(89)立大戦事前インタビュー① 黒岩陽介捕手、吉岡広貴外野手

2022.10.28

(この取材は9月7日に行われました。)

 

黒岩陽介捕手

――昨季を振り返っていかがですか。

 「勝てる試合で勝ち切れなかったことが響き、優勝決定戦に絡みながらも最終的に3位という順位に終わってしまいました。詰めの甘さ、立教の弱さが出たシーズンだったと思います」

 

――捕手としては好投手・荘司康誠投手をリードします。

 「荘司は実力をしっかりと発揮することができれば、間違いなく相手打線を抑えてくれる投手だと思っています。自分はとにかく投手を立てて、良さを引き出すことを常に意識しています」

 

――秋季リーグ戦を戦う立大の投手陣を紹介してください。

 「エースの荘司を筆頭として、先発を務める池田(陽佑投手)は結果を出せるようになってきています。後ろに控えるのが島田(直哉投手)、沖(政宗投手)、宮(海土投手)、さらに複数の1年生が新戦力として加わってくれています。それぞれ個性があって、全員に違った強みがあるので、秋季リーグ戦が楽しみです」

 

――リーグ屈指の強肩を誇る黒岩選手ですが、普段どのような練習をされていますか。

 「自分自身はリーグの中でも肩はあまり強くない方と思っているので、その分スローイングの正確性を意識しています。肩は強くなくてもコントロール良く投げることができれば走者をアウトにできるという思いで練習しています」

 

――打撃面では、昨年秋から2季連続で3割を超える高打率を記録しました。

 「チームメートの山田(健太内野手)や道原(慧外野手)のように長打を多く打つことはできませんが、打席では後ろの打者につなぐことを意識しています」

 

――攻撃の際は、好機で打順が回る機会も増えると思われます。

 「自分自身は基本的に下位打線を打つことが多いです。ですがどの打順に入っても自分がやるべきことはあまり変わらないと思うので、後ろにつなぐこと、出塁することなど自分の仕事を全うしようと考えています」

 

――昨季で印象に残った試合はございますか。

 「やはり明大との試合です。この3試合は、途中まで試合を優位に進めながら勝ち切れず、自分たちの弱さを痛感した試合ですし、また優勝決定戦の独特な雰囲気の中で試合ができたことも印象的です」

 

――明大で警戒する選手を教えてください。

 「本当に良い打者ばかりで、当然どの打者も警戒しています。その中でも、打線の中軸を担う宗山(塁内野手・商2=広陵)選手と上田(希由翔内野手・国際3=愛産大三河)選手は特に警戒しています」

 

――大学日本代表のコーチも務められた溝口智成監督からは、普段どのような指導をされていますか。

 「監督からは基本的に『捕る・止める・投げる』というような基礎的なことを徹底することだけを求められています。高度な指摘や難しい技術指導というのはあまりなく、その分言われたことを素直に実行することを心がけています」

 

――秋季リーグ戦でこだわりたい数字はございますか。

 「打者としては打率3割という目標を達成したいです。また捕手としては、投手と協力してチーム防御率1点台、欲を言えば0点台を記録することができれば優勝が見えてくると思うので、意識しています」

 

――この秋がラストシーズンとなります。

 「自分にとって最後のリーグ戦となりますが、先のことはあまり考えず、一戦一戦全力で戦いたいと思います」

 

――ありがとうございました。

吉岡広貴外野手

――昨季の立大は3位という結果でした。

 「あと一歩で優勝というところまで行けたのですが、優勝を逃してしまいました。自分の中では惜しいという感覚は持っておらず、チーム全体として実力不足を痛感したシーズンでした」

 

―夏季練習の期間はどのようなことに取り組まれましたか。

 「野手は全体的に打撃面が課題だったので、全体でスイング量を増やすなどして振る力を向上させる練習をしました」

 

――昨季は主に2番打者や6番打者を務められました。

 「個人的には打点を稼げる打順に入りたいという思いがありますが、打順に対してさほどこだわりはありません。つなぐ打撃も自分は得意ですし、とにかく与えられた打順で活躍することを考えています」

 

――立大の強みを教えてください。

 「勢いに乗ることができれば止まらないチームなので、勢いに乗るための準備などを徹底する必要があります」

 

――昨季から勝ち点制が復活しましたが、何か影響はございましたか。

 「疲労はやはりたまります。平日の試合となると体力的にも厳しいので、どのカードも2連勝ができれば理想的です。ですがそれ以上に勝ち点を取ることが重要であることは間違いないので、仮に3戦目以降にもつれることがあっても全力を尽くすのみです」

 

――高校時代は内野手として活躍されましたが、外野手としてはどのようなことを意識されていますか。

 「まずはミスをしないということです。自分は外野手としての経験が浅く、外野守備もあまりうまい方ではないので、当たり前のプレーを当たり前にするということだけを意識しています」

 

――明大の印象をお聞かせください。

 「個々の能力は桁違いですし、高校の後輩も素晴らしい活躍をしています。だからこそ負けたくないという思いは自分の中で変わりませんし、秋季リーグ戦では絶対に勝利してみせます」

 

――次に明大で印象的な投手を教えてください。

 「蒔田(稔投手・商3=九州学院)選手と村田(賢一投手・商3=春日部共栄)選手は先発の軸として活躍されているので印象的です。両選手とも試合つくる能力が高く、特に村田選手は苦手意識が強くあるのですが、試合では気持ちを出して打ちたいと考えています」

 

――吉岡選手の打席では華麗に流し打つ安打が目立ちます。

 「初めからレフト方向を狙うことはあまりありませんが、打席ではコースに逆らわず打ち返すことを常に意識しています。そのような意識を持って対応した結果、レフト方向に良い打球が飛ぶことがあります」

 

――ラストシーズンとなる秋季リーグ戦をどのようなシーズンにしたいと考えていらっしゃいますか。

 「とにかく全てにおいて自身最高の数字を出したいです」

 

――ありがとうございました。

 

[上瀬拓海]