
(96)秋季リーグ戦後インタビュー 久野悠斗

(この取材は11月3日、14日に行われました)
久野悠斗投手(商1=報徳学園)
――秋季リーグ戦を振り返っていかがでしたか。
「多少なりとも戦力になれたと思うので良かったです。ただ、立大戦はふがいない投球をしてしまいました。慶大戦、早大戦も含め課題はまだまだ山積みなのでこれからもっと頑張りたいです。チームとしても他力本願ながら優勝を収めることができたのはチームの雰囲気が常に良かった分、波に乗っていけたからではないかと思います。その雰囲気、波を作ってくれたのは4年生を中心とする先輩方なので本当に感謝しています」
――自身の数字的な成績はいかがでしたか。
「数字としては上々な出来だったとは思いますが、立大戦での2失点はもったいなかったと思いますし、先発投手としてもう少し踏ん張るべきところは多かったのではないかと思うので、そのような粘りもこの冬の課題としてやっていきたいです」
――秋季リーグ戦で印象に残っている試合はございますか。
「慶大戦の9回表、萩尾選手(慶大)の本塁打を見て、1球で一気に試合が変わってしまうという怖さを目の当たりにしたのと、次の攻撃で試合を決められたのは本塁打を打たれた後に千葉さん(汐凱投手・営2=千葉黎明)が流れをやらなかったからチームの流れを持ってこれたと思うので、一球一球の重みを肌で実感することができたので印象に残ってます」
――今季は中継ぎ、先発の両方を経験されました。
「正直先発までさせてもらえるとは思ってなかったので、リリーフで試合に出て活躍しようと思っていましたが、最後慶大戦、立大戦で先発させてもらえたのは大きな経験ができたと思います。その中で自分は初回から飛ばしていって、目の前の打者に集中をしないと抑えられる実力がなかったので、村田さん(賢一投手・商3=春日部共栄)、蒔田さん(稔投手・商3=九州学院)は9回を通して考えて投げているので、そのようなところで学ぶところが多いと先発をやって思いました」
――マウンドで意識していることはございますか。
「堂々とすることです。今季、相手はほぼ全員が年上で引け目を感じるところもありましたが、そういうところで苦しさを見せてはいけないし、ひるんでいられないので、明大の守備の厚さへの安心感もあるから、思い切って自分の球を放ることを意識していました」
――優勝が決まった時はどのような気持ちでしたか。
「喜びと同時に安堵の気持ちが大きかったです。自力での優勝ができなかったのは悔しかったですが、それでも優勝できたのは本当に良かったです。早慶戦を見ていて感じたのですが、各大学にプライドがあり意地と意地とのぶつかり合いをするのが六大学野球であるのだなと改めて知りました。そんな東京六大学の代表になったからこそ恥ずかしくない試合をしなければと身が引き締まりました」
――試合に出場したことによる収穫はございましたか。
「応援がある中での投球が初めてで、外からの声、応援を聞きながら投げるという経験をできたのが大きかったと思います。応援があるのが心地良いという感覚で投げることができました。さらに、三振を取れるボールを自分は持っているのだということを知れました。今までは自信がある球があまりなかったのですが、それを自信にできた球が多いので、それは大きな収穫だと思います」
――現時点の課題はございますか。
「一番はスタミナがないということです。6回でへばっているようではこの先話にならないのでスタミナを強化したいです。さらに立大戦では四球で走者を出してから崩れたので制球力も直さないといけないと思うし、真っすぐの球速も上げる必要があるなど課題ばかりなので、もっと向上心を持ってやりたいです」
――この冬はどのようなことに取り組みますか。
「まずは全体的にパワーアップをすることで、ウエイトなどで身体の強化を一番に取り組もうと考えているので、そのなかで純粋なパワーと体幹で体を支える部分をきっちり整えていくことを頑張りたいです」
――来季はチームの中でどのような存在になりたいですか。
「蒔田さんと村田さんのすごさをとても知れましたが、それでも先発を諦めるつもりはないので、先輩たちの中に先発として入れるように、安定した結果を出せるように先発投手としてチームに必要とされる存在になりたいです」
――ありがとうございました。
[佐藤あい]
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