
(90)立大戦事前インタビュー② 荘司康誠投手、道原慧外野手

(この取材は9月7日に行われました)
荘司康誠投手
――昨季を振り返っていかがですか。
「優勝まであと一歩というところまでいったのですが、結果的に3位ということで、去年の2シーズンと同じような結果に終わってしまったなという感じです。個人としてはチームの投手陣の中心としてチームに貢献できたと思います」
――今春、結果を出せた要因は何だと思いますか。
「冬から春にかけてやってきたこともそうですし、試合を投げていく中で長いイニングを投げさせてもらうようになったので、その中で自分の中での投げ方というか、試合のつくり方みたいなことが少しずつ分かるようになってきたというところが大きいと思います」
――印象に残っている試合を教えてください。
「一番は明治との1回戦です。8回まで1失点で、3-1で9回に入って、そこで追い付かれてしまって勝てませんでしたが、しっかり9回投げ切ったというのもあの試合が初めてでしたし、球数もすごく食ってしまいましたけど、その中でも本当に今までの自分ではないようなパフォーマンスができたということで、少しレベルアップできたのをすごく実感できた試合だったのでとても印象に残っています」
――投手陣の中心になって意識的なところで変わった部分はございますか。
「この春、背番号18ももらって、今までは誰がマウンド立ってもしっかり自分のピッチングができれば良いかなくらいの感覚でいたのですが、やはりエースとして長くマウンドに立つということを意識していましたし、その中でもチームに勢いを与えられるようなピッチングをしなければいけないというところで、本当に点はやらないということを、一番気をつけるようになりました」
――この夏はどのようなことを中心に取り組まれましたか。
「結構国際大会とかもあって調整が難しいところもあったのですが、その中で投手としての総合力を上げるために、低めとインコースへの制球力や、フィールディングという面を重点的にやりました」
――大学日本代表はいかがでしたか。
「レベルの高い選手たちと集まって一緒に過ごすことができた期間で、本当に刺激になったというか、自分の中の当たり前のレベルが上がった感じはありました。それはもちろん帰ってきてからも持ちながら練習できていますね。本当にすごくいい経験だったと思います」
――今の投手陣全体の調子はいかがですか。
「春は僕と島田と沖がほとんど投げているような状況で、他のピッチャーたちは悔しい思いをしたと思うので、池田陽だったり宮だったり、下級生のピッチャーたちも頑張ってここまでやってくれているので、だいぶ戦力的にはそろってきたかなという感じです」
――立大での4年間は振り返っていかがですか。
「僕自身ケガだったりとかコロナだったりとかで、本当に大変なことが多かったのですが、その中でも同期のみんなだったりとか、いい環境でやらせてもらえて本当に充実していましたし、すごく自分も成長できた4年間だったかなと思います」
――明大のイメージを教えてください。
「執念がすごいです。もちろんすごく打ちますし、ピッチャーも蒔田くん(稔投手・商3=九州学院)と村田くん(賢一投手・商3=春日部共栄)を中心にすごいのですが、表面的なプレー以上にそれぞれの気持ちが強いというか、そういうところを見ていてすごく感じます。それがたくさん試合をやっても勝ち切れる粘り強さとかにつながっているかなと思うので、怖いチームではあります」
――警戒する選手はいらっしゃいますか。
「もちろん宗山くん(塁内野手・商2=広陵)や上田くん(希由翔内野手・国際3=愛産大三河)は絶対に挙がってくるのですが、やはり秋になると村松くん(開人主将・情コミ4=静岡)が戻ってくるのがありますね。彼はやはりキャプテンという立場で本当にこの秋に懸けてやってくると思うので、そういう面では彼が一番警戒しなければいけないと思っています」
――今秋の目標を教えてください。
「本当にチームとしては優勝すればいいというか、何がなんでも優勝するということだけだと思っているので、チームとしては優勝するという目標です。個人としては、最優秀防御率というタイトルを狙いながら、本当にチームを勝たせられるピッチングをしたいと思います」
道原慧外野手
――昨季を振り返っていかがですか。
「チームとして優勝目指してやってきたのですが、そこを本当にあと一歩のところで逃してしまったというところですごく悔しいシーズンとなりました。個人的には結構苦しいシーズンで、なかなかうまくいかないことが多くて、その中でチームの役に立てていないというところが一番苦しいシーズンでした」
――昨季で印象に残っている試合を教えてください。
「やはり最終戦、明治戦第3戦目の試合です。目の前で優勝を逃したと同時に、明治が優勝した瞬間を見たというところで、すごく悔しかったですし、すごく印象に残っている試合です」
――昨季の結果を受けて、チームではどのようなことを意識されてきましたか。
「『チャンスに強く、ピンチに強く』ということをチームのテーマ、大きな課題として挙げて、チャンスで1本打つとかピンチで守り切るとか、そういう勝負強さの部分に着目しながら練習はやってきました」
――夏のキャンプはいかがでしたか。
「すごく充実したキャンプが送れたと思います。特に先ほど話したような課題として『チャンス、ピンチに強く』というところを、キャンプの中でも実戦を多く積みました。場面設定をして、守備側にとってピンチの場面、攻撃側にとってチャンスの場面をつくって、そこから始める実戦形式の練習などで数を多く重ねていって、だんだんとチャンス慣れ、ピンチ慣れができるようになってきました。実際に試合でもそれがつながってきているなと最近のオープン戦でも感じるので、そういった部分ですごく充実した、意味のあったキャンプになったと思います」
――個人として夏はどのようなことを中心に取り組まれましたか。
「大きな目標、テーマとして、スイングスピードを上げることに目を向けていて、チームとしての目標数値があるのですが、その中でもチームで一番になってやろうという気持ちでずっとやっていて、そこを達成できました。数値というのは見える成長なので、そこを求めてやっていました」
――今秋はどのような野球がしたいですか。
「粘り強い野球がしたいです。僕の中だと六大学では明治、慶應がそういう野球をしているのですが、それこそ先ほど話したようにチャンスで1本出してくるとか、ピンチを0でしのいでくるとか、そういう部分での粘り強さとか、つながりをすごく感じる野球をしていて、実際にそういうチームが優勝しているので、優勝を目指しているチームとして、そこを目指しながら粘り強い野球ができればと思っています」
――明大の印象を教えてください。
「強いです。本当に粘り強い野球をやるなと思っていて、簡単に勝たせてくれないというか、負けない。もう明治といえば粘り強くて簡単に負けないチームだなとすごく思います」
――中でも警戒する選手はいらっしゃいますか。
「全員すごく嫌なバッターばかりなのですが、キャプテンの村松、上田、宗山、山田(陸人内野手・法4=桐光学園)、この4選手は本当に怖いですね。バッテリーには警戒してほしいなと思います」
――今年度の目標を教えてください。
「まずチームとしてはずっと届いていない優勝です。特に僕たちの学年は3年から出ている選手が多くて、実際に3季連続で目の前で優勝を逃しているのを目の当たりにしているので、その悔しさを持ちながらここまでずっとやってきています。チームとしての目標は優勝だけだと思っています。優勝できればどんな勝ち方でも、まず優勝というのを目標にやっていきたいと思っています。個人としては数字の部分では出塁率だったりとか盗塁数だったりとか、自分の特徴を生かした、足とかそういうところの数字をすごく求めていきたいです。ただ、それよりもチームが勝つための役割を果たす、場面場面でのチームにとって最高の仕事をするということを求めながらやっていきたいと思います」
――ありがとうございました。
[西村美夕]
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