出ますし、相手チームの落胆ですよね。相手にダメージも与えられますし、2人に引っ張られて周りも走ったと思うんですよね。チームで計23盗塁できたのは、あの2人に引っ張られてみんなもついてきてくれて勢いづいたのだと思います」
――侍ジャパンを経験した上田希由翔内野手(国際3=愛産大三河)と宗山塁内野手(商2=広陵)の活躍についてはいかがですか。
「宗山は長打が多くなったことは彼の成長です。決して大きいのを狙っているというのは全くないと思うのですがヒットの延長ですね。逆に物足りなかったのが上田です。後半失速したのがあったので、リーグ戦の中でずっと好調を維持することは難しいことなのだなと思いますね」
――代表を経験したことでの2人の変化はございましたか。
「特に変わったのは上田です。春は途中からファーストで固定していたのですが、(代表では)外野などいろいろなポジションをやらせてもらって、それをすごく吸収してきたなと思います。宗山に関しては守りでは慎重な扱いだけしてくれたらナンバーワンのショートなので、打つ方はなかなか打てなかったみたいなのですが、良い経験になったと思います」
――村田賢一投手(商3=春日部共栄)が春秋通じて抜群の安定感を誇りました。
「コントロールや牽制やフィールディングで苦しむということは一番ないピッチャーなので、一番守りやすいピッチャーだと思います。テンポも良いですし、攻撃にいいリズムを作ってくれたなと思います」
――チームの現在の雰囲気はいかがですか。
「4年生は泣いても笑っても最大3試合で、六大学の他の五大学は引退している中でまだ明治のユニホームを着られるといううれしさ、幸せを感じてやっていると思います」
――一発勝負の難しさについてはどのように考えていますか。
「どこも一緒だと思うので、いかに少ない情報をチームとして早く吸収して生かしていけるかです。春の佛教大戦なんかは気が付いたら終盤になっていた感じだったので。この秋は村松が1番で出てくれるようになったので、初回からの攻防に期待しています」
――神宮大会への意気込みとファンの方々に向けて一言お願いします。
「6年ぶりなのでね、あの時と似ているのですが、初戦が関西大学で2回戦が上武大学、その時は決勝は桜美林大学が上がってきたのですが、うまくいけばまた同じようになるのかなって。その時も春はタイブレークで負けて、それと同じようになってきているのでこの流れを大切にしながら、ファンの方々やOBの方々も待ち望んでくれているのでその期待に応えられるように、やるのは選手なのですが、力を出させてあげるような場面とか環境を作るのが我々の役割なので、選手の躍動しているところを楽しみに応援していただきたいと思います」
――ありがとうございました。
[野口優斗]
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