
(70)法大戦事前インタビュー① 齊藤大輝主将、村上喬一朗捕手

(この取材は9月6日に行われました)
齊藤大輝主将
――春季リーグ戦を振り返っていかがですか。
「早稲田に2連勝できて、チーム的にもいい感じで2カード目の立教に入ったのですが、あっという間に負けてしまったというのが実際のところです。立教戦が終わった後に4年生でミーティングをして慶應戦に入った結果、3試合連続サヨナラ決着という、そこで少し自分たちのチームも変わっていったと実感できましたし、いい手ごたえがあるのではないかという気持ちで挑んだ明治戦でした。そこで一球の重みや、一試合の重みがすごく伝わった試合だったと思いますし、そういうのも含めていい経験ができたと思います」
――リーグ戦中の課題は何でしたか。
「チーム的にはやはり一球の重みだったり一試合の大切さというのをおのおのが感じ取ったのではないかというのもありますので、秋にその悔しさを伝えていけたらと思います。自分的にも春はふがいない結果に終わってしまったので、主将という立場でチームを引っ張るという責任がありながらもああいった結果を残してしまったのはチーム的にも影響があったと思いますし、秋に向けて自分が先頭に立って引っ張ってやろうという気持ちが高まりました」
――主将として迎えた初めてのシーズンでの苦悩などはありましたか。
「やはり最初に打てなくて、少し焦りというのがあって自分の甘い部分だと感じました。心の余裕のなさがプレーにも(影響が)出たのではないかと思います」
――夏はどういったトレーニングをされましたか。
「春の悔しさがあったので打撃には力を入れました。ミスショットが多くて甘い球に対してのコンタクトが弱かったので、スローボールでしっかりバットを振って捉えるなど一球に対しての執着心を高めました」
――明大の印象はいかがですか。
「明治さんはすごく打撃がいいという印象だったのですが、蒔田(稔投手・商3=九州学院)投手、村田(賢一投手・商3=春日部共栄)投手などがとてもいいピッチャーで、さらに投打がしっかりかみ合っていて手強いチームだなと感じました」
――1回戦では蒔田投手から本塁打を放ちました。
「自分も状態が悪い中、先に仕掛けていこうという感じだったので、その中でスライダーを仕留められたのでよかったなと思いますし、蒔田もすごくいい球を放っていたので負けたくないという気持ちが強かったです」
――大学日本代表では上田希由翔内野手(国際3=愛産大三河)と宗山塁内野手(商2=広陵)とチームメートでした。交流などはありましたか。
「すごくありましたね。練習や試合終わりに慶應の萩尾選手の部屋に宗だったり希由翔だったり、立教の山田、自分、あと中央の森下とかが集まってたわいない会話とか一緒にゲームとかしていました。技術面では大学代表でもオールスターでも同じチームでやらせていただいて、2人とも打撃のセンスというかボールに対してのラインの入り方がすごくきれいだなと感じていて、自分もそういうところを夏にやってきたので負けたくないなと思います」
――明大の中で警戒している選手はいらっしゃいますか。
「宗山もいいバッターですが、自分的には上田希由翔もすごくいい選手だなと思います。変化球をしっかりとコンタクトできて、真っすぐに対しても力負けせずに振れていて、大学代表の中でも1番といってもいいくらい飛距離を飛ばしていたのでいい選手だなと思います」
――秋季リーグを戦う上で法大の中でキーマンなどはいらっしゃいますか。
「今泉(颯太内野手)です。春もそこそこの結果を残したと思うのですが、まだまだ成長しているのが自分の目からも確認できるので、この秋自分たちとユニホームを着て戦うラストシーズンで今泉が躍動してくれるのではないかという期待感があります」
――秋季リーグへの意気込みをお願いします。
「春は4位という結果に終わってしまいましたが、自分たちはそれで弱気になることなく秋に向けて夏にすごく追い込んできたのでその姿を見せられたらいいなと思っていますし、リーグ優勝はもちろんのこと、日本一を目指してやっていきたいです」
――ありがとうございました。
村上喬一朗捕手
――春季リーグ戦を振り返っていかがですか。
「勝って引き分けて負けて負けてという明治戦が思い返されます。そこが優勝するかしないかの境目になったなと思っていて、とても印象に残っています」
――リーグ戦中のチームの雰囲気はいかがでしたか。
「慶應戦の3戦連続サヨナラの時とかはすごく雰囲気が良くて、やっている自分たちも期待するようなチームの雰囲気ではあったのですが、明治戦で士気が下がっていったというのはあると思います」
――夏はどういった意識で練習をされましたか。
「一球というのをみんなが意識してやっていて、ノックなどでも一球でもミスをしたら春とは違う厳しい雰囲気もあったりとか、遠征がなくなったので武蔵小杉のグラウンドで強化期間のような感じで一日中練習をやったりと、みんなで優勝するぞという一心のもと練習しました」
――夏の練習で自信がついた部分などはありますか。
「勝負どころでの打撃や、特に春に悔しい思いをした一球、山田(陸人内野手・法4=桐光学園)選手に同点打を打たれたとかそういった部分はオープン戦でもピンチになったときに絶対点を取られないことを意識してやっていて、徐々にうまくいってきているのかなという感じです」
――現在のチームの調子はいかがですか。
「ずっといい試合ができていて、負けた試合もあったのですが大敗などはなくて、自分たちがやろうとしていることが形になってきているなという印象です」
――明大の印象はいかがですか。
「明治は粘り強いなという印象です。うちの他にも立教戦で9回に追いついたことがありましたよね。普通のチームだったら前半に点を取って叩いて、そこからはそのままの流れでという感じですが、最後の最後まで粘るのでやっている側からすると嫌だなという感じです」
――明大戦では4試合で15打数8安打と絶好調でした。対明大で打撃の秘訣などありましたか。
「特に何もないです(笑)。それまでの試合が2割ちょっとくらいで、目標としては3割5分くらいにしていたのですが『今季はあかんな』という感じで。逆に腹をくくれたというか、帳尻合わせて3割に乗ってしまったみたいな感じです(笑)」
――8月には地元の愛媛県で六大学オールスターが開催されました。
「最高に楽しかったです。(明大の選手の)みんなとも仲良くなりました。蒔田村田とバッテリーも組みましたし、宗と希由翔とも話しましたし、陸人とかミノちゃん(蓑尾海斗捕手・文4=日南学園)とか開人(村松主将・情コミ4=静岡)とか、みんなと仲良くやっていたのでそこも含めて楽しかったです。技術的にも蓑尾くんとは捕手の話をしたりとか、早稲田も一緒だったのですが、蛭間の打撃指導塾みたいなのが始まってみんながそれを聞いたりとか、技術的な交流もありました」
――明大で警戒する選手はいらっしゃいますか。
「村松が復帰したことはだいぶ大きいと思っています。3年の秋に村松に三浦銀二(横浜DeNAベイスターズ)さんが本塁打を打たれたりとか活躍していたので、復帰してくるのは結構嫌だなという印象と、去年とは違う宗とか希由翔とかが出てきてより一層打撃が嫌だなと思います」
――ご自身のここに注目してほしいポイントなどはありますか。
「僕はスマイルを売っているので、僕が元気に楽しく野球をやっているところを見てもらえればと思います」
――大学生活最後のシーズンとなりますがいかがですか。
「早いなと思います。下級生のころはずっとスタンドで見ていて、いつかあの舞台に立ちたいなと思っていたのがもうラストシーズンになってしまって。神宮球場で学生野球をやるのも最後ですし、思い出に残るシーズンになると思うのでしっかり楽しんで、優勝して締めくくれたらいいなと思います」
――ありがとうございました。
[久保田瞬]
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