(47)慶大戦事前インタビュー② 正木智也内野手、森田晃介投手

2021.09.24

(この取材は8月26日に行われました)

 

正木智也内野手

――昨季日本一に輝きました。要因はございますか。

 「リーグ戦で優勝し、日本一になり、目立つのはスタメンの9人だったりベンチの25人かもしれませんが、やはり優勝できた一番の要因は普段の練習をサポートしてくれたベンチに入ってないメンバーだったり、アナリストを含めたデータをしっかりと細かいところまで出してくれたデータ班のおかげでもあります。そのような試合に出てない人の部分に僕たちはすごく恵まれたと思っていて、その人たちのために頑張ろうとメンバーも思えました。相互の良い関係性を築けたことが優勝の要因だと思います」

 

――この夏意識して取り組んだことはございますか。

 「春のリーグ戦を振り返って本塁打や打点という部分では結果を残せたのですが、やはり率を残せていないという部分がありました。なので、率が残せることが最終的な目標でもあるのでその部分を意識しながら夏の北海道でのキャンプでもとにかくバットを振り込みました。スイングの力を強くしながらバットを振り込み、自分のスイングを見つめ直しながら課題をつぶしてきました」

 

――昨春は勝負強い打撃が目立ちましたが要因はございますか。

 「投手対打者の1対1の勝負に持ち込み、集中するということが僕が特に好機で意識するところです。具体的には投手の所作や少しの動揺を見逃さないようにしています。さらに、気持ちで負けないという意味も込めて1対1の勝負に自分の中で持ち込んでその中でまずは気持ちで勝っていこうと思っています」

 

――明大の印象を教えてください。

 「打撃陣がすごいという印象があります。打率の上位を見ても明大の選手ばかりですし、足が速い打者と長打が打てる打者の役割がしっかりしているので、足が速いバッターが上位に並んで足を絡めながら好機を作れる打線です。また中軸も長打が打てる打者がそろっているので一発を打たれる怖さというのがあります。1番から9番まで切れ目がない打撃陣だと感じています」

 

――特に警戒している明大の選手はいらっしゃいますか。

 「丸山(和郁主将・商4=前橋育英)です。打撃もすごいものを持っているのですが、俊足という面では塁に出たら盗塁されて、すぐ得点圏に行けるということも彼の強さだと思います。また、相手が嫌がる盗塁やセーフティバントなど、しっかりやることをやれるということが彼の良さだと思うのでそういう部分にも警戒していきたいなと思っています」

 

――ありがとうございました。

 

森田晃介投手

――昨春を振り返っていかがですか。 

 「シーズン序盤は思うように入れず、初戦で三浦(法大)からノーヒットワンランをされてどうなるかと思いました。しかし、そこからチームとして立て直して成長したなと思います。ですが初戦の法大戦も最終戦の早大戦も負けってしまったので六大学野球で戦っている以上は紙一重なので秋季リーグでも簡単に勝てるとは思っていないです。どのチームが勝ってもおかしくないところが六大学野球の面白さだと思います」 

  

――昨春、投手陣が好調でした。 

 「僕は4年生ですが特にリーダーとして引っ張っているということはなく、選手一人一人が考える力があると思っています。今、自分が何をしているのか、リーグ戦で活躍するためにはどういう能力が必要なのかということを一人一人考えて、役割を全うしてくれていると思います、そして、そのような取り組みが下級生にどんどん受け継がれて投手陣の組織が良くなっていると思います」 

 

――この夏は特に何を意識して取り組まれましたか。

 「この夏は自分の体をベストな状態で使えるように取り組んできてストレートで体全体を使って投げることを意識していました。その結果、ストレートでファールを取れるようになったり見逃したら取れるようになってきたりしているので夏はストレートにこだわって取り組んでいました」 

  

――明大の印象を教えてください。

 「打線が引っ張るイメージがとてもあります。昨春もチーム打率がトップで足の速い選手が上位に並んでいてそこからパワーのある打者につながっていくので、すごく投げていて投げづらさを感じます。明大のカラーがすごく出ているので色々工夫をして攻めていかなければならないと思っています」 

  

――高校、大学と慶応義塾での野球を振り返っていかがですか。

  「すごく良い環境でやらせてもらえたなって思いますし、慶応で7年間できたことを誇りに思っています。慶応でなければ、自分は野球をやめていたのではないかなと思うくらい自分のやりたいようにやれましたし、自分がすごく伸びる環境で野球ができたと思っています。本当に慶応で野球をやるのは最後なので、応援してくださったファンの方や指導者の皆さんに自分のプレーで感謝の気持ちを伝えたいと思っています。僕は全力で投げることでしかそれは表現できないと思うので、熱い思いをしっかり見せていきたいです」

 

――ラストシーズンへの意気込みをお願いします。

  「六大学で6年間やってきて楽しい思い出もつらい思い出もあったのですが、これでシーズンを戦えるのも最後なので各大学と悔いの残らないように自分の野球人生をかけて戦いたいと思っています。良い打者と対決できるように楽しみたいと思います 」

 

――ありがとうございました。

 

[宮本果林]