
(13)箱根直前特集① 児玉真輝インタビュー
72年ぶりの王座奪還へ。今年度、災禍に苦しみながらも前を向き続けた選手たち。全日本大学駅伝(以下、全日本)では3位に食い込み、箱根駅伝(以下、箱根)を前に4強の一角として優勝候補に躍り出た。〝箱根なし〟を経験した当時の1年生は最終学年。上昇止まらぬ紫紺の襷が、まだ見ぬ頂へ走り出した。
今特集では、箱根に向けた選手らの声をたっぷりお届けします!
第1回は児玉真輝(文1=鎌倉学園)のインタビューです。(この取材は12月5日に電話で行われたものです)
――箱根1カ月前の率直な心境をお聞かせください。
「自分は前半シーズンほとんどレースに出ていなかったので、大学に入学してからあっという間だったなというのが正直な感想です」
――現在の調子はいかがですか。
「調子はかなりいい感じだと思います」
――チームの状況、雰囲気はどうですか。
「いい意味でピリピリしていないというか、もちろん練習の時はしっかりやりますけど、それ以外の時は本当に先輩後輩すごく仲が良くて、本当にいい雰囲気だと思います」
――11月末には1万メートルの自己ベストを更新しました。
「思っていたよりも走れたかなという感じです。全日本大学駅伝(以下、全日本)と同様自分の中で、大学で成長しているという手応えをつかむことができました。道具が進化しているので、従来の価値観でタイムの良し悪しを考えることはできないですが、チーム内3番手でゴールすることができたということに関しては価値があると思っています」
――箱根に向けて取り組んでいることはありますか。
「箱根は全日本よりも走る距離が長くなるので、しっかりその距離に対応するために、ジョギングなどでしっかり距離を踏むことは意識しています」
――コロナ禍で異例続きの大学スタートでした。
「前半シーズンはモチベーションの維持など、辛い部分はありましたが、しっかり練習はやっていたので、その分の頑張りが今結果として出てきてはいます。多くのことが異例ではありましたが、マイナスにはなっていないのかなと思います」
――初めての箱根ですが、どんなイメージを持っていますか。
「今年度は応援自粛ということで観客はいないですが、例年だと他の陸上の大会とは比にならないくらいの観客がいて、比べものにならないくらいの注目度があるということで、本当に特別な大会だと思います」
――個人的に走りたい区間はありますか。
「特にないです。しっかり任された区間をチームに貢献できるように走りたいと思っています」
――意識している選手はいるのでしょうか。
「いないというか、意識しないようにしているという感じです。今年度はコロナとか関係なく自分のペースでやっていこうというスタンスで1年間やってきたので、他の人を意識するというよりかは、気にせずしっかり自分のやるべきことをやるというようにやってきました」
――今年度は三浦選手(順大)や吉居選手(中大)など、ルーキーが注目されていますが、そのことに関しても意識はしていないですか。
「そうですね。三浦くんとは1回走りましたけど、吉居くんとは同じレースを走っていないので。直接負けたわけではないですし、今無理して勝とうとか思う必要もないと思っているので、もちろん彼らの結果は気にはしますけど、だからといって焦ったりとか、そういうことはないです」
――箱根の個人目標はありますか。
「大まかな個人の目標としては、区間賞から区間1桁というところです。区間によって変わりますが、狙えるような区間では区間賞狙っていきます。チームとして僕がつなぐ、区間1桁の走りをすればいい区間であれば、しっかりチームの役割を果たすのが目標です」
――箱根に向けて意気込みをお願いします。
「まずは確実に走れるようにしっかり準備していって、走れることになれば、チームの中での役割をしっかり理解して、それを全うできるように頑張りたいと思います」
――ありがとうございました。
[飯塚今日平]
第97回箱根駅伝まで、あと10日。
【児玉選手を知るならこの記事!】
神奈川No.1のスピードスター 児玉真輝
全日本大学駅伝 レース後コメント①(児玉真輝・小袖英人)(2020年11月3日掲載)
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