
(15)春季リーグ開幕前インタビュー 村松開人

(この取材は3月7日に行われました)
村松開人主将(情コミ4=静岡)
――主将に任命された時の気持ちはいかがでしたか。
「覚悟はしていたから、そこでしっかりと決心がついたと思います」
――主将になって不安はございましたか。
「最初はすごくありました。でも俺が不安がっていたら駄目だなと思って、すぐにその不安は消えました。勝てなかったらどうしようとか、チームがまとまらなかったらどうしようとかいう不安は、常にポジティブに捉えています。不安要素をなくすためにどう動くかというのを常に考えています。だから不安はありません」
――どのようなチームをつくろうと思っていらっしゃいますか。
「今掲げているチーム目標は日本一です。もう一つの根本として、社会で必要とされる人間を目指そうということです。チームとしてやはり応援されることがすごく大事だと思っていて。野球をやるにしても、人間がなっていなかったら素直に応援したいと思わないですし、極論、いくら弱くても『この人柄だから応援したい』という感じになるのが一番なので。その上で勝つことが一番重要なのですが、チームをつくっていく上で、そこは外せないと思いますね。人間力と勝ちに執着するような集団になりたいと思っています」
――チームとして昨年度から変わったことはございますか。
「根本的にはそんなに変わらないのですが、4年生の意識はすごく高くなっていると思います。去年の4年生もそういう意識はあったと思いますが、今年は顕著に表れていると思います。やはりラストシーズンだからというのもありますし、腐らずにやってきていますからね、今の4年生は。みんなすごく苦しい時期があったと思いますが、それでもしっかり自分のやるべきことをやって、それで今最上級生という立場になってやれているので。本当に今の同級生はしっかり頑張ってきたと思います」
――期待している選手はいらっしゃいますか。
「長南(佳洋外野手・文4=八戸学院光星)です。長南は同期で一番監督に『駄目だ、駄目だ』と言われていたのを俺はずっと見ていたので。あいつはあいつなりにすごく努力をして腐らずに継続してきましたし、こうやって今ここに残っているわけなので。そこは当然、今までやってきたことが報われてほしいなという思いがあります。それはずっと見てきた同期だから言えることなので、長南には頑張ってほしいですね。あとは、西川(黎外野手・商3=履正社)ですかね、自分的には。あと斉藤(勇人外野手・文3=常総学院)も頑張ってほしいです。というか、基本的にはみんなに頑張ってほしいですね。誰がとか言えないです。みんなに頑張ってほしいです。そのモチベーションをつくるのも俺の仕事だと思っていますし、みんなにやってほしいですね」
――今年度は遊撃手に戻ることも視野に入れていらっしゃいますか。
「はい。ショートやりたいです。ショートは本能で動けるので楽しいです。セカンドと歴が違うので。その辺の感覚は、野生が出るみたいな感じです(笑)」
――昨年度の4年生から継承したことはございますか。
「丸さん(丸山和郁選手・現東京ヤクルトスワローズ)が言っていた『当たり前のことを誰にもできないくらい当たり前にやる』ということは今でも言っていることですし、やっていることではありますね」
――前主将の丸山選手と村松主将のキャプテン像はどう違うと思いますか。
「丸さんはすごい情に厚い人で、闘魂というか、そういう気迫みたいなのはすごくあったので、どちらかと言えば背中で引っ張るタイプでした。それは俺もすごく好きだったし、いいなと思っていたので、いいところを真似しようと思っていました。でも丸さんになくて俺にあるものってなんだろうって思った時に、丸さんは背中で見せるが故に、一つのことに集中しすぎる傾向があったから、それだったら俺の方が広く見られる自信はありました。そこは十分生かせるところだなと思っています。でも去年も俺がセカンドでタイムを取るタイミングと、丸さんが後ろで『タイムを取れ』と言うタイミングが全く一緒だったから、その辺の感覚は一緒だと思ってやっていました。丸さんは素晴らしいキャプテンでした、本当に。すごく尊敬しています」
――丸山選手と同じだと思うところはございますか。
「勝ちにこだわったら、突き詰めるところですね。丸さんもすごく勝ちたがっていましたし。勝ちに執着するところとかも、すごく俺と同じところがあると思います。だからこそ『去年の丸さんはこうなっていたから、俺はこうしよう』と考えられる感じですね」
――丸山選手が自分の主将としての色を紫と仰っていましたが、村松主将の色は何色ですか。
「白です。そこに周りのさまざまな色を足したいです。俺はどちらかと言えば聞くことの方が得意で、さまざまな意見を聞いて、俺の中で消化してから話すことが得意だから、俺が白になって俺らの意見を調和させながらやりたいなという感じです」
――ライバルはいらっしゃいますか。
「自分です。もう、自分に負けなければ誰にでも勝てると思っているので。結局何をやるにしても、俺が面倒くさいと思ってしまったら駄目じゃないですか。だからもう自分には負けないようにしようというのは思っています」
――今シーズン目標にする数字はございますか。
「やはりもう一度3割後半は打ちたいです。結果も大事なのですが、内容にこだわってやりたいなと思います。アウト一つに関しても投げ方もそうですし、打席でもそうですし、そこはこだわってやりたいなと思います」
――シーズンに向けての意気込みをお願いします。
「まずは春のリーグ戦で優勝して、全日本選手権も優勝するために、リーグ戦をやりながらでも常に成長してチームが育っていけばいいなと思っています。それをするために必要な手段と行動をとって、リーグ戦一戦必勝で戦いたいと思います」
――ありがとうございました。
[西村美夕]
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