(2)春季リーグ開幕前インタビュー 福王昭仁コーチ

(この取材は3月5日、オンラインにて行われました)
福王昭仁コーチ
――コーチに就任してから1年がたちました。
「アマチュアのコーチは初めてだったのですが、いろいろな勉強ができています。学生野球はいろいろなレベルの選手がいるので、そのレベルに合わせた指導法というのはなかなか見つけられてないので、少し難しいなという感じがします」
――コーチになろうと思った理由を教えてください。
「プロに入った時から将来的にはアマチュアの指導をしてみたいという気持ちはありました。今こうしてアマチュアの指導者になれて一つ夢がかないました」
――実際の指導ではどのようなことを心がけていますか。
「あまり細かいことは言わないようにしています。選手によってポイントがあると思うので、そのポイントを分かりやすく教えるというのが私の指導法です。それとコミュニケーション。一方通行に『こうやれ』とか『こうしろ』とかじゃなくて『こうやってみな』『自分の意識はどうなのか』とか。コミュニケーションをしながら、彼らが一番いいものを選んでトライしてくれるのがいいのではと思います」
――昨春首位打者の陶山勇軌選手(令4商卒・現日本製鉄鹿島)は福王コーチの指導の影響が大きかったとおっしゃっていました。
「気持ちを乗せてあげると結果を残す選手がいるのですが、陶山がそういうタイプでした。だから『お前はいいぞ、打てるぞ』という感じで指導して、リーグ戦に入ったら『あれこいつこんなに打ってたっけ』っていうくらい打ちました(笑)。やはり人によってタイプが違うので、彼は特にそういう指導が良かったのではと思います」
――打線のキーマンは誰でしょうか。
「今年は村松(開人主将・情コミ3=静岡)です」
――このオフはどんな指導をされましたか。
「秋季リーグ戦で3年生以下にはどうしてもスタミナ不足、スタミナ切れが多々あったので、スタミナをつけるための練習を昨年の11月中旬から多くやりました」
――指導は打撃以外にもされているのですか。
「打撃守備走塁。投手と捕手以外は全て見ます。指導方法はいっぱい持っているので、いろいろな指導方法を生かして分かりやすく指導しています」
――走塁面では丸山和郁選手(令4商卒・現東京ヤクルトスワローズ)、陶山選手が抜けましたがいかがですか。
「走れる選手になるためにはやはり経験が大事です。盗塁は度胸が大事なので。度胸がある人間、洞察力がある人間、つまり投手の癖を見抜くとか、そういうものが長けている選手は、今まで走れなかった選手でも走れるようになるし、これから経験して成長していけば、十分に丸山陶山のレベルに行ける選手は何人もいます」
――守備の指導はどのようにされていますか。
「守備に関しては基本を大事にしています。野球というのは、ボールをしっかり捕って投げるスポーツなので、まず捕りなさいという指導をしています。守備に関しては基本がしっかりしていればそんなにミスをするものではありません。守備率は9割以上で、打率は3割打てばすごい打者。だから守備はミスをすると大変なことになってしまうので、ミスをしないことが大事だということを伝えています」
――チーム全体としていかがでしょうか。
「投打がかみ合うというのがベストですが、なかなか難しいと思うので、投手が弱いときには打線が頑張る、打線が打てないときは投手が頑張るという気持ちがチームの中で出てきたらいい結果が出るし、勝てると思います」
――今年度首位打者やベストナインを期待する選手はいらっしゃいますか。
「昨年の陶山には首位打者取らせてあげると軽く言いましたが、今年は軽く言えません(笑)。打たなければ勝てないので打ってくれるのが一番ですが、今年は誰が出てくるかは分かりません。期待する選手は多いですが、軽く(首位打者を)取らせてあげるというのは言ってはいけないなというのが自分の反省点。取れるように指導していきます。ベストナインに関しては取れる選手はいると思います。期待するのは山田陸人(内野手・法3=桐光学園)。山田が今一番中心にやってくれているので、しっかり結果を残してほしいなと思っています」
――今年度の目標と意気込みをお願いします。
「なかなか最近優勝できてないので優勝できるように全力で取り組みますし、皆さんの期待に応えられるようにやっていきます。そのためにもチーム一丸となって戦うということを毎日のように言っています。皆さんの期待に応えられるよう、結果を残せるようしっかり指導していきます。ぜひとも神宮に応援に来ていただけると選手も力をもっと発揮できるので、よろしくお願いします」
――ありがとうございました。
[西田舞衣子]
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