(73)秋季リーグ戦後インタビュー 竹田祐

(この取材は10月30日に行われました)
竹田祐投手(政経4=履正社)
――今季を振り返っていかがですか。
「やはり勝てる試合を何度も落とした結果が優勝できないという結果になったので、本当に悔しいシーズンになりました」
――ご自身の投球に関してはいかがですか。
「初戦の慶應戦だけが固くなってしまって、いい投球ができませんでした。自分の力が出せない試合が慶應戦だけだったので、そこだけ少し悔やんでいます」
――印象に残っている試合はございますか。
「早稲田の1戦目の負け試合だと思います。自分が野球してきた中で9回ランナーなしから5点取られるということがなかったので、言葉が出なかったです」
――立大1回戦での完投は振り返っていかがですか。
「早稲田戦で完投できなくてチームが負けてしまい迷惑を掛けたので、立教戦は自分1人で投げようと決めてマウンドに立っていました。球数は多かったのですが、結果的に1人で投げ切れてチームも勝てて本当に良かったです」
――6回裏満塁のピンチでは、藤江星河投手(政経1=大阪桐蔭)がベンチからたくさん声掛けをされていましたが聞こえていましたか。
「すごく聞こえていました。かわいいやつだなと思いました(笑)彼はいいピッチャーになりますよ」
――最終戦となった法大2回戦での登板は振り返っていかがですか。
「試合途中までしっかり投げようと思って、後悔なく楽しく投げられたと思います」
――髙橋聖人投手(商4=小諸商)が失点した後はどのような声を掛けられましたか。
「『今日の悔しさを忘れずにこれから練習して、いいピッチャーになれ』と言いました」
――蓑尾海斗捕手(文3=日南学園)と組んだことに関してはいかがですか。
「夏から蓑尾とずっとバッテリーをやっていて、しっかりリードしてくれる頼もしいキャッチャーなので、来年すごく楽しみだと思います」
――マウンドで心掛けていたことはございますか。
「チームを勢いづける投球をしようと心掛けていて、それが結果的にはできたかなと思います」
――下級生の活躍はどう見えていましたか。
「ピッチャーマウンドから見てもほとんど自分の年下しかいなくて、やはり来年はすごく楽しみなチームになると思って見ていました。同期に関してもベンチで応援してくれている声も届いていたので、一緒に戦っているという感じはありました」
――明大での4年間は振り返っていかがですか。
「苦しいことばかりで、本当に辛いことばかりだったのですが、この4年間が報われるように2年後頑張りたいです。自分の思い通りに投げられなかった時期があったのは苦しかったですし、ドラフトで指名漏れして悔しい思いをしたので、その悔しさを晴らすために頑張ります」
――4年間で印象に残っていることを教えてください。
「やはり仲間との共同生活です。最後になると、どうでもいいことが『これも最後になるのか』とか思って寂しいですし、一つ一つが思い出です」
――4年間で成長したところはどこだと思いますか。
「ピッチャーマウンドでの姿がすごく成長したと思います。堂々と投げるということが最後できていたので良かったですね。やはりチームを引っ張るという意識、自分が弱々しい姿を見せてはいけないという気持ちからなったことかなと思います」
――大変だったことはございますか。
「3年の春のシーズンです。自分的にもむちゃくちゃで、本当に病みそうになりました。自分の思うように投げられなかったので本当に苦しかったです。そこを何とか乗り越えられたのでよく頑張ったなと思います。」
――4年間で一番刺激を受けた方はどなたですか。
「入江さん(大生選手・令3政経卒)です。普通に過ごしていて、入江さんが頑張っているから自分も頑張ろうと思えるような先輩だったので、すごく成長させてもらいました」
――今春は11番をもらえるか分からない状況でしたが、誰が見てもエースになるまで成長した要因は何だと思いますか。
「やはりエースとしての自覚が芽生えたのかもしれないですし、マウンドで弱々しい姿を見せられないという気持ちがそういうエースに成長させてくれたのかなと思います」
――圧倒できる投手になりたいとおっしゃっていましたが、どのくらい達成できましたか。
「まだ達成できていなくて、でも最後に何かつかみかけたので、そのつかみかけた感覚を離さないように、この冬、次のステージに向けて頑張りたいです。早稲田戦から急に球が強くなり始めて、いい感じに抑えられて、立教戦もその感じで投げていたら最速も146キロから147キロに更新できて『自分変わったのかな』と思いながら投げていました。アベレージも140キロ前半だったのですが、立教戦では145キロくらいをずっと投げられていたので『自分変わったな』と思って。力の使い方が少しうまくなったのかなと思います」
――この1年間エースとして苦労されたことはございますか。
「やはりこの最後のシーズンもピッチャーのせいで負けたので『もっとピッチャーのレベルを上げられたら日本一に絶対なれたのにな』と思っていて、もっとレベルアップしたかったなと思います」
――エースとして投手陣全体にしていたことはございますか。
「自分が率先して練習するということを心掛けていました。姿で見せようと思っていたので、そこだけを意識してやっていました」
――エースとしてご自身なりの評価はいかがですか。
「いい点は4年生になって崩れなくなったことです。慶應戦以外は崩れることがなかったので、そこは良かったかなと思います。悪かった点は完投が今年2回だけだったので、もっと投げられたかなと思いました。緊張感ある中で投げたら自分の力以上の力が出てしまうので、もっと練習しておけば良かったなと思います」
――明大に入って良かったことを教えてください。
「自分も成長できましたし、さまざまな人に出会えて教えてもらえて、それが本当に良かったです」
――残りの学生生活でしたいことはございますか。
「練習です。自分は『(明大の寮に)練習に来い』と言われているので、とりあえず2カ月死ぬ気で頑張ります」
――これからどういう投手になりたいですか。
「グラウンドの姿は変わらず、ありのままの自分をグラウンドで出せる選手になりたいです」
――2年後のプロへの思いはいかがですか。
「家族など応援してくれている人がいる中で指名漏れという形になって申し訳ないです。自分の夢をまだ追えるので、2年後絶対行けるように頑張ります」
――来年度期待している選手はどなたですか。
「野手は山田(陸人内野手・法3=桐光学園)、村松(開人内野手・情コミ3=静岡)、蓑尾です。ピッチャーは藤江、石原(勇輝投手・商2=広陵)、村田(賢一投手・商2=春日部共栄)、蒔田(稔投手・商2=九州学院)です」
――期待している投手4人にはどのような選手になってほしいですか。
「その4人でエースの座を争って、高め合ってほしいです」
――今の3年生はどのようなチームになりそうですか。
「バッターは本当にそろっていると思いますが、ピッチャーがいないという感じです。今年もピッチャーが課題だったのですが、来年もピッチャーがすごく課題になってくると思うので、そこをバランスよくできたら勝てるのではないかと思います」
――感謝を伝えたい人はどなたですか。
「やはり家族に感謝を伝えたいですね。寮に入ってからもかなり頻繁に話はしていたのですが、入寮してきてから家族のありがたさが分かりました。ご飯の美味しさとか家にいる温かさとかがすごく分かったので、本当に感謝しなければいけないと思います」
――同期に向けて伝えたい思いはございますか。
「楽しい時も辛い時も一緒に乗り越えてきた仲間なので、本当にありがとうと言いたいです」
――後輩に残したいメッセージはございますか。
「もう頑張れとしか言えないです。優勝できなかったぶん、頑張って優勝してくれと言いたいです」
――ありがとうございました。
[西村美夕]
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