2季ぶりの優勝へ 〝打”でチームを盛り上げろ!

2020.09.21

 9月19日に秋季リーグ戦が開幕した。8月に行われた春季リーグ戦では、2季連続の5位。奪冠のためには、わずか17得点に終わった打撃陣の奮起が不可欠だ。中軸を担う篠原翔太捕手(政経3=報徳学園)、清水風馬内野手(商4=常総学院)の2人が、今季のカギを握る。


苦しんだ春

 「良いところが何もないシーズンだった」(公家響主将・政経4=横浜)。リーグ戦が開幕すると同時に始まった〝悪夢〟。昨春の完全優勝とは打って変わり、泥沼の4連敗を喫した。「なかなか勝てず、ずるずるいってしまった」(清水風)。浮き彫りになったのは接戦での勝負弱さ。立大戦、法大戦では1点に泣いている。「勝ちに貪欲になれなかったのが課題」(公家)。大事な場面での一本が出ず、貧打に苦しんだ。


希望の2人

 打撃でチームを盛り上げる。前述のように、今春はリーグ5位の17得点と決め手に欠いた。その中でも希望の光になったのは篠原、清水風の上級生2人組だった。「球がよく飛んでいる感覚がある」(篠原)。今春から正捕手の座をつかんだ篠原は長打力が向上。リーグ最多タイとなる3本の二塁打を記録した。さらに夏季オープン戦でも本塁打を放ち、好調さをアピール。六大学リーグにおいて明大の選手の本塁打数は最少の合計2本。一振りで雰囲気を変えられる貴重な1人として、勝利に貢献したい。清水風は堅実な打撃が持ち味。「プレッシャーは感じなかった」(清水風)。リラックスして打席に臨むことで、理想のスイングを実現。打率3割5分3厘と、チームトップの成績を残した。その結果、今春は明大唯一のベストナイン入り。さらに、活躍はプレーだけにとどまらない。「常に声掛けをし、気遣いができる」(明新大地外野手・政経2=明大中野)。ムードメーカーとしても副将としてもチームをけん引。多方面から部を支える大黒柱だ。


いざ優勝へ

 休む間もなく、秋がやってきた。今春以降の夏季オープン戦では総合で勝ち越しを飾り、チームの雰囲気は良好。3季ぶりの奪冠に期待 がかかる。「チーム一丸となって優勝を目指す」(篠原)。ナインが見据えるのはもちろん勝利だけだ。掲げたスローガン〝継勝〟に恥じぬように。着実に一つ一つ勝利を積み重ね、明大らしい粘りの野球を見せる。


【久野稜太】