(5)ルーキー特集 第3弾 ~住吉りをん編(2)~

 『やっぱり明治がナンバーワン』。このスローガンを確固たるものにするであろう大型ルーキーたちが明大に入学した。今回で5回目を迎えるルーキー特集。競技の話から選手の素顔まで、それぞれの魅力をお届けする。

 3人目は、4月13日から行われる世界ジュニア選手権に日本代表として出場する住吉りをん(商1=駒場学園)。今シーズンはこれまでと印象を変えたいと強い女性をイメージしたFS(フリースケーティング)を披露した。期待の新入生がこの春明大の門をたたく。

 

(1)の続きとなります。

 

(この取材は3月10日に行われたものです)

 

――明大のスケート部フィギュア部門のイメージはいかがですか。

 「『やっぱり明治がナンバーワン』というスローガンがあるように本当にナンバーワンなのではないかなと思います」

 

――今年度の目標を教えてください。

 「今年度はまず世界ジュニア選手権(以下、世界ジュニア)があって結果を残したいというのが一つあります。来季はシニアに行く予定です。シニア1年目ということで挑戦、チャレンジする立場だと思うのでおじけづかずにがつがついけたらいいかなと思います」

 

――あと1年ジュニアでできる中、シニアに行く理由はありますか。

 「もう1年いられることにはいられるのですが、今シーズンの全日本ジュニアが2位で世界ジュニアにも推薦してもらえたので、ここでシニアに行って次のステージで戦いたいと思います」

 

――どのようなスケーターになりたいですか。

 「私はずっと永井優香さんやコストナーさん(イタリア)、ブラウンさん(アメリカ)など、どこを切り取ってもずっと所作がきれいな人が大好きで、そういうスケーターに私もなりたいと思っています」

 

――その理由を教えてください。

 「フィギュアスケートはジャンプだけではないじゃないですか。ジャンプが跳べればいいのだったらそれはフィギュアスケートではないと思います。新葉ちゃん(樋口新葉・商4=開智日本橋学園)はジャンプがうまくて、他の部分はもちろんいつ見てもきれいな姿勢ができていて、二つどちらもできるというのが私が好きなフィギュアスケートだと思うので、やるからには近づきたいなと思います」

 

――オフはありますか。

 「週に1回なるべくオフは取るようにしていて、そういう日は全く滑らないです」

 

――そういう日は何をしますか。

 「友達と遊ぶときは外に出るのですが、遊ぶ予定がないと本当に家から一歩も出ないタイプです(笑)。一日中部屋着で過ごすようなタイプです」

 

――布団からは出ますか。

 「布団からは出て、自粛期間に入ってからパン作りが趣味になったので一日中パン作りしてだらだらして気付いたら夜みたいな感じです(笑)」

 

――何のパンを作るのが得意ですか。

 「インスタグラムとかで見て気になったパンを片っ端から作る感じなのですが、今頑張っているというか練習?練習していると言っていいのかな(笑)。今はハードパンにかなり挑戦している感じです。(難しいですか)難しいです。他のパンより全然難しいです。(焼くところですか)焼く時に線を入れてパカっとメリっと割れるように焼かなければいけないのですが、あれが全然開かなくて、思うように焼けないという感じです(笑)」

 

――大学生になる実感はありますか。

 「まだ全く湧いていなくて、高校を卒業した実感も全く湧いてないです。大学生を見ていると授業あれ取らなきゃこれ取らなきゃとか、学校とスケートとの両立が高校よりはるかに大変だと思うので、気合を入れて頑張らないといけないなと思っています」

 

――どんな大学生活を送りたいですか。

 「かなり対面授業になるみたいなので、キャンパスライフや普通の大学生らしいこともできたらいいかなと思います」

 

――4回転ジャンプやトリプルアクセルはどのような調子ですか。

 「私はアクセルが少し苦手なので、トリプルアクセルよりも4回転を今プログラムに1本だけ組み込んでいます。練習の中でもすごく波はあるし、なかなか調子が悪い時期は練習ができなかったり、調子が良くなって跳び始めてもなかなか跳べる日や跳べない日があったりという感じです。今はそういう状態ですがコンスタントに跳べるようにならないといけないなとロシア勢などを見ていて思います。(プログラムに)組み込まなければというふうに思って少しずつ練習しています」

 

――いつから4回転ジャンプの練習をしていますか。

 「下で1回転、トリプルを跳んで下で1回転みたいな練習を始めたのはもう2、3年前ぐらいです。昨年度の夏になんとなく締めたら降りられて。それから急に、久しぶりにやってみるかみたいな感じでやったら降りることができて、全日本ジュニアが終わってから試合に組み込めるように調整して、それから組み込み始めて本格的にという感じです」

 

――実際練習では跳べることもあるのですか。

 「跳べるときもあります。プログラムにも入ることもあるという感じです」

 

――これまでで一番思い出に残っている試合を教えてください。

 「初めて出た全日本選手権(以下、全日本)です。全日本は夢の舞台でずっと見たことしかなかったので、そこに自分がいるというのがすごく新鮮でした。SP(ショートプログラム)の私の滑走順が永井優香さんの前で、自分がノーミスできて後の永井優香さんを見たら永井さんもノーミスしていて、本当にすごい思い出です」

 

――ファンの方へのメッセージをお願いします。

 「いつも温かい応援ありがとうございます。大学生となり階段を一歩登るとともに、スケート面でもさらにレベルアップした姿をお見せしたいです。まずは世界ジュニアに派遣していただけることに感謝して、ベストな演技を目指します。そして来シーズンは、また違った一面を出していきたいと思っているので、新たな私にも注目していただけたらうれしいです。応援よろしくお願いします」

 

――ありがとうございました。

 

[堀純菜]

 

住吉 りをん(すみよし・りをん)令4商入学、駒場学園高。北京冬季五輪を見てカーリングに興味を持った。156センチ