
(10)開幕前インタビュー 伊勢大夢

(この取材は3月13日に行われました)
伊勢大夢投手(営4=九州学院)
――現在の調子はいかがですか。
「上がり調子できています」
――最上級生となり、意識の変化はございますか。
「野球の見方が変わりました。(具体的には)下級生の頃はやみくもに投げて抑えたいという感じだったのですが、今はオープン戦でもピッチングから攻撃への流れを持ってくるような投球も意識して投げています」
――昨年の秋から春へ向けて強化してきた部分は何ですか。
「グランドが4カ月ぐらい使えなくて、その分、筋トレだったり、下半身強化の走り込みをやってきました」
――去年とはここが違うぞという部分はありますか。
「先ほど言った試合での投球の意識が大きく変わったのと、球速も去年のこの時期のオープン戦に比べたら2、3キロ速いですし、リーグ戦になったらもっと上がると思います」
――マックスの150キロを超える可能性もあるのでしょうか。
「おそらく、超えると思います。大きなことは言えないですが(笑)」
――伊勢さんの代はどういった印象を受けますか 。
「今年は今まで試合に出てない選手、試合慣れしていない選手が多いです。ですが新人戦も優勝はしているので個人個人の実力は大きな変動はないと思いますし、今はいい感じに切磋琢磨してやっている感じです」
――投手陣は比較的、経験値は高く見えます。
「コーチの方がおっしゃっていたのは、暢仁(森下主将・政経4=大分商)は去年からエースで投げてても歴代の先輩に比べたら全然投げてないというのを言われてて、そう考えた時に他の投手はそれよりも投げていないことになるので、歴代に比べれば経験値は浅いと思いますし、他大の投手に比べても高くはないと思います」
――現在の課題はありますか。
「コントロールが定まらなくて、四球は出さないのですが、カウントを悪くしています。9回を投げ切るために球数は少なめ、というのを意識したらもう少し楽に打ち取らせたいというのが遠征を通じて課題に出たのでそれをつぶしていこうと思います」
――優勝するために投手陣の中でキーとなることは何でしょうか。
「4年生の自分と暢仁がどれだけ投げれるか、どれだけ、粘り、意地を見せれるかだと思います。下にもいいピッチャーが多く、しっかり機能してくれると思いますので」
――伊勢さんご自身の役割はどう意識していますか。
「暢仁が勝ってくれるというかチームを引っ張ってくれると思うので自分はそれに付いていくだけです。暢仁が悪くて負ければ自分が挽回すればいいと思っています」
――背番号が 11 でしたが決まった時の心境はどうでしたか。
「去年の秋に監督から態度面などを指摘されました。そこからは少しは変われた、少し認めてもらえたのかなと思います」
――善波監督は伊勢さんにどういったところを求めていると思いますか 。
「元々、自分は普段から練習をしっかりやるような人ではなかったです。でも三学年下の後輩を混ぜて練習、試合で戦うので4年の自分がしっかりとやっていないとなれば、下はそれを見て、その基準になってしまうのではないかと最上級生になって気付きました。そういうことを指摘されていたのかもしれません」
――背番号11は明大のエースナンバーです。プレッシャーは感じますか。
「本来なら暢仁が付ける背番号ですけど 10 を付けてくれたので空き番になるのかなと思っていました。今は結果的に付けさせてもらえているのでこれで何か試されているのか、求められているのかという感じはします。気負うとかではなく、今まで通り投げる、プラス勝てる投手が求められると思うので勝ちにこだわっていきたいです」
――大学野球もラストシーズンです。ここまで振り返ってどう評価していますか。
「ケガもして、試合に出たり、出なかったりと波がありました。だからこそ、今年はここでやらなきゃ自分の大学の財産として何も残らないんじゃないかと思っています。春、秋と優勝に導くピッチングをしたいと思います」
――先発争いも激しいと思います。
「先発候補の4人でオープン戦の先発を回していますが、みんな調子はいいです。結果はもちろん求められますし、昨秋、出ていなくてマイナスな部分はあると思うので負けずにやっていきたいと思います」
――今年の活躍次第ではプロも考えているのでしょうか。
「とりあえずプロ1本でいこうと思っています」
――プロ意識し始めたのはいつ頃からでしょうか。
「3年生の春に150 キロ出たのと、大学野球でもレベルの高い東京六大学でそこそこの結果を残せて自信が付くような投球ができてプロを意識し始めました」
――2016年の優勝を知る代は最後となりました。
「自分の高校でもありましたが、優勝を見ていない代がそろうとずるずる10 年ぐらい甲子園に行けない時期が続いていました。それも明大では起こりえる、今年次第では明大のこれからがかかっているとも思っているので覚悟して挑むつもりです」
――森下主将についてお聞かせください。
「しっかりと人に言える人になった、またそれを言うだけの行動をしている選手になりました」
――春のリーグ戦へかける思いをお聞かせください。
「ドラフト入りを目指す以上個人成績が重要となってプロの方も見てくださるとは思いますが、チームは優勝を目指しているのでまずはリーグ戦で優勝することです。優勝できれば自然と自分の結果が付いてくると思うので自分のことよりもチームのことを最優先に頑張ります」
――最後に春季リーグ戦への具体的な目標と意気込みをお願いします。
「暢仁も勝ってくれると思うのでそれに付いていけるようにします。暢仁よりいい成績を残せるようなピッチングをしてW エースと言われるぐらいの活躍をしたいです」
ありがとうございました。
[坂田和徳]
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